向井湘吾のレビュー一覧

  • われら滅亡地球学クラブ

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    地球が数年後に星と衝突して滅亡するというニュースが飛び込んだ。公式に発信されたということもあり、各地で暴徒化し、世界は大混乱。そして現在、滅亡まで110日。ある高校では教師が次々失踪、自習ばかり。そんな状況だが、ある部活は元気に探求している。その名は、「滅亡地球学クラブ」。終わりを迎えようとも、今しか出来ないことに没頭する高校生達の物語。


    地球が滅亡ということでしたが、その世界観は、終戦直後?と思うくらい、様々な制約や争奪戦が繰り広げられていました。今までの当たり前だった生活が一変し、色んな想定されそうな状況が描写されているのですが、現実にこんな事が起こるとなると、自暴自棄になりそうで、恐

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    2021年04月22日
  • リケイ文芸同盟

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     「理系は真実のみを追い求める」という数学科主人公のセリフに、理系の中でも理学と工学の壁を感じた。

     工学、特に電気科卒でそのまま技術屋になったわけだが、真実なんてものは電気屋的にはどうでもいい。
     数学屋が発見した理論と、物理屋が作った材料を使って夢の技術を空想して実現に落とし込む。
     もしくは、油にまみれた機械いじりにのめり込んでいたいだけの人間もいる。
     それが工学部。

     理学が追い求めるのはトゥルーエンド、
     工学が追い求めるのは自分好みのマルチエンディング。
     そんな違いがある気がする。

     電気屋と言っても数学物理は全然できないし、現代経済学で統計を扱ってる文系のほうがよほど数

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    2020年10月21日
  • お任せ! 数学屋さん3

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    ネタバレ

    今作はあまり好きになれなかった。
    二年間宙と遥はメールやスカイプを通して付き合いを続けていたわけで、遙のソフトボールの試合に合わせてサプライズ企画なんかするほど、宙は遙を大切に思っていたはず。
    なのに、、無関係な女の子(明日菜)を連れてくる神経。

    明日菜もまた思わせぶりに、自分の方が宙のことをよく知っている風を匂わせる辺り、とても感じが悪い。

    小学生時代の宙の家庭環境、学校での様子を知ることができたのはよかったけど、どうもうまく本筋と結びつかない。
    おちおち家で勉強もできないくらい宙の両親の仲が悪いのなら、お父さんだけアメリカに行けばよかったのでは?

    宙と大智、明日菜と大智の関係は分かる

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    2020年10月15日
  • リケイ文芸同盟

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    理系男子桐生に編集者は務まるのか……
    「曖昧」や「常識の範囲内」など数字でないお察し下さいは一切通じない桐生にヒット作を生み出す事ができるのか!?

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    2020年08月08日
  • お任せ! 数学屋さん

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    数学が苦手な遙のクラスにやって来た転校生・宙は「数学で世界を救う」と言い切り「数学屋」の幟を机に立てる変人だった。

    文章構成にも本としての装丁etc.にも、全体的に「変な硬さ」のようなものが抜けてないどこか残念さがある印象。表紙も、デザインの中に取り入れるべきは宙のシンボルのような「数学屋」の幟では?と感じた(ついでに言うなら表紙に出てくる数式類にはこの小説の舞台となる中学校では扱わない内容も混ざっていたり…

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    2019年07月09日
  • お任せ! 数学屋さん3

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    ネタバレ

    そういえば元々はミステリーとして読んでいたんだったことをこの3巻で思い出した。ただ僕の好きなタイプのミステリーではなかったが。

    今回は数学というよりも、登場人物たちの胸の内を解きほぐしていくという人情もの。登場人物たちの不釣り合いな立ち振る舞いはなんとなく慣れてきた感じはあるが、そのおかげでミステリー感の薄い本作も読み切れた。

    とりあえずハッピーエンド&宙が成長してたので、星3.5くらいかな(笑)

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    2019年05月06日
  • お任せ! 数学屋さん2

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    ネタバレ

    2巻でけっこう壮大なネタを扱ってびびった(笑)

    数学でエンパワーメントするというコンセプトは諸手をあげて賛成するし、すごい好みなんだと思うけども、それを足したとしても、若さや群像によるエンパワーを少し評価しすぎなのかもしれないと感じなくもない。

    ただ、主人公の成長感はそんなにファンタジーではないので、そこに人間味があり、若さもありと、ちょっとばかりほっこりした気分になれるかなぁと思う。

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    2019年05月06日
  • お任せ! 数学屋さん

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    ネタバレ

    2回目。

    なんというか、青春群像劇としては良いのではないかと思う。しかし、文体のせいだろうか。中学生を変に買いかぶりすぎなのか。逆に中学生ではあり得ないだろうというキャラ設定の違和感のせいか。

    群像劇の難しいところは、それぞれの立ち位置があって、それ物語における役割を果たしてもらわないと話が展開されないだろうということ。そのためには子どもっぽいキャラクターも、むしろ大人なキャラクターも必要。小悪魔や少し嫌味なやつもエッセンスとして必要。それらを過不足なく、かつ世界観を壊さないようにバランスをとらないといけないという難しさがある。

    今回はそのバランスにけっこうな違和感がなくはなく、(中学生

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    2019年05月06日
  • ネットリンチ 悪意の凝縮 (『「電脳マジョガリ」狩り』改題)

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    ネタバレ

    「数学屋さん」の印象が強い作家さんだったので、このドロドロとした陰惨な内容を想像させるタイトルがすごく意外に感じます。

    そのタイトルから暗い内容なのかと思って読み始めましたが、おもったよりライトな印象。イヤミス的な読後感を覚悟していたので、そこはちょっと肩透かし。裏を返すと読後感は悪くなく、嫌な気持ちになるような内容じゃなかったのはよかった……のかな?

