【月】
月についてたくさんの切り口で語りながら、読み手に新しい視点を持つためのヒントを与えてくれる本。
月は「善きもの」「清らかなもの」とする人がいる一方で、月は「悪しきもの」「怖いもの」とする考えがあるという。
たとえば「満月を恋人と見てはいけない」「月を見上げてはいけない」という言い伝え。
満月を恋人と見たから別れたのか、もともと別れの予感がある二人が満月を見たのか。
月を見上げたから悪いことが起きたのか、他に原因があって悪いことが起きただけなのか。
科学的にその因果関係を証明する証拠は一切ない。
「願い事をするなら新月と思っていたのに忘れてしまった(自己嫌悪、後悔、焦り)」「断捨離をするなら満月と聞いたのにできなかった(だからやる気が失せた)」
こんな風に囚われてしまう必要は無いのだ。
結婚式や引越し、離職する日などが満月に重なった時。
新しいプロジェクトが始まったり、電球が切れて新しいものに取り換える場面が新月に重なった時。
自分の生活と月の満ち欠けが結びついていると「発見した」ときに、「月の時間を生きている」喜びが感じられるという著者の考え方に、強い共感を覚えた。
やりたいことがあるのに新月まで我慢するとか、
特にないのに新月だからと無理やり願い事をするとか、
楽しいわけがない。
【占い】
『占いに心を吸い取られているとき、私たちは必ず、大切なことを見失っています。それを見失った状態では、心から望んでいるはずの幸福も、けっして、手に入ることはありません。私はそう思います。』
たとえば、(著者自身もタロットカードを何度も並べたことがあると書いていたけれど)私自身も質問を思い浮かべながら、何度もオラクルカードを引いてしまうことがある。『賭け事にはまってしまう人とどこか似通ったものがあるようです』・・確かにそうかもしれない。
「自分の望み通りの未来であって欲しい」そんな気持ちが強いときに、何度もカードに向かって質問を続けてしまうと気づいた。「自分がどうあるべきか」を考えることからの逃避・・・。そんなときの私は「自分の時間を生きていない」「自分自身で考え選択できていない」。
大切なのは、自分や相手にとっていちばん大切なのは何かを考え行動すること。そしてその答えは、自分の外ではなく、内に見つかるということ。そんなことを、改めて教えていただいた。
著者である石井ゆかりさんの肩書きが「占星術師」ではなく「ライター」であることに納得の一冊だった。