テクノサマタのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
藍の身勝手な子供っぽさがどうにも苦手だったので身構えつつ読んだ「君に降る白」の続編が一番しっくりときました。
自分を取り囲む問題から逃げていた藍と成瀬はお互いを労わりあい、欠けたものを環境や周囲の人間のせいにせず、きちんと向き合うよいパートナーシップを築き上げ、家族とも結果はどうあれきちんと話しが出来たんですね。
姉が味方になってくれたあたりに良かったね、と。成瀬さんも包容力のある大人の男になり、ふたりきりの家族の絆が生まれているようで何より。
メインはあめの帰るところ、記憶を失ってもう一度恋をして日々を積み重ねる千歳と先生の日々はぽやぽやしたかわいらしさとセンシティブな描写がないまぜ。
能登のことを知った千歳の両親の態度に痛いなーとなるのですが、家族との関わりを一貫して描くのが朝丘さんなんですよね。
積み重ねていく蜜月の向こうに絶え間ない愛が溢れている。
星は本田さんの独占欲とぽやぽやかわいい裕太郎のいい子すぎるところにう〜〜んがあったのですが、愛情に飢えた本田さんを理解して包み込もうとする裕太郎の優しさ、家族でまるごと迎え入れるけれどやっぱり本当のこと全部は話せないもどかしさにむずむずと切なさといとしさが。
まぁえろ方面に旺盛なのは若いから…笑
いつの間にひろ、ゆうになってるんだ。ちょっとびっくり。
ココロは不器用で傷つきやすく一見粗野な男とナイーブで傷を内に秘めた男の心の触れ合いのような淡い淡い恋模様。
ボーイズラブが描けるセンシティブさで、時代や媒体の背景もありきの作品だと思います。
リアリティラインにはてな? なところには目を瞑るとして…魂はどこにある、みたいな死生観が目を引きました。
朝丘キャラのセンシティブさと傷をえぐるところが好きで、過剰な愛らしさにちょっとうーんとなるのですが硬質めな文体の方がより好みだなー。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ▼あらすじ
傷ついた指先を真っ新なハンカチで包んでくれたその人は、呆れるような千晶の言い間違いに怒ったりせず、ただ深く静かな瞳で見つめた―。
千晶はある事情から、生きて呼吸をすることすら困難に感じている。バイト先のオーナー・神野からそっと触れてもらった出来事だけ大切にしようと決めるが、そんな千晶に神野は「きみが欲しい」と告げて…?
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意外とシリアスなお話で吃驚した、というのが率直な感想です。
表紙の雰囲気から、てっきりほのぼの、もしくはあまあま系のお話なのかと思っていたのですが、いざ蓋を開けてみたら甘いどころかシリアス要素の方が強く、全体的に重たいといった印象でした。
不幸な受けがスパダリ系の攻めに出会って幸せの階段を駆け上がって行くという点で言ったらシンデレラストーリーである事には変わりないのですが、だからと言って決して夢のある、スイートなお話ではないんですね。
まず、千晶(受)自身が心に結構深い闇を抱えており、そんな彼を取り巻く環境もなかなかシビアで重たく、読んでいて辛くなる部分が結構あったように思えます。
生きる事にさえ誰かの許しを得ずにはいられないという千晶の抱える劣等感は最早病気レベルで、セックスでさえ痛くて苦しい方が自分への罰になるから良いと本気で思っているような自虐っぷり。正直、この受けは健気を少し通り越してしまっている部分があるので好き嫌いはハッキリ分かれるだろうなと思いました。
健気受けが好きな自分でさえ、千晶の卑屈さ加減は理解出来ずちょいちょいイラッとしたので、駄目な人はイライラして終わりだと思います。
でも、私は千晶のそういう不器用で脆いところもまた、魅力の一つだと思いました。
見ていて危なっかしいからこそ、見守っていたくなるし、応援したくなるというか。
千晶が好きになれるかなれないかで、この作品の評価も大きく変わって来ると思います。
因みに神野(攻)は紳士好きには堪らないほど素敵なキャラで、彼の行動や言動にはかなりキュンキュンさせられました。
物静かなんだけど凄く優しくて個人的にはめっちゃ好きなタイプ。
「どうしてもっと、自分を大切にできないんだ」という台詞には共感しかなかったし、千晶を鳥に例えたロマンティックな台詞や「でも、その人生には千晶がいない」という言葉にはグッときました。
ただ、割と最初の方(出会ってまだ間もない段階)で千晶に告白するのでそこは「早ッ!」と思わなくもなかったのですが、自分の勘を信じて生きているという神野の言葉にはなかなか説得力があるし、何より千晶のあの健気っぷりを見たら興味を持つのも分からなくもないんですよね。
薔薇の花束にはマジかと思ったけど、それも秘書の適当なアドバイスを真に受けてやった事で、更に預金通帳までアドバイス通り見せようとするものだからあまりの真面目っぷりに思わず笑ってしまいました。
告白は少し早いと思ったけど、それからの展開はゆっくりだし、二人が少しずつ心の距離を縮めて行く様子が丁寧に描かれているので違和感みたいなのは個人的にはあまり感じなかったです。
性急にくっ付いたって感じもないし、私は二人が惹かれ合うのは妥当だと読み進めて行く内にすんなりと納得する事が出来ました。
それよりも、千晶と共依存みたいな関係になっていた晴人の扱いの方が気になったというか…。千晶を巡って何か一悶着起こしそうな雰囲気だったのにそれもないし、何より千晶に対してあれだけ酷い事をしたんだから神野にきっちりお灸でも据えられて退場するのを期待していたのですがそれも無く、最後はかなりあっさりで少々拍子抜け。
もっと胸のすく展開を期待していただけにそこは少し残念に思いました。
あとはエロの方ですが、千晶が未成年というだけあって本番は1回だけ。
千晶の問題が解決した後の、本当の意味での本番シーンは無く、何と千晶が二十歳になるまでお預けとのこと…!!
