作品一覧

  • 語るボルヘス 書物・不死性・時間ほか
    3.8
    1978年6月に,ブエノスアイレスのベルグラーノ大学で行われた連続講演の記録.ボルヘスが選んだテーマは,「書物」「不死性」「エマヌエル・スヴェーデンボリ」「探偵小説」,そして「時間」.――「この五つのテーマはわたしの内面と深くかかわっていて,これまで自分が思念を凝らしてきたものなのです」(ボルヘス).

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  • ブロディーの報告書
    3.4
    1巻715円 (税込)
    「鬼面ひとを脅かすようなバロック的なスタイルは捨て……やっと自分の声を見いだしえた」ボルヘス後期の代表作。未開部族ヤフー族の世界をラテン語で記した宣教師の手記の翻訳という構えの表題作のほかに、十九世紀末から二十世紀初頭のアルゼンチンを舞台にした直截的でリアリスティックな短篇11篇を収める。 1970年刊。

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  • 七つの夜
    4.5
    1977年77歳の著者が七夜にわたって行った七つのテーマ――「神曲」「悪夢」「千一夜物語」「仏教」「詩について」「カバラ」「盲目について」――による講演。ボルヘスという謎、その秘密をそっと打ち明ける、格好のボルヘス入門。「悪くない。さんざん私に付きまとってきたテーマに関して、この本は、どうやら私の遺言書になりそうだ」

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  • 詩という仕事について
    4.6
    20世紀文学の巨人ボルヘスによる知的刺激に満ちた文学入門。誰もが知っている古今東西の名著・名作を例にあげ、物語の起源、メタファーの使われ方の歴史と実際、そして詩の翻訳についてなど、フィクションの本質をめぐる議論を分かりやすい言葉で展開する。ハーヴァード大学チャールズ・エリオット・ノートン詩学講義(1967-68)の全記録。

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ユーザーレビュー

  • 詩という仕事について

    Posted by ブクログ

    ボルヘスの思うところの、「詩」へ関わり方が簡潔に5回の講義で話されている。
    最後の章は本当に感動した。
    結局は、言葉というものは読む人や書く人それぞれの生き方に沿っていくものなんだなと。
    インドの人たちの歴史への捉え方も面白かった。
    言葉や時の流れ、過去と未来、現代といった空気のような存在で考えもしなかった事について、この本を読む前と後ではガラッとひっくり返された気分です。驚きの講義。

    0
    2025年08月26日
  • 詩という仕事について

    Posted by ブクログ

    隠喩にこそ言語の本質があるとでもいうように、その働きを矯めつ眇めつし見極めようとする。また物語の機能の根源には歴史性があるという風に、古典に幾度となく立ち返る。

    謎を提示する、と本人の言うとおり、議論は明晰ではあるけれどクリアカットな結論に落とし込むためになされてはおらず、一読して理解した気にはなれなかった。

    紹介される英語の詩がどれも素人目にも美しい

    0
    2023年03月19日
  • 語るボルヘス 書物・不死性・時間ほか

    Posted by ブクログ

    美しい言葉、秩序立った言葉で、親密に語るボルヘス。
    著作はあんなにも中心のない、めまいのする、読み手などいない、一方的な印象なのに、語る言葉は明白で、揺らぎが少なく、対話的、了解的だ。

    以下、雑駁な印象記。
    書物(それを読む人はそれが書かれてから、その時までの全ての時間を読む)
    不死性(ソクラテスの最後)
    スヴェーデンボリ(神を、天国と地獄を明晰に書く)
    探偵小説(これには驚く。秩序のない時代に唯一の秩序が探偵小説)
    時間(無限の考察)

    0
    2019年07月26日
  • ブロディーの報告書

    Posted by ブクログ

    小説。
    乾き、こわばり、血の味、人間の体臭、闇。
    『伝奇集』とは違う作家が書いているようだ。
    現実を追究しているにもかかわらず、かえって現実から浮遊してしまう。

    0
    2025年07月22日
  • 七つの夜

    Posted by ブクログ

    エピローグと訳者あとがきがぬくもりに満ちていて、本文に接する姿勢が変わる。掟破りだとしても、これらを先に読むことをオススメする。

    語りかけるような講演集。きわめて個人的なようで、それでいて多くの人の心を動かすような。

    第4夜 仏教、第5夜 詩、第6夜 カバラが俄然面白かった。翻訳も良いのだろうが、読んでいて心地よく深淵に至る。第7夜 盲目について、はその極致だ。打ちのめされる名文だ。

    ・私も自分の運命が、何よりもまず文学的であると常に感じてきました。つまり私の身には悪いことはたくさん起きるが良いことは少ししか起きないだろうという気がしたのです。でもけっきょくのところ何もかも言葉に変わって

    0
    2019年07月15日

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