吉澤康子のレビュー一覧
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ネタバレ東京創元社のXで気になったので買ったみた
今や文庫が千円を軽く越えてくることにちょっとびびった
飛行機での戦争の頃ってとこか
平和を冠したエアレース、欧州の若者たちがその速さをきそう。
中のイギリス代表のステラは競技中に落ちる飛行機をみる
それは事故ではなく、故意によるものに見えた
一体誰がなんのために?
疑心暗鬼になりつつ彼女は真相を探る
正直半分くらい読むまでメインの4、5人以外は
だれがだれやらな感覚だった
表紙はかっこいいんだが、飛行シーンに期待するような爽快感はなく、これは何がどーなってるのかなーーっと思いながら読んでた
最初に殺されてしまったイタリア代表の子がすぐに見つかってれば犯人もすぐに見つかったんじゃね、とも思う
なぜステラの見たものがすぐにだれともは共有できなかったのか。
だれも信じられない状況怖
とはいえ、そんな中から出場者たちがちょっとずつ距離を縮め犯人が分かってからは皆が協力シテいくとこはちょっと感動的
ドイツ内での逃亡シーンからはドキドキして最後まで一気読みだった。
いやいやトニーの痛みのなんと大きなことか
完全犯人確定の大佐がなんでいきなり銃持って出てくるんや
ちゃんと拘束しとけーーーっとか
ちょっとツッコミどころはあるけど
後半面白かったので感想としては面白かった、になるな
終わりよければすべてよしってかんじ
ある日突然家族を奪われ
国さえ出なければならなくなるという現実
そんな現実が今もある、ということ
日本で生まれ、日本で育ち、多分日本で死ぬんだろうな
自分には想像もつかないようなことが彼らにはあるんだろうなーー
平和ってどうして続かないのか -
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欧州の大空へ羽ばたけ! 時代にのみ込まれた若者たちは何を想って空を舞ったのか #祖国なき者たちへ
■あらすじ
第二次大戦がはじまる数年前、ヨーロッパで飛行機レースが始まった。各国代表の若者たちがヨーロッパをまわる競技で、メディアも注目のイベントだった。レースが始まり、各選手が大空へ羽ばたいてゆく。
その中でイギリス代表で唯一の女性飛行士のステラは、思いがけない出来事に遭遇する。それは前方を飛ぶ飛行機二機が急接近し、一方的に体当たりをする光景だった…
■きっと読みたくなるレビュー
未来ある若き青年たちがヨーロッパの大空で飛行機レースを繰り広げる物語。雄大な自然や街並みを背景に、爽やかな大冒険エアレースが描かれるって思いきや… 実はそうではありません。
このエアレースが開催されたのは1937年8月。第二次大戦前夜であり、スペイン内戦とゲルニカ爆撃(史上初の都市へ無差別に爆撃)が起こったあとです。誰しも前大戦のようなことは望んではない、しかし着実に戦火は忍び寄っているという時代背景。
メインは時代に呑み込まれてしまう若者たちの姿が一番の読みどころになります。
レースに参加するのは12人の青年たちで欧州各国から参加している。ドイツ、イタリア、フランス、イギリス、ポーランド、ノルウェー、スウェーデンなどなど。その年代に各国はどんな状況だったのかを思い見れるキャラクター像になっていて、ひとりひとりの顔がイメージできちゃうんすよね…
本作の主人公は紅一点、イギリス代表のステラ。そして準主人公はフランス代表のトニー(アントワーヌ・ローベル)と、ドイツ代表のゼバスティアン。ライバルではありながらも、お互いを一目置いている存在。時に警戒し、時に支え、助け合うという特有の距離感。こんな時代じゃなければ、きっともっと素敵な関係になったんでしょうね。
ナンセン・パスポートというのをご存知でしょうか。第一次大戦以降、難民問題が多く発生した。国際連盟が国籍を持たない難民に対して発行したというナンセン旅券。現在では発行されていないようですが、国際連合などが同様の身分証明書を発行してくれるようです。
在留外国人の課題については昨今よく議論になるテーマですよね。その人にとっては重要なことなんですが、島国の日本においては、生まれながらにして日本国籍を持つ人が大半なので、自分にリスクがないかどうかしか考えない。こういった困った人たちを救う仕組みを考え、運営する人たちがどんな強い想いを抱いていたのかは、ちゃんと知っておかないといけない歴史的事実です。
そして、いまだに出身国、人種、宗教で分けたがる我々をあらためて振り返りたいすね。これまでさんざん戦争をしてきた原因がこいつらなんです(もちろん経済的な理由はあるんだけどさ)。見た目とか多少の違いはあるけどさ、「みんな同じ人間」だっつーの。なぜ区別差別し、結果虐殺したり、殺し合ったりしなければならないのでしょうか。
なおレース自体は壮大で、渡り歩く各国の描写、当時の価値観も的確にイメージされていると思います。またなぜ事件が起きてしまったのか、そして背景にどんな事実があったなど、ミステリーの要素もしっかりと認められています。今の時代にこそ読むべき歴史冒険小説でした。
■ぜっさん推しポイント
未来のある若者たちの成長物語ではあるんですが… しかし国や大人たちの愚かっぷりが腹立たしくって仕方がないですね。子どもたちの足を引っ張るなんて、どれだけ罪深いことをしているのでしょうか。
