木村友祐のレビュー一覧

  • 聖地Cs

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    ネタバレ

    なぜか励まされた。いまのタイミングで読めて良かった。まだ終わってない原発問題。改めて自分は何にも知らないのだ
    なぁと思う。
    猫の描写が詳しい。知らない猫の仕草が沢山書かれてあって猫好きになっちゃいそうだ。

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    2014年10月17日
  • 海猫ツリーハウス

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    「おれ」がヘリコプターで吊り下げられてる部分が 最後で何か あーこういうことか、、、とつながるかと思っていたのに
    ドカーンとくるものもなく 終わってしまった。
    そこが ちょっと物足りなかった。

    ただ 文章のところどころに うーーむ と考えさせられる箇所が
    たくさんあったのは よかった。

    長男と次男、上辺の体裁を整えて生きる人と不器用に自分と向き合って生きようともがく人。

    私は 不器用で不細工でいい、自分に正直に生きたい って思った。

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    2012年06月04日
  • 海猫ツリーハウス

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    ネタバレ

    太宰チックっていわれてる本。第33回すばる文学賞受賞作。

    世間を上手く渡る兄と淡々と過ごしたい主人公である弟と共通の知人等々がどうしたかっていうと、嫉妬じゃないのようざいのよ何でほっといてくれないのあぁもうキィィー。

    彼のちょっと自分本位だけど十分気遣いしてるのに周りからバカにされる、舐められる感はとっても伝わった。

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    2011年04月09日
  • 海猫ツリーハウス

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    残酷で可愛い。この短さで主人公の心的混乱とかがうまく伝わってきた。ただ物語の中軸にならないような登場人物とか邪魔かなとは思った。細かいけど、カモメを助けるシーンが好き。カモメが「へさー」って飛んでく。可愛い。次作も読みたいな。残酷で可愛い小説。

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    2010年12月17日
  • 海猫ツリーハウス

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    南部弁、懐かしかった。
    幼稚園・小学校と、この小説の舞台の八戸に近いとこに暮らしてたから。

    なんというかすごい閉塞感と、虚無感と言うか。
    南部の曇天を思いだした。

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    2010年03月14日
  • 海猫ツリーハウス

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    ネタバレ

    ああ、共感とまではいかないが、主人公の悶々とした心のウチは分かるような気がする。
    信頼してた人達に手のひら返しされ、自分とは正反対の兄弟に好き勝手やられて、言われても逆らう事もできずに…終盤のチェーンソーの件は、ツリーハウス全部燃やすくらい大暴れしたら良かったのに。

    でも、一つ思ったのは、兄さんが、薄っぺらい人間だったのは、主人公にとって救いだったのかな?とも思ってみたり。
    だってあの兄が、ちゃんと地に足をつけて、まともな人生歩むような人だったら、亮介の悶々はこんなもんじゃなかったのでは?

    あと、東北弁は馴染みが無いからサッパリわかりませぬ。
    まあ、これは彼らが、逆に九州弁サッパリわからな

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    2025年08月01日
  • 猫と考える動物のいのち ――命に優劣なんてあるの?

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    家畜って、ワードの醸すイメージの悪さもさることながら、実際問題、ヒトの身勝手さが浮き彫りになる存在だわな。残念ながら、日常的に思いを致すほど真面目に向き合っていない訳だけど、その生に、その存在に向き合うことのできる読書時間であった。

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    2025年05月16日
  • 海猫ツリーハウス

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    青森県八戸に暮らす25歳の主人公
    行き詰まり、先に不安しか持てず
    地域の人気者の兄との関係に悩む

    本の題名からふんわりした小説を想像したが
    希望も救いもない狭い世界の話だった・・・

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    2024年11月26日
  • 幼な子の聖戦

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    なんというか…
    表題作「幼な子の聖戦」はさすが芥川賞候補、
    表現が繊細だな、とは思うものの
    かといって主人公に感情移入できるか、と言われると
    肯定できないなぁ…と感じます。

    併録「天空の絵描きたち」
    こちらはテーマが破滅だとか裏切りだとかの
    「幼な子の聖戦」(個人的見解)とは違い、
    中心にあるものが「恋愛」なので感情移入は多少容易ですが、
    主人公らがビル拭き
    (題名にもなる通り、こちらがおそらくメインテーマ)
    という一般からすると
    少し特殊なものであるため、場面の理解がしにくい…。
    実際、おそらく清掃業界でしか聞かないような名詞が続出。
    状況説明などはかなり細かいものの、やはり理解しづらい。

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    2024年01月15日
  • 幼な子の聖戦

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    表題作と、「天空の絵描きたち」が収録されている。たぶん文学としては上手いのだとは思うが、お話自体はどちらもつまらない。特に表題作のほうは主人公の発想と行動に理解も同調もできず、お話が上滑りしていった。ただ、犯行の動機としての「せっかく見つけた目的を失うことのほうをおそれていたのだ。」の一文は、昨今の様々な事件の真理を案外言い当てているような気がした。

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    2023年04月24日
  • 私とあなたのあいだ――いま、この国で生きるということ

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    大変面白い書き出しでしたが、途中から、狭い視野の慰めあいのようで、そうですね。って感じです。
    ただ、多様性を語る時に、自分の中の価値意識を、見直す必要があるように思いました。

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    2021年09月12日
  • 海猫ツリーハウス

