ブロディーの報告書

ブロディーの報告書

594円 (税込)

2pt

3.4

「鬼面ひとを脅かすようなバロック的なスタイルは捨て……やっと自分の声を見いだしえた」ボルヘス後期の代表作。未開部族ヤフー族の世界をラテン語で記した宣教師の手記の翻訳という構えの表題作のほかに、十九世紀末から二十世紀初頭のアルゼンチンを舞台にした直截的でリアリスティックな短篇11篇を収める。 1970年刊。

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ブロディーの報告書 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2019年07月16日

    乾き、こわばり、血の味、人間の体臭、闇。
    『伝奇集』とは違う作家が書いているようだ。
    現実を追究しているにもかかわらず、かえって現実から浮遊してしまう。

    0

    Posted by ブクログ 2018年03月29日

    様々な人物の末期(まつご)が淡々と叙述されていくところは
    山田風太郎『人間臨終図鑑』のようだ。
    表題作を除いては幻想的でもメタフィクショナルでもないが、
    我々と異なる時代、遠い場所に生まれて死んだ人たちの――
    恐らく多くは作者が
    実体験・聞き書きに尾鰭を付けたと思われるドラマが
    味わい深い。

    晩年...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年08月06日

    マルコ福音書は外部の知識人/知性者を神=生贄とする原始宗教とキリスト教の関係性を描いているが他の作品でもみるね。ここまで書いてちょっと違うかもしれない

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    Posted by ブクログ 2018年11月27日

    他のアルゼンチン生まれの人とどこかイメージ違うなー、とwiki
    ってみた所、お父さんがイングランド、お母さんがウルグアイの人なのね。

    つらつらと短編を読んでみました。ちょいちょい本人が出てきて、これは創作?昔話?

    本文中にグスタフ・マイリンクの「ゴーレム」がサラリと話題にのぼり、あれしかまともな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年05月08日

    ボルヘス後期の短編集。ガウチョがたくさん!やや単調。最後のブロディーの報告がよい、ボルヘスらしいと感じる。

    0

    Posted by ブクログ 2014年01月20日

    ボルヘス後期の短篇集。南米特有の場末の雰囲気には、日本の小説では味わえない異国感がある。「マルコ福音書」の終わり方がよかった。書かれないラストに思いを馳せ、書き出しに立ち戻る。「めぐり合い」の二本のナイフの物語はロマンチックだ。p68「物は人間より持ちがいい。」

    0

    Posted by ブクログ 2013年07月20日

    ボルヘスは”鬼面ひとを脅かす”ところが好きなので、物足りなさはある。「じゃま者」「マルコ福音書」「ブロディーの報告書」は寓話的で好みの雰囲気。

    0

    Posted by ブクログ 2013年07月12日

    ボルヘスの短編は基本2種類に分けられる。1つは西洋形而上学を自在に駆使して構築される高尚文学。そしてもう1つは、故郷アルゼンチンを舞台にガウチョや荒くれの人生が伝聞されていく口承文学的な作品だ。本書は後者のタイプの作品を大部分とする事で自らをアルゼンチンの土着的文脈に再定義。そしてラスト前の「マルコ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年02月20日

    ボルヘス後期の代表作ということで、作家の全仕事における本書の位置づけやら意味付けは、解説を読むのが一番。
    一読者としては、面白かったか否かだけを。

    それなりに面白かったけど、それまでのボルヘスファンが落胆を禁じ得なかったというのも頷ける。
    老作家は意図して作風を変えたわけだけど、フツーになっちゃっ...続きを読む

    0

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