C・J・ボックスのレビュー一覧
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久々に、主人公ジョー・ピケットに直球勝負で攻撃をかけてくる手強い敵手の登場。ここ数年のシリーズ作品中、最もピケット・ファミリーがピンチに襲われる強編に驚かされる一作。
ロデオスターのダラス・ケイツを追って家出をしてしまっていた娘エイプリルが、意識不明の重症状態で発見され、救急病棟に運び込まれる。静脈麻酔薬プロポフォールで鎮静・昏睡の状態が始まる。
キジオライチョウの大量殺戮事件に直面していた猟区管理官ジョーは、エイプリルの事件を聴いて、シリーズ中でも最大と言えるべき怒りを爆発させる。キジオライチョウの調査団員の高圧的態度に対しては冷徹な疑念を走らせながらも、エイプリル事件の容疑者に対 -
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前作『発火点』は、全編に渡るアクション、またアクション。大自然を舞台に、闘いの大盤振る舞いとでも言いたくなるようなページターナーぶりを見せてくれた。
本作は、復活するシリーズ・キャラクターたちというサービスを見せながら(これだけでドキドキの期待度!)、家族物語の側面(娘二人+養女一人の青春ドラマ。そして彼女らに関わるミステリアスなキャラクターの出現などなど)周辺リスクも取り上げつつ、常に何かの、誰かの、ターニング・ポイントを予感させつつ、ジョー・ピケットとその家族を、一筋縄ではゆかない宿命に向かい合わせてゆくのである。
本書は、ワイオミング州内全域で疑われる暗殺組織とその本拠地とされ -
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ジョー・ピケットシリーズ14作目
前作で猟区管理官の職を辞したジョーだったが、知事に雇われ失踪事件を調査しに謎の富豪テンプルトンの支配する地区に向かうことになる。
いつもトラブルのど真ん中にいる主人公…現代版ウェスタンとも言われたりするこのシリーズ、今回はほぼそれを地で行く展開
敵地のど真ん中への潜入捜査…というより流れ者のカウボーイが、街のルールに関係無く正義を貫いていく感じです(ウェスタンの様にすぐさま決闘となるわけではないですが…)
なるべく傷つく人々が減ることを願い、苦境の中でも常に解決に向けて尽力していくジョー、過去二作かなり追い込まれ法を超えた世界で再び活動をし始めた友人ネ -
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ネタバレジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十二弾。
何かいかにも殺されそうな連邦の役人たちが出てきたなと思ったら、
あっという間に殺されてしまった。
次女の友達家族がその事件に巻き込まれる。
といっても、今回はジョーの家族が巻き込まれていないので、
落ち着いて読めた。
ファーカスは小狡くて全く持って「いい奴」ではないが、
こんなに何度も登場したせいか、
毎回ひどい目に遭うせいか、
ちょっと同情しても良い感じがして来た。
一方、元保安官が悪事を極めて、
とうとう死んでしまったのには、
このシリーズの一つの区切りを迎えた気がした。
山火事の中を逃した馬のトビーが無事で良かったし、
ジョーが急流下 -
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講談社から創元推理文庫に出版社が変更となったが、シリーズ翻訳が続いてよかった!本国では出版されていても日本での出版が終わるケースが多いのでこれで一安心。
今回も実際にあった土地収用に関わる事件をベースとしているようだが、ストーリー展開は比較的単純。
しかし、そこはボックス作品だけに陰影のあるキャラが多彩に登場(登場人物一覧の多さに驚く)するだけでなく、お馴染みのメンバーも揃って後半になるほど加速のつくストーリー展開は見事。
いつもながら会話に味があり、ユーモラスな味付けもある一方で男同士の切ないまでの信頼関係、そして友情が胸を打つ。
講談社より電子出版しかされていない『逃亡の峡谷』を読ん -
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ネタバレ全くノーマークだった、C・J・ボックスの「猟区管理官ジョー・ピケット」シリーズ。これまた、なんで今までアンテナに引っかかってこなかったのか不思議。俺のアンテナの感度ってまだまだ穴だらけやわぁと思う。
実に面白い。大自然の描写、官僚どもの小人物こすさぶり、田舎親父たちの骨太さ、主人公一家の家族愛…どれもこれもが実に読ませる書き方で、そういう細かい部分を丁寧に大切にしながら、物語の航路は時に大胆に舵取りする。
前半のジワジワくるストレス「あぁ、これアメリカカントリー版池井戸潤かなぁ」、と思いきや、タイトル曰くの発火点を迎えてからの疾走感。メリハリの利き方よ!
