あらすじ
ネコ、ウシ、ブタ、ニワトリ、スズメ、カエル、ハクビシン……身の回りには色んな動物がいて、わたしたちは彼らと一緒に住んだり、敵対したり、食べ物にしたりして、共に生きている。わたしたちとは大きくちがう動物のこと、人間のことを、猫たちと一緒に考えよう。
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Posted by ブクログ
数年前から畜産動物たちの現状に興味を持ち、肉食を控えたり動物製品を買わないといった行動をとりつつも完全なヴィーガンという域には達していない私にはとても共感できる部分が多かった。
うちも猫がいるので、猫のごはんだけはどうしても脱肉食にはできないし…。
なかなか理解してもらえない思想ではあるし、人によっては拒否反応を示すこともあるけど、だからといって、知ろうとすることや少しでも改善できるように考え続けることを止めてはいけないなぁ…と改めて思えた。
Posted by ブクログ
P56より抜粋
〃大切なのは、「命として同じ」という感覚を心に持って、意識を人間以外の外側にもいつも開いておくことなのだと思う。〃
「この命は重要で、この命は重要じゃない」という命の線引きを、気づかないうちに人ってしてるよね?をやさしい口調で問いかける本。
ペット、野生、家畜(経済動)など、または哺乳類・魚類・昆虫類といった分類で動物の扱われ方が違う、つまり命を区別・差別している現状がある。でもだからといってヴィーガンになろうとか畜産業はひどいダメだとか短絡的に思うのは違和感があること(従事している人の大変やさ有り難さや、消費している自分の状況を見て見ぬふりするのはよそう)、要は動物に対する矛盾について気づくきっかけをくれます。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて手にとった。
優劣や価値、それらを勝手に決めているのは
人間だけなんだと強く感じた。
人間の傲慢さ。欲。矛盾。
動物や自然のことをおもうと、人間の悪い部分が浮き出てきて嫌になる。
でも自分を含め周りも人間だらけで、
その社会・世界で生きていかねばならず…
生きるためには多少なりともお金や資本主義に染まるしかない。
↑この暮らしを続けるのか…とウンザリもする。
大きく変化させるのはとてもとても難しい。
経済が絡むので余計に……。
だからといって、このまま何も救済しないのは罪だと思う。
自己意識を変えること、動物の置かれている状況(畜産やペット産業など)を疑うことから変化が始まると思いたい。
著者のような心の人間がいてくれるだけで
私としては気持ち的にちょっと救われる。
考え、思いやりのある人間が増えたら
もっと自然も動物たちも人間も
穏やかに "生きる" のではないかと。
こんな考えは甘ちゃんだろうか?
Posted by ブクログ
【目次】
第1章 猫はぼくの先生
クロスケとチャシロの「育ち」のちがい
猫は笑わない
猫には「ブサイク」という考えがない
猫は自分を責めない
第2章 まったくちがう世界を見ている存在=他者
身近な生きもののスケッチ――ハト・スズメ・カエル・クモ
電線を歩くハクビシンと、電線にぶら下がったネズミの話
同じ時間に多種多様な生きものが生きている
第3章 動物のことをホントに理解できる?
人は擬人化することでしか他者を理解できない
だけど、擬人化された動物は尊重されてる?
「わからない」という余地を保つ
使えなくなった言葉――「馬鹿」「ケダモノのように」
言葉が通じなくても一緒にいるのがうれしい
第4章 ぼくや君の知らない世界
被爆した牛を生かす牧場
河川敷で暮らすおっちゃんと猫
第5章 利用される動物たち
殺されるために生れる命
見えない場所で動物たちに何が行なわれているのか
肉を食べる資格?
動物から奪わないことを選んだ人たち
第6章 命ってなんだろね
命には身分とか優劣がある?
命を区別・差別すると何が起こるか
水俣病事件と生きものたち
第7章 命の世界を心の真ん中に
猫をなでるときの心得――心を外に向けて相手を感じる
生きものたちとつながる自分
自分も生きもの、もっと楽に生きていいのだ
次に読んでほしい本