神野真面目か…!いや、でもそこが良いんだけれども…!!(笑)
ただ、最後に二人のラブラブえっちが見たかっただけにこれまた残念で…(がっくり)
でも調べてみたらその辺は同人誌の方でしっかりと書いてくださっているようなのでこうなったら何が何でも手に入れて読みたいと思います!(笑)
良い意味でも悪い意味でも思っていたのとは少し違う作品でしたが、それでも読み応えはバッチリ感じられましたし、印象に深く残るお話でかなり面白かったです(^^)
全体的なストーリーの評価としましては★4〜4.5といったところなんですが、イラストが表紙を含め凄く好みだったので、少しおまけして★5という事で! -
Posted by ブクログ
ネタバレ感受性豊かな主人公と質朴な異人、舞台は日本で主人公も日本人ですが、どこか異邦じみた雰囲気で物語が進みます。
ぽつりぽつりとした主人公の独白や内言にふと通りがかってはその時間を進めていく異邦人、セス。「撹拌されている」と主人公は言う。でも止まっていた時間を進められたのはセスの方も同じで、与えることと与えられることは、もしかして本当にできるのかもしれない。
「やっとその時代が来たんだよ」
この言葉は、一度でも心の時間を止めた経験のある人なら、もしくはまさに今その状態にある人ならきっと響くはず。時間が動く時ってこういう時なのかもしれない、時間が止まっている時って、そう、確かにこんな感じだ、と。些細なことで人の時は止まってしまうし、それを解かすには少しだけ劇的な変化が必要で、そんな隙間に入り込むように始まったBL... というより多分男同士とかそういう葛藤とは無縁の作風、自然に近づいていく二人の心がとても、その癒されあっている様子に、読者である私もとても癒されました。
奥付を見たら4年分の内容で1巻になっているようで、2巻をお目にかかるのはいつになることかと気が遠くなりますが、これからも密かに待ちわびていたいと思います。
表紙もそうですが、全体を通して絵の清涼感、夏の空気がとても気持ちがいいです。 -
Posted by ブクログ
絵のヌードモデル、引きこもり新鋭画家、女装の麗人、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、妄想癖の美女、不気味な双子の老人たちーー〈鳥籠荘〉に棲みついたちょっとおかしな住人たちの、だいたいフツーでだいぶおかしな日常をつづる物語第4弾。ーー今回のお話は、着ぐるみパパがお見合い!?山田家と加地家を巻きこんだちっちゃな事件簿(第1話)。浅井と由起の弟妹がやってきた。ところが浅井と由起が大喧嘩して……(第2話)。鳥籠荘随一の変人・へれんさんのフィアンセ登場。しかしへれんさんはフィアンセを拉致監禁!?(第3話)。浅井がキズナにモデルの解雇を通告、さらに鳥籠荘から住人立ち退きの噂がーーなど急展開の全5編を収録。
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小説を完結まで読む前にコミックの方を読んでしまったので大体の流れは理解してしまったけれども。もうすぐ完結かのような流れです。
今回の浅井さんと由起とキズナは、由起が積極的。つーかエロい?男の色気も女の色気も出せるなんてずるいよなぁ。
でも中で指摘されてたように、彼はいろいろと矛盾屋さん。キズナを取り上げたいのか、浅井さんを大切にしたいのか、どっちつかずの行動を取ります。しかしキズナが捕まったって聞いてすぐに駆けつけたり(しかもバイト中の女装姿のままで)慰めたり、甲斐甲斐しく世話を焼いたり、一緒に住もうなんて言ってみたり、それなりに好きだと思うんだけどなぁ。
ところで野球ドームに無理矢理?ついていこうとした浅井さんとか、キズナに向かって飛んでくるホームランボールを浅井さんと由起、二人で同時に取ったりとか、こかげとひよりから「二人のお嫁さんになってもいいよ」的なことを言われたりしたのには萌えましたので、2対1というのはダメでしょうか。浅井→キズナ←由起で続けるスタンスではダメでしょうか。好きなんだがそういうの!きゅんきゅんしますな!
