わらいなくのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシュールなディストピアの中で蠢く巨悪とそれに抗う人々を描く、ハードボイルドSFニンジャ活劇、第2部第6巻。
ニンジャスレイヤー陣営はガンドーに加えてナンシーも参戦、ザイバツ・シャドーギルドはマッポーカリプスへと向かう儀式を始めんとし、デスドレイン陣営はランペイジを失うもアズールがニンジャとして覚醒、また、単身キョート城に囚われたユカノは押し籠めてきた自身の記憶と幾らかの同一化を果たす。
それぞれの陣営が活発化し、また地歩を固め、次巻から始まる最終章「キョート・ヘル・オン・アース」で起こるであろう交錯への期待が高まる巻。
今巻のエピソード「オペレイション・レスキュー」で活躍したフォレスト・サ -
Posted by ブクログ
ネタバレハードボイルドディストピア忍者活劇、第2部第5巻。
今巻は、表紙にも登場している私立探偵タカギ・ガンドーが主役を張るエピソード「リブート・レイヴン」の存在感が強く「探偵小説めいたアトモスフィア」も感じさせる。カラス・ニンジャのソウルに憑依され非人間に成り果てても、その名に「ディテクディヴ」を背負うガンドーの強さと弱さに痺れる。脇役が突如、劇的に力を得る展開は陳腐になりがちだけれど、物語が丁寧に描かれているからか、必然性と説得力をなお感じる。
フェイタル、ナンシー・リー、シキベ・タカコといった女性陣の見せ場も多く、特に「ビガー・ケイジズ、ロンガー・チェインズ」でのフェイタルはハードボイルドで -
購入済み
面白かった
「あなたへのオススメ」でためし読みして、一気に最終巻まで読んでしまった。
この漫画の存在をまったく知らなかったが、まだまだ世の中には凄い作品があると思い知らされた。 -
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ネタバレサイバーパンクディストピアSFニンジャ活劇。
悪の組織に妻子を奪われた男が、古代のニンジャの力を獲得し、その力の闇に呑まれないよう抗いながら復讐のため戦う、という筋の、王道なダークヒーローもの。「Wasshoi!」「のっぴきならぬマッポーの世」「インガオホー!」「ヨロコンデー!」など独特の言語センスに貫かれているため分かりにくい(し、そのような部分は読んでいて笑ってしまう)けれど、ドライでハードボイルドで、時には人間の業のままならなさを描いてしんみりとさせたり、少年少女の淡い恋や友情を描いてみせる懐の深さを感じる。
あえて時系列をバラバラにして並べてあるけれど、1巻の巻末に、すべての始まりとな -
Posted by ブクログ
熟考してみた、一分間、じっくりと
『KEYMAN』、殿堂入りである。ありがとうございます
この最終巻の一撃は見事、扉をぶち開けた
絵柄こそアメコミ風であるも、ストーリーはガッツリと、日本人が大好きなものであるように感じた
綺麗事も、汚い事も、ごちゃまぜになっているからこそ、質の高い面白さが生まれるのだろう
人も清濁併せて飲んでこそ、その器は様々な糧で満たされ、熟成させることで個々の旨味が生まれる
少なくとも、この漫画は私の血肉の一片となった
魔術師などが登場する事で、ストーリーが小難しくなっているような印象を受けるかもしれないが、一気読みすると、案外、シンプルだな、と気付ける
ヒトの定義とは何 -
Posted by ブクログ
この巻は「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」と「ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション」のどちらも甲乙つけがたい。
アトロシティ、は荒唐無稽なキャラクターであるヤクザ天狗が好き勝手に暴れまわる話なようでいて、タロやヤマヒロが到底敵わない理不尽に立ち向かう話であることに気づく。
一見話が破綻しているようで一フレーズごとに周到な計算で組み立てられた話なのだ。
彼らの足掻きは無駄だったのか?そうではない。藁にすがってジタバタ足掻いて起こした波紋が巡り巡ってヒーローを動かす結果になったのだ。
ストレンジャー、はヒーロー物にお約束の負けイベント。だが本格的な集団戦であり、アンダーカー -
Posted by ブクログ
サイバーパンクニンジャ活劇、ニンジャスレイヤー。これが何かというのはとても一言では表せないが、本筋は家族を殺された男が悪の親玉に復讐するという単純な話。
その単純な筋にこれでもかというほど多様な味付けをして出来上がった作品と言えるだろう。
サイバーパンクやアメコミの影響はもちろん、毎回個性的な怪人(ニンジャ)がでてきて死ぬと爆発四散するという特撮ヒーロー的お約束、繰り返される天丼にギャグ漫画的要素もうかがえる。
そのようなハチャメチャな世界観でも整合性を保って上手く日常感を表しているのは凄いし、そのような鬱屈した世界の中でも爽快感は決して失ってはいないのだ。
自分がこれ以上何を言ってもニンジャ -
Posted by ブクログ
ネタバレ巷で噂のニンジャスレイヤー=サンの冒険はずっと気になっていた。
単行本の分厚さに躊躇していたが、今回イヤー!とキヨミズ・プラットフォームから飛び降りるつもりで買ってみたら大正解だった。
ツイッターに投稿された時とはストーリーの順序が変えられているようで、第一話にあらすじがあった時点でこれは普通の小説ではないことを実感した。でもまあ、基本ノリで読んでいくものだと思ってたので特に気にせず一気に読み進んでしまった。
140文字以下の短文が並んでるだけだが、登場人物とか誰が喋ってるのかとか案外分からなくならないものなんだな。
そしてやはり忍殺語は大変ワザマエである。
独特の忍殺語だけじゃなく、 -
Posted by ブクログ
「ニンジャスレイヤーって、プロレタリアート文学ですよね」
私ではなく、ツイッターのフォロワーさん(書店員)がおっしゃった一言なのだけど、これってなかなか正鵠を射ているのでは。
忍殺語、世界設定、絶妙な言葉選び……というのは三巻目ともなると新鮮味も薄れて「もうあきた」となってしまいがちなのだけれども、このシリーズがまだそこまでいってしまってない。
その理由は、魅力的な主人公にはそれ以上に魅力的な悪役が必要とされるのと同様、超人的なニンジャやテンサイ級ハッカー達と並び立つ、まったく普通の一般人……否、「マケグミ」達のイキザマが、最底辺の生活をしていてもなおその中に残って一瞬の輝きをを放つ