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     八戸出身の著者が、八戸を舞台に、登場人物たちに八戸弁で語らせた八戸フリークな物語だ。第33回すばる文学賞を受賞している。

     全体を通して八戸弁で語られているためか、とても感情移入した。ツリーハウス以外の周りの景色などは、実在の八戸そのままであり、読みながら実際の映像が脳裏に浮かんできた。

     自分には兄弟がいないので、もし兄なり弟がいたら、こんな確執も生まれるのかなと思うと、ちょっとゾッとした。でもこんな心理描写ができるところが「現代の太宰治か」といわれるところなのかもしれない。

     最近、地元紙のデーリー東北で木村友祐氏による「空飛ぶ鉄犬」という小説の連載が始まった。これもまたファンタジ

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    2015年02月16日
  • 聖地Cs

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    最近の世相を反映させると、原発問題と、非正規雇用になるのかな。この本の2つの物語もそう。それを暗い感じで扱っているから、チョット重い。

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    2014年10月01日
  • 海猫ツリーハウス

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    ネタバレ

    青森八戸

    服飾の専門学校を中退し
    就職することもなくほぼバイトみたいなもんで生活する亮介

    兄の慎平は破天荒で感情的で自由奔放で
    農業を継ぐわけでもなく都合のいいようにふらふらしている。

    兄の紹介で親方の趣味の延長みたいな
    ツリーハウスを建てるのを手伝う日々

    兄弟。
    同じ腹から生まれてきても、考えも性格もまったく違う。

    気が合わない他人となら、簡単に距離を置いて接しなければいいだけなのに
    血がつながっているということだけで、簡単にそうもいかなくなる。

    いつだってヘリコプターにつるされた「おれ」がやってくる。
    もろくて孤独で危うい日々。

    暗い話かと思えどそう

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    2012年08月19日
  • 海猫ツリーハウス

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    薄い割に時間かかった

    亮介は甘いかもしれないけど、亮介なりに考えたんだよなー
    それをやる前から全否定されて、死んじゃうかと思った
    救いがねぇ

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    2012年08月12日
  • 海猫ツリーハウス

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    兄弟間の確執…とまでは行かないものの、微妙な溝とか苛立ちとか葛藤とかがリアルに描かれていた。
    そこに職場の上司でもあり物語の軸になる人物でもある『親方』が絡んできて、表紙の愛らしさからは想像もつかないドロドロした展開に。東北弁のおかげか筆致のおかげか、テンポよく読めたのであまり気分は悪くはならなかったけど。そんな中、香子ちゃんの存在が救いだった気がする。
    とにかく主人公の兄(ついでに言うと親方も)は私の大嫌いなタイプで、彼の言動にはいちいち虫酸が走った。こういう人、私ダメだわ〜。何が半農半X(エックス)じゃボケ。
    とにもかくにも、これから先、主人公が思う人生を謳歌できればいいなと願う。大成する

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    2012年04月30日
  • 海猫ツリーハウス

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    読み終わって、まず、ごたごたしてるなと思った。でも、ごたごたしてるなかで必死にもがいてる主人公は読んでてそれなりに共感を持てた。
    個人的には読み始めからかなり浮いた存在であった“首をくくられたおれ”にはもっとぶっ飛んだアピールをしてほしかった。

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    2012年03月06日
  • 海猫ツリーハウス

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    25歳の亮介は東北南部の実家の農家を手伝いながら、“親方”の元でツリーハウス造りの手伝いもしていた。いつかはファッションデザイナーになるという夢を持ちつつ。そこへ、スローライフ、自給自足と唱える兄が帰ってきた。兄と父、兄と弟の関係に不穏な空気が漂い始める。

    どこでオススメだった本だったか忘れちゃったけど、表紙のかわいさに騙された。なんか冒頭の一文から最後まで鬱々とした閉塞感ただよう話だったな。肉親間の容赦ない諍いって、やりきれない。最近読み終わった本って、こんなんばっかり・・・。それに、私って最後がはっきりしてない話は好きじゃないんだと思う。で、どうなったの?って気持ちが悪くなる。その中で唯

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    2010年06月17日
  • 海猫ツリーハウス

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    図:うん。案外読みやすかった。でも後半尻つぼみな気が…。
    内容(「BOOK」データベースより)
    25歳の亮介は、ファッション・デザイナーを目指しながらも、実家の農業を手伝うかたわら、「親方」の元でツリーハウス作りに精を出す毎日。地元コミュニティで人気者の兄・慎平の帰郷がきっかけとなり、つかの間の均衡が崩れはじめる…。第33回すばる文学賞受賞作。

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    2010年05月01日
  • 海猫ツリーハウス

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    亮介は、デザイナーを目指しながらも、じいちゃんの農業も手伝い、「親方」のもとでのツリーハウス作りのバイトにも精を出す毎日。 が、そりのあわない人気者の兄・慎平の帰ってきて、日常の均衡が崩れはじめる。 兄ばかりがもてはやされ、自分をわかってもらえない苛立ち、兄の命令に逆らえない葛藤。 第33回すばる文学賞受賞作。 だけど、私は、この後の亮介の行く末こそを読みたいな。 亮介、どう生きていくの? ここでやめないでよ、木村さん。 「現代の太宰?」と帯の惹き句にあるけれど、おおげさにすぎないかなあ。 もう少し他の作品を読んでみないとわからないけどね。

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    2011年08月06日