木村友祐のレビュー一覧
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八戸を舞台に、南部弁丸出しで、青春まっただ中の若者の苦悩を描いています。
そうそう、こんな鬱屈を抱えながら、田舎でくすぶっている若者っているよなあ、自分もそうだったなあ、と共感することしきり。
家族の中でも居心地悪いし、兄弟で比べられるし、田舎の人間関係もけっこう複雑で、悩みは深まるばかり。
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読み進めていくうちに息苦しく怖くなってきた。今の日本も着実にこのようになっていくんではないかと予感させるフィクションであるのにノンフィクションのような小説。昔から格差を作り上にいる人達は下のやつらを蔑み搾りとり優越感に浸る。そういう事は行われてきたけど、平等を謳う今のこの世もまたそこに戻っていくのだ...続きを読むPosted by ブクログ
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途中で近未来小説と気が付く。ロヒンギャの書き方とかちょっとうーんというところもあるけれど。若い世代の人なんだろう。最後のイメージは私には説得力があり美しかった。Posted by ブクログ
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この本を読んで可哀そうな人たちだと思える人は、曇りなく自分の人生を歩んでいる人々なんだろう。僕はこれを読んでいて不安で不安で仕方が無かった。住む所も家族も居るけれど、持ち家とはいえ借金は払っていかなければいけないし、日々の生活で掛かるお金はびっくりするほど掛かっている。昔よりも明らかに贅沢な生活をし...続きを読むPosted by ブクログ
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「野良ビトに缶を与えないでください」
一気に増えたホームレス対策として掲げられた看板。
P106
「おれらもう、人扱いされてねぇんだな」
嫌なものは見ないようにして、楽しいことだけに目を向け
日々を過ごせるのなら、その方がいい、と思ってしまう。
でも、この本を読むと、いろいろ問われている気がする...続きを読むPosted by ブクログ -
コミュニティーが喪失した社会では、ひとりひとりの行動の身勝手さがエスカレートして、自分以外の人に攻撃的になり破壊していく。
そんな社会はすぐ近くまで来ているのかもしれない。Posted by ブクログ