中小路佳代子のレビュー一覧
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学習する組織
システム思考で未来を創造する
著:ピーター・M・センゲ
他訳:枝廣 淳子
他訳:小田 理一郎
出版社:英治出版
ナレッジ・トランスファーとしての組織学習かと思いましたが、モチベーション理論といった意味合いが強いとおもいます。
今こそ「学習する組織」が強く求められている時代はない
そして、私たちはかつてないほどの「相互依存」の時代に生きている とある
相互依存をしているからこそ、個人の学習だけではなく、組織としての学習が必要である、という主張である
複雑に激しく変化する時代には、しなやかさや多様性を強化することにより、長期的な効率の最適化を図る。
長期的視野に立つからこそ -
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個人ビジョンを作り、話すこと
ビジョンの共有には、「将来像」を掘り起こすことが必要
何かを始める時、「創造的緊張」と「感情的緊張」の二つがある。創造的に何かを始める時は、不安な状態にあることが多いが、その不安と、感情的な不安は区別して認識する必要がある!
チームにおいて中核となる3つの必要な学習能力
「志の育成」…目指す方向、個人ビジョン
「複雑性の理解」…システムの理解(組織の方向性、現場)
「内省的な会話の展開」…深いコミニケーション
マネジメントの3種の神器
①計画、②組織化、③コントロール
マネジメントとは、「コントロール」すること
組織をつくるとき
①組織を築くこと
②組織 -
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長い!やっと読み切った!
システム思考、自己マスタリー、メンタル・モデル、共有ビジョン、チーム学習の5つの原則・ディシプリンについて丁寧に解説される。システム思考が本社の核のため、全く知らない人は先に予習しておくと読みやすいかもしれない。簡潔に書かれている「実践 システム・シンキング」を先に読んでおくのが個人的にはオススメ。
後半にあたる12章以降は実践編であり、前半に比べれば多少流し読みできるだろう。前半の考え方についての世の中での適用例と言って良い。旧版を発行して以降の取り組みが書かれていて参考になる。特に2011年の段階で持続可能性についてここまで取り上げていることには尊敬するように思う -
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分厚い本ではあるけど、この思考を理解し、実践できてる組織は強いと思わされる。
個人的に、この本の最も重要なポイントを3つ挙げるとするならば、
・リーダーは、自らが学習者、実践者であり、システムの設計者になること
・状態はシステムによってもたらされ、すべて、その一部としてつながっている
・共有ビジョンを持ち、現実をデータで正しく認識し、システムそのものが自ら回り続けるように取り組むこと
このあたりが主なメッセージだと解釈した。
以下は気になったところを抜粋↓
・特に変化の激しい環境下においては、ジャズプレイヤーがその場やその演奏者の状況を見ながら適応する即興が協働の質を左右するだ -
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時間をかけて唸りながら読みました。良書。
いかに学習する組織の少ないことか。。。
そして自分の組織は学習する組織でありたいと思う。
以下、フレーズの抜粋。
・問題はどんなビジョンかではない。ビジョンで何をするかだ
・人は変化に抵抗するのではない。変化させられることに抵抗するのだ
・組織を設計することは理性の力を超える
・私たちはより賢く働く代わりに、単にがむしゃらに働いていた
・私たちは昔から上司への報告を書くのはお手の物だが
自分の経験から学ぶことは必ずしも得意ではない
・上司を相手にするときは「約束は控えめに結果は期待以上に」
・過去の戦略や経営上の変更、リーダーシップのアプローチ -
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・1次ループのフィードバック→挙動/行動
2次ループのフィードバック→戦略/構造/目標
3次ループのフィードバック→注意/意図/ビジョン
・4つの体験領域
第1領域:外部の出来事 結果、評価、観察される行動結果、環境への影響
第2領域:自分が認識する行動パフォーマンス 具現化の過程で認識される挙動、スキル、行動パターン、行為
第3領域:行動論理 戦略、スキーマ、策略、行動計画、典型的な経験についての内省の様式
第4領域:意図に関する注意 プレゼン寝具の注意、ビジョン、直感/直観、目的
・枠組みとは、その場の目的は何で、どんなジレンマを解決するためにこの会議に皆が出席しているのか、ど -
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個人的には、システム思考の本では、現時点でのベストと思える。具体的で、実践的なんだけど、その下にほんとしっかりした思想というか、経験と知恵がある感じ。
(とはいえ、これを最初に読むのは難しそうなので、「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」、「世界はシステムで動く」を読んでからこの本に進むといいかな?)