    信憑性に乏しいネットの情報を鵜呑みにして、無責任な言動をとる人たちを描く内容が、ドラマ「3年A組」を想起。本作は元々3年前に刊行された作品のようですが、3年経っても日本人のネットリテラシーは一向に向上していないよなぁ、と考えさせられたりも。

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    2019年05月05日
  • 算額タイムトンネル 2

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    うーん、パラドックスに関するあたりがよくわからなかった。フランス編に結構ページを割いてるけど、これもよくわからなかったなぁ。

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    2018年07月29日
  • リケイ文芸同盟

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    タイトルが「文芸同盟」だから学生か小説家を目指す若者の話かと思った。まさかの編集者の主人公だった。

    理系要素もあんまり無い。
    主人公も後半強気になって、キャラ変わった?と違和感。

    でもお仕事小説としておもしろい。編集者になりたい人とか読んで参考になるところありそう。

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    2018年04月22日
  • お任せ! 数学屋さん3

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    ネタバレ

    シリーズ3作目は数学を使った問題解決よりも、宙くんの人間関係の清算(?)がメインだった印象が強いです。

    数学に関するところでは、今回は確率・統計がメインの課題解決シーンはあります。しかし、それよりも遥の恋敵的存在(実際は全く違うのですが)の明日菜の存在や、宙くんのライバル的な大智の存在感が強すぎて、数学による問題解決場面が霞んじゃった気がしています。

    ただ、宙くんのバックグラウンド(数学での問題解決にこだわるところや、常に黒い長袖を着ているところなどの事情など)には余り興味を抱いていなかったので、前2作に比べると今ひとつのめりこめず……

    物語的には遥と宙くんの関係が丸く収まる感じで終焉。

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    2018年01月21日
  • お任せ! 数学屋さん3

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     シリーズおしまいの三巻目、遥と出会う前、転入前の学校で起きた宙の過去から話が始まる。
     親友との出会い、そして突然の別れ。数学で世界を救うことを目的に宙が数学屋を始めた理由がそこにある。

     なんかモヤっと終わってしまった感ある。
     数学で話を作り上げるのはネタがないんだろうな、と思う。
     一巻目のラストシーンが良かっただけに、ちょいと残念な終わり方だった。

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    2018年01月06日
  • お任せ! 数学屋さん2

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    一作目の読後、レビューに書いたとおり
    宙と遥の第2章を読めて嬉しい。

    引き続き三作目に進むとするか。

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    2017年12月19日
  • リケイ文芸同盟

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    理系というか数学。前半は見たことない数学の専門用語が出てきて拒否反応が…。小説を読まない数学人間が、感覚的でなく統計的に売れる本を作ろうとするお仕事小説。

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    2017年06月18日
  • お任せ! 数学屋さん

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    数学を使ったちょっとした問題解決.数学をわかりやすく説明してあって楽しめたし,中学生の青春ものとしても微笑ましかった.

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    2017年03月04日
  • お任せ! 数学屋さん2

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    「だけど、それでは満足できない人間がいた。ちっぽけなアリに過ぎないのに、宇宙全体を知りたいと思った。偉大な数学者だよ。きっと、宇宙の形が分かったからって、具体的に何の役に立つのか、全然分かってなかったんだろうけど。彼は、前に進まずにはいられなかった。それは僕らだって同じことさ」
    (P.342)

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    2016年12月23日
  • リケイ文芸同盟

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    どこかで読んだような気がする、という印象を与えつつ、数学マーケティングという1点で新しい、という、それこそ本書で描かれる内容を実践したような本。まずまず。

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    2018年10月14日
  • お任せ! 数学屋さん2

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    数学屋の2作目
    宙くんがアメリカに行って、遥さんが数学屋の店長代理をやるお話し

    今回は漸化式とか三角比とか、高校レベルの数学の基礎
    ま、あれくらいなら中学生でも十分理解可能
    色々とツッコミどころはあるけど、一応自己ツッコミしてるし、よしとしましょう

    それにしても中学校で大規模な文化祭ですなぁ
    作中でも触れられてるけど、そんな中学あるの?
    ま、いいけど

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    2016年09月03日
  • お任せ! 数学屋さん2

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    数学なんて何の意味もない、役に立たない。
    そう思っていた少女の心を変えた少年はもういない。
    互いにほのかな好意を抱きつつ、少年は少女のもとを去った。
    遠くアメリカに旅立ってしまった少年は、数学技術の発達によって、少女のもとへ帰ってきた!

    今回の物語は文化祭の出し物を決め、乙女心を理解し、不登校の生徒をすくい、夢との距離を測るというもの。
    これまた難問。
    数学でこの難問を解決だって?
    詭弁じゃないか!
    いやいや、本当にそうかな?
    効率だけを追い求めるのが常に正しいとは思わないが、限られた時間や人数、予算の中で皆がある程度納得して答えを出すのにデータは必要だし、比較検討も大事なことだ。
    私は模擬

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    2016年06月19日