筋書き追うのにハンデにはならない -
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昨年『鷹の王』を<このミス>一位に投票したのは、大好きなこのシリーズの頂点を極める作品と感じたからのこと。しかし続く本書も、一歩も引かぬ快作であることに、ぼくは驚く。そもそも、どの作品も、高水準のエンターテインメントとして面白く読めると同時に、大自然をバックに愚かでちっぽけな人間たちのなすあらゆる悪と闘う、善良な猟区管理官、ジョー・ピケットとその家族たちへのキャラクター愛が素敵なシリーズでもある。
ジョーは、どこにでもいる地味なキャラに見えながら、恐ろしいほど堅物で、徹底した頑固者で、ワイオミングの荒野を守る仕事を愛してやまない。銃は得意ではないが、勇気と良識は人一倍持ち合わせている。家 -
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猟区管理官ジョー・ピケットシリーズ
第13作目
版元を変えて、シリーズ続刊!
(新シーズン開始と捉えてもいい内容なので、この本から楽しめます。)
いゃあ〜面白かった!!
※あらすじは省略
愚直な猟区管理官(現代版のカウボーイ)ジョーが、地域で起きた事件を追う。
多分、知らないだけで他にもこういうシリーズはあるのだろう。
自粛前の読書ペースが戻るほど夢中になって読んでしまったので
「何故読んでしまうのか?」
を考えました。
・主人公ジョーの魅力
銃は下手、支給された車の大破記録の保持者、ジョークによる失言が多い(増えて来てない?)
愚直で誠実な男、どの人物よりも「まともな正義」を持 -
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ネタバレ2025年の29冊目は、C.J.ボックスの「暴風雪」です。ジョー・ピケットのシリーズを読みのは、ほぼ1年振りとなります。酷暑の最中に読むには、ある意味ピッタリだったかもしれません。
前作で住まいを失くしてしまったピケット一家がどうなったのか気になる所です。今作では、更に、ジョーは猟区管理官の仕事も失う大ピンチに陥ります。
安定の面白さでは有りますが、事件が小粒で有るせいか
ハラハラドキドキ、スリリング感少なめです。
ジョーの長女シェリダンの男勝りの活躍が、最大の読み所ではないでしょうか。それにしても、世の中は、あらゆる意味で女性が動かしている事が良く分かります。
この先、知事コルター・アレンと -
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本作品がジョー•ピケットシリーズのうちの一作ということを恥ずかしながら知らずに読んでしまいましたが、私にはハマるおもしろさでした。
巨大製薬会社の跡取りである男の失踪から始まる本作。猟区管理官を辞していたジョーは知事からの依頼で、以前から暗殺業を営んでいると噂されるテンプルトンがこの件に関わっているのか調査に乗り出します。しかもそこに盟友ネイトも暗躍しているのではという疑念も絡み……。テンプルトン「王国」という完全アウェーでの困難な調査にジョーは果たして正義を貫き、真相に辿り着けるのかというお話です。
テンプルトン王国という書き方は本作ではありませんが、ジョーの動きは住民によって常に監視さ -
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ネタバレジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十七弾。
前作で焼失してしまった官舎も再建されていないと言うのに、
新しい州知事に呼び出されたジョーは、
英国女性の失踪事件を調べるように「命令」される。
(ただし、焼死したと思われていた犬は助かっていた)
女性が滞在していた高級リゾート牧場ではシェリダンが働いていていて、
また担当エリアの猟区管理官が行方不明なこともあり、
調査に向かうジョー。
今では鷹狩りの仕事を(合法的に)しているネイトも、
ワシ狩りを許可するよう知事に圧力をかけてほしいという鷹匠を連れてやってくる。
失踪女性は生きているのか。
シェリダンの恋人は関係しているのか。
町に住む老婦人