新井和宏のレビュー一覧
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知り合いに、新井和宏さんの本を勧められたこともあり、読んでみました。
「はじめに」で触れられている「江戸しぐさ」については、その存在が怪しいこともあり、「この本、本当に大丈夫か?」という不安を抱きつつ読み始めましたが、それ以外は真っ当な内容でした。
「くさるお金」という考え方が、個人的に気になっている「ベーシック・インカム」に関係する形で紹介されていましたが、「ベーシック・インカム」を「くさるお金」にすることで、「ベーシック・インカム」に関する様々な懸念点が解決されそうなので、アリかも、と思いました。
少し前に、「ジョブ・ギャランティ」という考え方を知り、「ベーシック・インカム」の懸念点を -
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鎌倉投信さん、実は弊社のサービスのユーザーでもあるらしく、著者の講演を聞く機会があったので、読んでみた。近年の日本の金融業界は、マネーゲームに明け暮れる投資銀行、詐欺商品を売り付けて利幅を確保する証券会社、雨が降ると傘を回収しに来る都市・地方銀行、未成熟で幼稚なファイナンシャル・マーケットと、完全に機能不全に陥っている。そんな中にあって、お金の流れを選択的に制御することで人や社会をより良い方向に向けていくという金融が持つ本来の機能に立ち戻り、小さいながらも信頼(credit)を積み上げていっている人達の物語。信託報酬 1%は小さくないので自分自身は投資しないが、もう少し興味を持って鎌倉投信を調
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お金の正しい使い方についてとてもわかりやすくまとまっている。
今は老後2000万円が必要など言われている世の中で節約などしながらしっかり貯めることが注目されているが、この本はまずちゃんと自分への投資するもの使うべき、投資やふるさと納税を行う時も心の底から応援したいところへお金を使うことを大前提に書かれていて新鮮だった。
そして楽に稼ぐ方法はないので、いかにワクワクすることを仕事を生み出す必要があるとあったが、一体自分の「ワクワク」する仕事は何か?を本格的に考えなければならないと感じた。
全体の内容はあくまでも入門編で、金融系の知識がある方は物足りなく感じると思うが、個人的に知識がないため新しい -
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## 感想
色んなものの有限性を気にしないで済んだ時代に通用した手法が、今の制限だらけの世で通じるわけがないんだな、ということを改めて意識した。
夢ケーキの話は印象に残った。社会の問題を自分たちの問題として引き受けられるか。
漠然と抱いていた、終わりなき利益追求への違和感を言語化してもらえた感覚。
関係者への支払いをコストとして捉えずに、相手との共通の価値を作っていく。心穏やかに生きるために、良いヒントをもらえた。
NPOに対する誤解
## 残ったフレーズ
- 見えざる資産
- 顔の見える関係を取り戻す
- リターン=金の価値観においては、キリがなく、金を増やすこと自体が目的になる
- RO -
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ネタバレ二宮尊徳の「三方良し」を投資家目線で現代の日本企業をジャッジしてファンドビジネスするなら「八方良し」を目指す形となった、という内容。
実際に「鎌倉投信」を運営しているのでその信頼度はリアルタイムに結果に出るのでそちらでその都度確認するとして、そのジャッジの方法が「見えざる資産(社風、企業文化、社員力、社員のモチベーション、経営者の資質、社内外に気づかれた信頼、理念に対する共感など)」を「主観」によって独断で決めているというところ。
あと、フローの増加(短期売上)を四半期で追求する企業が増えるほどに社会基盤の破壊行為が横行し、究極的には戦争ビジネスに行き着くという考えに共感する。
破壊と再生 -
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ネタバレ印象に残ったところ
・資本主義の鉄則を会計学からみて、「フローの最大化」としている点がわかりやすかった。資本主義はBSとPLからみると、ROEなど一定期間の利益であるPLのフローを重視していることになる。
・フローの増加を目的にすると、「計画的陳腐化」のように、短期間しか持たないものを生産してしまう。破壊して再生するとストックはプラマイゼロ。フローだけ見ると生産高が増加しているため。
・「フローの増加の追求」は短期的最適化。「ストックの増加の追求」は長期的最適化といえる。
=>自分の働き方にも言えるかもしれない、短期的に利益の上がることを優先してやって、長期的にみて必要なスキル向上は後回