吉澤康子のレビュー一覧

  • コードネーム・ヴェリティ
    第二次大戦中、女性パイロットのマディと女性無線技士のクイーニーは親友同士。クイーニーはスパイでもあり、マディの操縦する飛行機でフランスにもぐり込むが、ナチスに捕まり拷問をやめる代わりに、知っている情報を書くように紙とインクを渡される。残された時間の中で、クイーニーは生きているかどうかわからない親友マ...続きを読む
  • コードネーム・ヴェリティ
    タイトルと装幀だけでレジに持って行ったので、あらすじやジャンルは分からないまま読み進めた。創元推理文庫なのでミステリか?とあたりをつけるも、それにしては色んなことがあからさまなので、不思議に思いつつ。

    解説まで読んで、児童書なのだと知って納得した。本書は2部に分かれており、秘密が散りばめられている...続きを読む
  • エルサレムから来た悪魔 下
    当時の服装や髪型、町中の風景など12世紀のイングランドがうまくイメージできない。そのせいかファンタジーや SFでも読んでいる気分になった。
    とは言え、教会や十字軍、ユダヤ人への差別問題など、歴史をメインに据えて読むとなかなか興味深い。一国の王さえ黙らせるほどの教会の権力は、後のヨーロッパを型作るのに...続きを読む
  • ケチャップ・シンドローム
    女性独特の自己中さ×思春期独特の浅はかさの最強タッグで贈るドロドロ恋愛ミステリなんだけど、このドロドロさは確かにケチャップみたいなポップさがあるなぁと感じます。
  • アーサー王の墓所の夢
    さらに冒険色が強くなった3作目。
    アーサー王の剣が呼び起こす神秘のくだりはファンタジー小説ならありだと思うが、異常ではあるけれどあくまで人間自身に宿る狂気を描いてきた今までの作品の流れからすると、ちょっと異物感を感じる部分だった。

    ロウリーもなかなかおいしいところを持っていくキャラだが、ヘンリー2...続きを読む
  • ロザムンドの死の迷宮
    前作よりも冒険色が濃くなった。
    一番強烈な印象を残してくれたのが、終盤で対面するエレアノールとヘンリー2世の複雑な愛憎。
    謀叛と鎮圧を繰り返す2人のやりとりは心底憎みあってる敵同士というより、互いの首をかけたゲームに慣れきったただの倦怠期の腐れ縁夫婦だった。

    気まぐれに家出した妻の帰りを受け入れる...続きを読む
  • アーサー王の墓所の夢
    大火で町ごと消失したグランストンベリー代修道院の墓地で発見された二柱の人骨は伝説のアーサー王とその妃なのか。
    国王ヘンリー二世の命により、女医アデリアが鑑定に赴く。

    入り組んだ人間関係と当時の風俗風習を今作も堪能。
    アデリアが完璧でないところが実にいい。
    そしてこのシリーズの読みどころは事件が解決...続きを読む
  • アーサー王の墓所の夢
    本が好き!様より、献本いただいた一冊になります。
    舞台は12世紀、題名にあるアーサー王の時代からは600年ほど経過した時代。

    アーサー王、イギリスの伝説的な王で当時のイギリスを守ったということ、
    その際エクスカリバーという伝説的な剣を保持していた、といった位のイメージです。

    歴史学的には、実在性...続きを読む
  • ロザムンドの死の迷宮
    12世紀のイングランドが舞台の歴史ミステリ。
    これは第2作で、独立した物語ではあるが第1作での人間関係が反映されているので、順番に読むべきだったかもしれないとちょっと後悔。
    シチリア出身の女医アデリアが主人公で、その検死の力と論理的思考で事件を解決するのだが、イングランドでは魔女と思われないように召...続きを読む