コロナが終わった以降の2020年代、国際社会をみると第二次大戦前のような雰囲気を感じます。どんな時代であっても、人間ひとりひとりに大切な人生があるということを忘れずにいたいです。これから将来のある子どもや青年のために、やっぱり戦争は反対ですね。 -
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主人公レベッカ(20代後半♀)が、雑誌記者エリス♂の取材をきっかけに、幼い頃に失踪した父親を探す物語。タイトルから勝手にファンタジーものと思い込んでいたので、作中の童話は、主人公の父がメルヘンの国の住人であることの証左だと思って読み進めていたら全然違いました(滝汗)
レベッカはエリスや自分の家族、やっと会えた父にも、結構な頻度で逆ギレしてるように見え、もっと優しく接してあげればいいのに、と思う自分と作中のレベッカの行動は割と最後まで平行線のままだったので、読み終えた現在も、違和感絶賛育成中です。
翻訳者あとがきにあった、この作者の他の作品も読んでみたいと思いました。
追記:翻訳者あとがきには本書出版当時、子育てに追われながら2作目を出すところ、とか書いてあったのを思い出しました。日本での翻訳〜出版にはもう少し時間がかかるかも。とりあえず翻訳者の他の本を見てみようかと思います。 -
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ネタバレ・あらすじ
・感想
ラーフェンスブリュック強制収容所のことをこの作品で初めて知った。
人体実験、劣悪な環境、奴隷労働、死刑…
こういう作品読むとやはり人間ってのはろくでもない生物だなぁとつくづく思う。
「まさかこんな事ができるなんて…」とか驚かない。
誰だってどこでだっていつだって愚かで残酷なことするのが人間だと思う。
そんな環境でウサギたち(人体実験の被験体)と助け合いながら半年間を生き延びたローズ。
悲惨な体験をしたあとでは、たとえ平和な世界に生きていても前の自分とは違っていて、知らなかった時の自分には戻れない。
消えることのない悲しみと苦しみと共に生きてくしか無いのが辛いわ。
ローズのもたらす現実逃避的な夢物語は彼女たちの癒しになってるんだけど詩を嗜む才能と感性がない私でも、辛い描写ばかりの合間に詩が挟まることで少しホッとできたかも。
ただ似たような名前が多くって誰が誰やら分かりにかかったのと、言い回し?やりとりがイマイチピンとこなくてのめり込む程では無かったかな。 -
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たった1人の圧倒的なヒロインではなく、西と東の世界の、ちょっと優秀な、でもまあ普通の女性たちによって語られる、大きな圧倒的な物語。
東西冷戦。アメリカとソ連。鉄のカーテンの向こうに、豊かな文化をもった別の世界があるというリアルなファンタジーはロマンチックでさえある。
読後感は米原万里さんの『オリガモリソヴナの反語法』に不思議なくらいそっくりで、とても豊かでスリリングで、愛情深い。
どこまでが史実で、どこがフィクションなのか、とても気になりつつ最後までこの世界を楽しんだ。何も知らなかった『ドクトル・ジバゴ』を、このあと読んだらまたどんなふうに世界が広がるのか、今から楽しみだ。 -
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ネタバレCIAが対ソ連に対し、プロバガンダとして「ドクトル・ジバゴ」を世に送り出す。その一連の動きと、「ドクトル・ジバゴ」の作者ボリス・パステルナークを取り巻く愛人と家族の話とでも言おうか。
実際、スパイというのは静かな行動をするもの。「ドクトル・ジバゴ」の原本や翻訳本が、誰かに燃やされるわけでも強奪されるわけでもなく、静かに粛々と計画されて出版にこぎつける。
タイピストたちは傍観者、もしくは見届け人か。決して表には出ないが、沈黙を守れる高度な教育を受けた女性たち。
もっと彼女たちの活躍が見られると思ったが、ちょっと肩透かしだった。
彼女たちはこれらの作戦をどこまで知っていたのだろうか。または「知らないでいる」ということを選んだようにも思えた。彼らの周囲で起こった恋愛事も口を出すことはせず、推測は推測のままで、でも決して敵ではなかったこと。その立場を貫くことが、当時の処世術だったのかも。
「ドクトル・ジバゴ」は読んだことはなく、このメロドラマがそんな役割を果たしていたとは驚き。冷戦時代の水面下で、宇宙開発に1歩も2歩も遅れたアメリカが、言葉の力と思想を武器にしたことは面白かった。
ただこれに参加している男たちは、そんな高尚な思いがあるようには見えないけど。。。たぶん、そういうことを考えた一握り(もしくは一人かも)の人物がこの小説には出てこなかったのだろう。
ソ連側のボリス・パステルナークの話も興味深かった。彼がもっと若かったら違った結末があったかもしれないが、信念を揺さぶられ、民衆に振り回され、臆病になってしまったことは、結果的に幸いだったかもしれない。
それにしても愛人オリガはたくましい。強制収容所での生活はあまりにも悲惨だったのに、それを乗り越え、最後までボリス・パステルナークを裏切らないし諦めない。
実際の話でも、彼についての本も出しているようだし、ちょっとそちらの方に興味がわいてしまった。 -
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1920年代のアメリカ!