内容的には、センゲの「学習する組織」「フィールドブック 5つの能力」で紹介されたシステム思考の方法の詳しい説明という感じ。
つまり、変数をリストアップしてその関係をゼロからループ図にしていくというアプローチではなくて、「システム原型」を使いながら対話をおこなっていくことを中心とした -
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「最強組織の法則」の改訂版。ということで当然ながら、ヘビー級かつ難解である。しかし、それでも本書を読む意味は、大きく、広く、深い。個の能力の総和より、はるかに大きな能力をもつチームを持ちたいと願うマネージャは多いだろう。しかし、こんな組織がその辺に転がっているわけでもなく、自分が今持っている組織を作りかえるしかない。だた、どうすればいいかわからない。やみくもに、ベスト・プラクティスを実行しても、しょせんそれはパッチワーク。チームの成長にはつながらない。本書は、このような状況(おそらく、ほとんどの組織はそうだと思う)から、いかに抜け出して、卓越した組織を作るかを、真正面から答えようとし、十分な成
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人はとかく、局所解に陥りがちである。
ある場面では是とされた行動であっても、視点を上げシステム全体から俯瞰してみると機能不全のボトルネックになっていることもある。
本書「学習する組織」では視野狭窄によるシステム破局事例を紹介しつつ、
「システム思考」で全体をあるべき姿にしていくためのディシプリンが語られる。
自己マスタリー、共有ビジョン、ふりかえり、リフレーミング…
後発のビジネス書で「断片」が語られるこれらの要素が一つのシステムとしての文脈で語られる。
ボリュームが大きく、決して平易な内容ではないため歯応えはあるが登る価値のある山脈。 -
Posted by ブクログ
組織に関する内容ですが、その前提として、既に完成度が高い個の集まりを立脚点として、述べている印象です。
もちろん、その完成度を高めた個として、”自己マスタリー” ”メンタル・モデル” が定義付けられています。
その点は西洋流ですね。 あと個人主義的なメンタリティーを持つ中国も含まれるかな。
逆にいうと、農耕的集団志向のルーツを持つ日本人が特殊なだけだろうか。。
野中郁次郎さんの"知識創造企業"でも、その点が野中さんのSECIモデルとの相違点だとご自身で述べていたような……
"システム思考"には、共感します。
本書の最後は、"ガイア理論" -
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「学習する組織」の原典ともいえる"the fifth discipline"の2nd editionの完訳版。
原書の2nd editionは、1st editionから100ページくらい増えていて、これまでの翻訳「最強組織の法則」は1st editionからの抄訳だった。
まずは、ざっと一読した感じは、「最強組織の法則」とは全然違う本になったな、というところかな。
580ページの厚めの本になったということもあるけど、なんだか、調子が大部違う感じだ。
「最強組織の法則」を読んだのが大分前なので、ちゃんとした比較はできないのだけど、そのときの印象は、「良い事言っ -
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一つ一つの問題や個別の事象に着目するのではなく、システム全体としての構造に注目する。木を見て森もみる視点を前提に持つこと。自己学習のサイクルを自覚すること。また、個人それぞれが自らの経験と知識によって形作られるメンタルモデル、つまり思い込みや認知バイアスがあることをわかった上で、全員が共有できるビジョンを組織として持つこと。組織全体で学習し、能力を開発していく。個人でなく、組織全体のシステムを改善していくことで最強組織ができるとピーターさんは言っている。
まず理論をわかっていることはとても重要。だけど、これを実践することはとても難しい。一人がわかっていてもダメだが、全員でこのことを理解するこ -
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Posted by ブクログ
システム思考を世に広めたといっても過言ではない『学習する組織』。前半の在庫の話が白眉でシステム思考というか、システム全体を視野に入れて考えることの重要性が小売、卸、工場での発注と増産のメカニズムを通じて示される。ある意味誰も悪くはないのだけれど、合成の誤謬でシステム全体がダメになる。そのとき、変化するのに時間がかかる部分に最大の負荷がかかる。ここではそれは増産のためにラインを増やす必要のある生産者ということになる。このそれぞれのプレーヤーごとの変化にかかる時間の違いが問題を引き起こす。この点を解消しようとした思考がシステム思考という話。全体を見渡す視点を持っていれば防ぐことができるというわけだ
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