浅井さんが段々キズナを気にかけてるのがわかる。でもやっぱり浅井さんの心を占めるのは皆子さんが大体だったりして、由起としては気持ちがはっきりしてないのにキズナをその気にさせないでよとかそう思ってるんだろうな。
でも浅井さん自身皆子さんが薄れてきてるみたい?嫌がってたけども。いいじゃんね、個展で溜め込んでた思い全部吐き出したんだから、次からはキズナを描けばね。
留学だとかキズナの渡英だとか、果たして二人の関係はどうなるのかしら(漫画版読んだんじゃなかったんかい)
後はあれですね、加地くんがかなり華乃子を意識してたのが可愛かった!もし加地ママとパパが結婚とかしちゃったら、加地くん大変そうだなぁ。色々もんもんとしてアレな道に走ったりしないかな。禁断の義理兄妹愛!
相変わらず気になるのがパパの中身…。明かされるんかなぁ。
へれんさんのフィアンセ、アヤヒコさんは愛が深い人。毒殺未遂やらなにやらで病院に何度もお世話になってるのに、それでもへれんさんと結婚したんだからすごい。
段々扱いがこなれてきた感があってよかった!それだけへれんさんは美人なんだろうな。
ていうか無害な時のへれんさんの微笑みと物語ごっこ中の狂気的なへれんさんとのギャップに落ちたのではないかと私は考える。なんだかんだで顔見てぽわぽわしてたし。あ、身体見てもぽわぽわしてたか。
でもほら…愛だよ、愛!←
色々と終わりに向けて加速するお話が気になる!ということで☆5! -
Posted by ブクログ
絵のヌードモデル、引きこもり新鋭画家、女装の麗人、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、妄想癖の美女、不気味な双子の老人たちーー〈鳥籠荘〉に棲みついたちょっとおかしな、けれどいろいろフツーの日常をつづる物語集第3弾。ーー今回のお話は、〈鳥籠荘〉の奇妙な嵐の一夜をめぐるちょっとしたホラー&ミステリイ。誰も素顔を見たことがない管理人さんの正体は?着ぐるみパパの中身がついに暴かれる?さらにその晩、〈鳥籠荘〉で殺人事件が発生。住人の惨殺死体が発見され、浅井が殺人容疑をかけられてしまう。事件の真相を追うキズナの身にも危険がーー!?
着ぐるみパパのデートをめぐるこぼれ話も収録。
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巻を追うごとに甘々になっていく浅井さんとキズナがたまらんんんんん…!!!!積極的な由起もたまらんんんんん!!
そろそろ浅井さんは気づく頃でしょうか。でもまだ皆子さんよりなのかな?
でも由起に対抗するかのようにどっかいこうとかペンギン見に行こうとかいう浅井さんまじかわいい!それもう嫉妬や…!きゅんきゅんしますな!
華乃子ちゃんと加地くんも気になります。着ぐるみパパと加地ママも応援したいですが、華乃子ちゃんと加地くんはどうなるのやら。
なにやら華乃子ちゃんは浅井さんが気になってるようですが、加地くんの方はふわふわと華乃子ちゃんが気になってる様子。
メランコリックな気持ちになる理由が早くわかるといいね!うふうふ!
しかし分かったらわかったでどうするんだろう。気になる。
ホラー&ミステリイと銘打ってるだけあって、幽霊やら殺人やらが起きます。鳥籠荘は不思議なことでいっぱいですな!
それも理由があるのかしらん。
新キャラは多重人格者でした。「多重人格探偵サイコ」とか読んでるので、割とああそうだったんだやっぱり、みたいな感じで受け入れられたのですが、何の予備知識もなかったらキズナみたいな反応しちゃうのかなぁ。どうだろ。
読めば読むほど面白いなと感じるのですが、あれかも、乙女向けなのかも。ある意味夢小説とか読んでる時のような、少女漫画を読んでる時のような、そんなどきどき胸のトキメキ感が味わえるというか。
要するにいい年して自らのことを乙女とか宣ったわけですが、ついに☆5ということで。