山本英夫のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
難しい!
深く考えてはいけないんだろうな!と、思いつつも、キャラクターが濃いので、生い立ちとか成り行きとか考えてしまう。
10巻もあるので情も湧いてきてしまう。
こいつらクレイジーだ!特に主人公のイチがやべー!つええー!とか、そんなノリで読むべきか、ヤクザの抗争やら、ジジイの思惑やら、イチがなんでこうなったかとか…、考えながら読むべきか…
私は、どうしたらイチを救えるかずーっと考えて読んでましたが、(転がされても殺しはするし、救い用がないけど、根は優しいし、カワイイのでなんだかんだ見捨てられないのでした。)スイッチがどうあっても入るし様だし、笑顔は変えられても、イジメのトラウマはどうしても消えないようで無理でした。
この場所は毒にも薬にもなっているようなので、まあまあの都会に引っ越ししてください。あの見た目ならたぶん意味なくイジメれないはず…
とりあえずジジイは何者?あ、タケシ君は可哀想でした。 -
ネタバレ 購入済み
すごく好き
「物語る」「見る」ということのちから。
名越は最後まで己にしか興味がなく(でも、みんな結局そうだと思う。それをどこかで手打ちにして折り合いをつけて生きているんだと思う)、
全てが嘘に囲まれた反動で、一切の嘘や折り合いをつける事が出来なくなり、
人とコミットしても、結局全てに「本当の自分」を求め、俺は何故?俺は何?という自意識への執着に囚われた。見えるもの全てに己がうつるのは当然な流れだと思う。
途中の、虚言癖をやめ(ざるをえなかっ)た辺りは重要な分岐点だったように感じる。
一旦嘘で固められた豪華な自分をやめ、中途半端な場所に居ながら落ち切ることもできない。嘘で固められた自分をやめた筈なのに、本当の自分も分からず、落ちぶれたと感じたくない為に嘘の時の自分を逃げ道の嘘に使う。そのサイクルから抜けたあの瞬間に、どこにもないもの(自分)を求めるより、そして「本当の自分」を求めているようで周囲の目に本当は物凄く過敏だ、表裏一体だ、と、何もない0の自分だけを(どうでもいい周囲に惑わされず)見つめて、そこから今たしかにそばに居る伊藤や世話になっているケンさんらと、ひとつひとつ積み上げて、いずれは実感も取り戻せたんじゃないだろうか。
でもそれは、名越自身が、イタさんに向かって放った言葉と同じで、無責任な感情なのだろう。名越は元々がオールオアナッシングな性質だから、「本当の己」への執着は手放せないのが現実かもしれない。
人の性質とはなんだろう。見たいものしか受けとれないのか。変えられないからこそ性質なのか。人と関わるって、何なのか。悲しく、怖くなる。
本当のトラウマを自らにも隠すためにハリボテの(わかりやすい)トラウマで覆うところや、
何気なく言った言葉や、だれかに向けた言葉は実は己を表しているのは、正に現実でも常に感じている事で、伊藤との掛け合いの中でのえぐりあいの描写など、凄まじい。
山本英夫はのぞき屋のスマイルみたいなキャラ好きですね。作品がぐっと読みやすくなるしかわいい。伊藤、実は責任感強くてめちゃくちゃいい奴。
ラストは星野智幸の「俺俺」も彷彿とさせる。 -
Posted by ブクログ
あらすじ(Wikipedia)より
一流ホテルとホームレスが溢れる公園の狭間でカーホームレスをしていた名越は、
医学生である伊藤に出会い、報酬70万円を条件に第六感が芽生えるという
トレパネーションという頭蓋骨の穴を開ける手術を受けることになった。
その手術以降名越は右目を瞑って左目で人間を見ると、異様な形に見えるようになった。
伊藤によると「他人の深層心理が、現実のようにイメージ化されて見えているのではないか」という。
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主人公、名越はトラパネーションという手術により
今まで見えなかった、人の心の闇の形が見えるようになってしまう
そこで出会う、ホムンクルスな人たちとの出会い
心の闇を取り払っていく、そんな中自分との心の闇とも
対峙していく様の表現力が面白く、見ていてあきさせない。
ホムンクルスとして見える人そのものは
不気味でユーモラス、そして化け物染みていて深い。
これからの主人公は人の心の傷と関わる事で
自分がどう変わっていくのか非常に楽しみな作品。