禁酒法時代〜
もうこの時代設定ってだけで、好き…(笑)
まさにグレート・ギャツビーのあの頃よ!
その時代に警察署で供述書を作成するタイピストとして働く二人の女…
ひとりは孤児院で育った、地味でまじめなローズ
もうひとりは、断髪の美人、オシャレでホテル暮らしをしているオダリー
対極にあるかのような二人は互いに親しくなり、やがてオダリーの豪華なホテルの一室で一緒に暮らすようになる
だが、オダリーに秘密があることが分かり…
物語はローズの一人称で進むためとても読みやすい…
禁酒法時代に危ない橋を二人でうまく逃れるシスターフッドものかと思ったら…
もうあかん…あかん…
想像もしていなかったラストでした… -
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まず、表紙の可愛らしさ。
そして、タイトル。
ノスタルジックで、ほっこりしたストーリーを誰もが想像するのではないでしょうか?
…結果、全く違いました。
誰もが知っている有名な子ども番組に出演していた父。娘のレベッカが子どもの頃に番組からは降板し、行方も分からない。
20年間会っていなかった父をあるきっかけから探すことになるレベッカ。
なぜ、番組を降板したのか?家族の前から姿を消したのか?父が残した7つのおとぎ話を手がかりに父を探すレベッカ。ミステリー仕立てになっています。
幼かった頃の記憶の中の父と、周囲の人が語る父の姿の乖離。
家族がどんな人間であるかをこちらが選ぶことはできない。こちらが選べることは、彼らを自分の人生の一部にするか否か……。
お正月。
久しぶりに家族と過ごす日であったりします。
心の拠り所であると同時に厄介な存在でもある家族。
人間関係の中で一番複雑な関係なのかもしれません。
でもかけがえのない存在であることは確か。
また来年もこうやって過ごせるといいな、と思ったのでした。
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Posted by ブクログ
余韻が心地よい。
人が死んだりはしないミステリー要素も多い。
間に挟まるおとぎ話が鍵になるが、帯にある通りそれぞれだけでもおもしろい。
かなり後味は悪いものもあるが、、
また、躁鬱などの表現が独特で、初めて触れる類だった。
影がついてまわる気がして、想像力が飛躍する。
上記のような精神的な病気の症状がわかりやすい。
朝井まかてさんの話を続けて読んだ後なので、全体的なロマンティックさが心地良かった。
父、主人公も父方の祖母も、不遇というか、誰かの悪意によるものというわけではなく大変な状況を味わったのだなぁと。
普通になるってすごいことなんだというセリフに共感。 -
Posted by ブクログ
家族みんなが辛い思いをしてきたのだと思った。
アデリーンが治療を受けることが出来ていればと思ったけど、夫が医師だし閉じ込めておけば良くなるとの認識なら無理だし、世間体があるのかもしれない。母の遺伝かわからないけれどレオは病気で相当しんどい経験をしただろう。助言されても治療の必要性を感じないから、周りもどうしようもない。排除するしか。
みんなが辛い。
レオが、怪物のようなものに支配されていることに気づかなかったと話しているところがとても心に残った。躁鬱病などではなくとも、自分の思い込みに支配されていると感じることがあるから。
ハッピーエンドが嬉しかった。物語の続きを想像して長く楽しめるのも良かった。