ドネラ・H・メドウズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界を理解するためのバイブルと言っていい。
その意味で、J.E.ラブロック のガイア論と
並んで、私のおススメ図書の5本の指に入る。
ガイア論は地球の恒常性を示したもので、
提示的、啓発的だが、
本書は自然に加え、社会やその設計を志向する点で
より工学的、実践的。
世界は、単純な要素が繋がって、
複雑な挙動を示す。
システム思考家は、世界を
フローの操作によってその水準を調整するメカニズムが付いているストックの集合体
と見ている。
そうですね!私もシステム思考家に
なっていきますとも、ええ。
これまで私が無意識、経験的に見つけて会社や家庭で作ってきたいくつかのうまくいく仕組み、
つ -
Posted by ブクログ
「システム屋」と呼ばれる方々がいらっしゃることがわかりました。
世の中で起きている出来事をシステム化してみると、科学的なこと、ITでおきていること、政治行政でおきていること、家庭の問題、など、実は統一したシステムで起きていることがわかった。
「お風呂の栓をしないまま水をためていってもたまらない」という単純なシステムで動いているシステムがいかに多いことか!
「このことに気がついて、万能感をもったシステム屋さんが調子に乗って行政に提言してもうまくいかない」
というのもひとつのシステムだそうで、それも面白かった。
ときどき難解に、そしてまたときどき具体的になりながら、私たちの注意を引きつける文 -
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Posted by ブクログ
近頃、本を読むスピードが落ちたな〜、と思っていたけど、これは3日間で読んでしまった。
単に、最近、それほど面白い本に出会っていなかったということだね。
これは、本当に面白い、エキサイティングな本です。
システム思考については、ある程度、知っているつもりだったけど、なるほど〜、な話しが満載です。目から鱗が落ちまくります。全く新しいことが書いてある訳ではないのだけど、これまで知っているつもりだったこと、単独では分かったつもりだったことが、つながるわけ。まさに、個別要素の合計ではなくて、知識同士のつながりが新たな知識として、立ち上がってくる感じ。
ちょっと、またシステム思考、がんばってマスター -
Posted by ブクログ
大変な名著ですので、ぜひ多くの人に読んで頂きたいと思います。
多くの人が「読みづらい」と言っていて、「あ、そういうものなのか」と思いました。
ぼくが「システムのモデリング」や「ダイナミクスの分析」というアイデアをすんなり理解できたのは、もともとシステム制御工学を専攻していたり、バージニア・アンダーソンの『システム・シンキング―問題解決と意思決定を図解で行う論理的思考技術』を若い頃に読んだりしていたからなのかもしれません。
ぼくはそのような知識に早くから触れるという「幸運」に恵まれていました。しかし、多くの人は、そうではないんですね。
たしかに、学校教育のカリキュラムを考えてみれば、「シ -
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Posted by ブクログ
この本は国連の依頼によって研究した報告書を元に、出版されたものである。
幅広く冷静に環境問題と取り組んで調査した報告書で、そのプロセスと結果と未来に対する可能性を伝えている。
1972年に最初の「成長の限界」が出版され、世界中に広まった。20年後の1992年に「限界を超えて」と言う題で新たな情報に基づいて出版された。
その10年後に出されたのがこの「限界を超えて・人類の選択」である。
又10年後に、その時点での状況をまとめて出版する予定だという。
今後どんな生き方を選ぶかを一人一人に問い掛けている。人間が何を求め・そのために工業が何をし・経済がどう対応していくのか。と言う判断をする -
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Posted by ブクログ
「ローマクラブ」や「成長の限界」は地球規模の環境問題を最初に訴えたものとして有名ですが、そのアップデイト版です。要点は、
* 技術や政策変更を想定しないシナリオでは、再生不可能な資源が逼迫することにより、工業生産が2020年をピークに減退し、サービスや農業も縮小する(ただし予想ではない)。
* 人口や工業生産を減らさずに持続可能な社会に移行することは、おそらく可能だが、エコロジカル・フットプリントを積極的に削減する必要がある。
* 持続可能な社会に導くためには、人口と工業生産を安定させることに加え、資源の利用効率を上げ、汚染排出を減らし、土壌の浸食を抑え、土地の収穫率を向上させる技術を開発・ -
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