木村榮一のレビュー一覧

  • リャマサーレス短篇集

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    ネタバレ

    待ちに待っていた本。
    手に入れた瞬間、うわー装丁素敵だな、と。
    ざっくり言うと、
    ・あるシチュエーションに落ち込んだ人物を描写するシニカルでブラックなユーモアに満ちたコント。
    ・いまや失われた人や時代への愛惜。
    の2種類。
    私が求めていたのはもちろん後者。
    だがほどよく前者もありバラエティ豊かで、決して詩的小説だけではないという作家の多面性を感じることのできる、いい一冊。
    あと、当事者以外の息子娘世代が、上の世代を思うという形式も、短編らしい一ひねりでいいスパイス。

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    ◇読者へ

    ◇Ⅰ『僻遠の地にて』1995の短篇集 7篇
    ■冷蔵庫の中の七面鳥の死体 ……シニカルの極致。
    ■自滅的なド

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    2022年06月20日
  • 語るボルヘス 書物・不死性・時間ほか

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    本編は全129頁。1978年ブエノスアイレスの大学で行われた連続講義の記録。
    人に伝えるためにボルヘスを日本人で例えると誰になるのだろうと考えたが、うまく説明できず。ベクトルは違うけど立花隆?
    書物、不死性、エマヌエル・スヴェーデンボリ、探偵小説、時間 それぞれのテーマで横軸だけでなく縦横無尽に智の巨人が語ります。

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    2020年01月21日
  • 語るボルヘス 書物・不死性・時間ほか

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    ボルヘスの講演集、1978年ベルグラーノ大学にて。


    □ 「書物」

    情報とは、何か或る即物的な目的に従属しその目的に奉仕することだけが求められる手段としての知識でしかない。しかし書物は、単に情報を伝達する媒体なのではなく、それ自体として独立した意義をもつ存在なのだということ。単なる媒体以上である本の存在理由、それは本の「物質」性、その「物質」としての存在感、の内に在る何かではないか。以下は、「物質」としての本の魅力を表現した最も詩的で美しい文句であると思う。

    「私は今でも目が見えるようなふりをして、本を買い込み、家じゅうを本で埋め尽くしています。先だっても、一九六六年版のブロックハウスの

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    2019年07月27日
  • 黄色い雨

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    物の流れに逆らわず、静かに朽ちていくことが、安寧であることを教えてくれる。
    どこか、QOLを受け入れることに近いように思う。

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    2017年10月06日
  • 謎ときガルシア=マルケス

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    ラテン文学翻訳の第一人者木村榮一氏による、G.ガルシア=マルケスの人となりを主軸にした解説本。
    これまであまり知られていなかったマルケスの、作家として成功するまでの苦労話や、強い影響をおよぼしてきた母国の政治情勢、個々の作品が生まれた背景等、貴重な裏話が満載されている。
    訳出文と違い、今イチ“のれない”文ではあるが……。

    言及箇所はうろ覚えだが、膝を叩いてしまったのが外国(キリスト教圏)文学と日本文学の違いについて述べているくだり。
    “神”の存在の有無による創造性の違い……ですよねー(マルケスに関係なくなってるw)

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    2014年09月09日