遠山明子のレビュー一覧
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私の中の『ハイジ』のイメージは長いブランコ、ヨーロヨーロヨーロレイヒ♪というアニメ主題歌、家庭教師のト○イくらいしかなくて、よく考えたら全然知らないな、ということで本書を手にとってみました。
読書中常に眼前に拡がっていたのはアルムの山の素晴らしい景色。スイスには行った事なんて無いですが、日に照り映える山々、美しく輝く草花や雪原、周りを歩き回るかわいい山羊の群れ。とにもかくにも風景描写が素晴らしくて素晴らしくて、読み終えてからアルムの景色を画像検索してみたらイメージ通り、いや、ひょっとしたら本書で描かれる風景の方が勝っているかもしれない、それくらいに素敵な描写が沢山なので心身が洗われるような読 -
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サンジョルディの日に向けて、中学生の娘に贈る本を探していてたどり着いた。
タイムトラベルを題材としたファンタジーだが、恋愛小説としての要素の方も強いかも。ロンドンが舞台だがドイツの作品で、本国ではミリオンセラーだそうだ。
登場人物も多く、タイムトラベルにまつわる設定が複雑なので、何度か読み返すこともあったものの、基本的には女子高生らしい軽快な一人称の文章に乗ってテンポよくストーリーが進んでいくので、どんどん読み進めてしまった。
脳内で映像化されるような描写も多く、普段本を読まない子でも、いつのまにか世界に入リこめてしまうのではないだろうか(実際に映画化もされているようなので、いずれ観てみ -
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ネタバレ【アニメにはない宗教的なメッセージ】
多くの方に親しまれているアニメ版のハイジは素晴らしい作品です。しかしながら、原作から削られてしまった部分にも、素晴らしい要素が盛り込まれています。それが宗教的な教えの部分です。
原作では、アニメ版以上にクララのおばあさんが重要な役割を果たしています。アルムへ帰りたいハイジに対し、クララのおばあさんが「神さまに何もかもお話しすること」を教えます。
それ以後、神さまに家へ帰れるようにお祈りするハイジですが、祈りはかなわず、お祈りすることをやめてしまいます。そんなハイジに、おばあさんは再び語りかけます。
神さまは、わたしたちが願ったことでも、ためにならな -
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ネタバレ時間旅行者の系譜第三作・下巻
最後の最後まで読んで、ええーっ、と声を出してしまった。あの人がグウェンドリンの弟なの? それってあり? ……ありなんでしょうね。ただ、ある人物を救えたのなら、おじいちゃんも救えるのでは……? と思ってしまったけど、それを言ったらキリがないよね。なにより、おじいちゃんがそれを望まないか。
ということで、久々にハマった海外ファンタジーでした。作者のケルスティン・ギアさんが素晴らしいのはもちろんだけど、遠山明子さんの訳もまた素晴らしく良かった! 遠山さんの訳なら次の『夢の書』三部作も読んでみたいなあ。絶対面白そう。 -
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過去の未解決事件の中でも18世紀フランスで起きたジェヴォーダンの獣事件は好きなモチーフだ。狼のような未知の獣に100人以上の女、子供が惨殺された。この事件に博物学者の卵トマが挑む、スロヴェニアが生んだ歴史ミステリ&ロマンスの傑作。犯人は本当に狼か未知の生物か、それとも狼男なのか。トマはジェヴォーダンの領主の城で獣に襲われたが生き延びた貴族の娘イザベルに出会う。立場が違うからこそ焦れったいまでに静かに燃え上がる2人のロマンスは鉄板。犯人(獣)の正体も恋の行方もどうなるのか、ページをめくる手が止まらない。どんな結末を用意してるのかと思ったら裏の裏をかく予想外の結末。読後も興奮して眠れず今朝
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終わってしまった~
物語はここまでだけどワールドは続いていく感じが大好きです♪♪
わりとさらっともろもろの設定を回収して、でも人間関係とかはちょっと放ってある感じが若干物足りないけどそれはそれでありかなと。その辺りがワールド感を出しているのでしょうか。
でも、おいらちゃんにはでっかくなって暴れてほしかったなー☆
このシリーズでいいな!と思ったのはレスリーの扱い。不思議な能力を持つタイムトラベラーがヒロイン&ヒーローなんだけど、知恵袋は別の子がちゃんと担ってて、きちんと生きてて恋までしているのが、やっぱりいい!脇が生き生きしてるのは重要なことだなぁと、改めて。 -
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