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両親を亡くしたハイジは、アルプスの山小屋で暮らす祖父のもとに預けられる。月の光が差す干し草の寝床、山羊たちとの触れ合いなど、山の生活を満喫するハイジだったが、ある日、足の不自由な令嬢の遊び相手を務めるため、下山して都会の裕福な家に住み込むことに……。これまで世界各国で翻訳され、その総売上部数は5000万部以上というスイス文学の傑作。味わい深いミュンガーの挿画も50点以上収録した完訳版!
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Posted by ブクログ
私の中の『ハイジ』のイメージは長いブランコ、ヨーロヨーロヨーロレイヒ♪というアニメ主題歌、家庭教師のト○イくらいしかなくて、よく考えたら全然知らないな、ということで本書を手にとってみました。 読書中常に眼前に拡がっていたのはアルムの山の素晴らしい景色。スイスには行った事なんて無いですが、日に照り映...続きを読むえる山々、美しく輝く草花や雪原、周りを歩き回るかわいい山羊の群れ。とにもかくにも風景描写が素晴らしくて素晴らしくて、読み終えてからアルムの景色を画像検索してみたらイメージ通り、いや、ひょっとしたら本書で描かれる風景の方が勝っているかもしれない、それくらいに素敵な描写が沢山なので心身が洗われるような読書体験でした。デトックス読書。 一方で、ハイジがフランクフルトの〈ゼーゼマン〉邸に逗留しているタームではアルムの自然を見ること・感じることが叶わないハイジの辛さが痛いほどに伝わってきて、まさかゼーゼマンがこんなにも重要な役割を果たすなんて微塵も思っていなかった私は彼に最大限の賛辞を送りたいと思います。ブラボー!(ちなみにですが、読む前までクララの父親がゼーゼマンという事すら知りませんでした…) 同じく、そのきっかけを作ってくれたハイジの父代わりにして後に友人となるお医者さん〈クラッセン先生〉も間違いなくMVPでしょう。ハイジとの語らいのシーンは間違いなく名場面。「山はいいもんだな。体も魂も癒されて、また元気に生きていこうという気持ちになれる」(p416)は本作を貫徹する象徴的な台詞。 また、意外だったのは山羊番〈ペーター〉の描写。気のいい純朴な少年でハイジの相棒というイメージだったが、作中では家が貧しく偏狭で思慮が浅い、排他的な気質の癖がある人物として描かれている。これが物語に深さを与えており、彼の改心と成長というのも見所のひとつだと思う。キリスト教的な救済の意味合いもあるのだろう。 祈り、救われる。 都合よく王子様が現れたりする類の物語ではない、敬虔さと清廉さを備えた紛れもない名作ではないかと思いました。 1刷 2024.10.11
ハイジの他者を思いやる気持ち 自分のことより他者の痛み・苦しみに心を寄せる行動に 感動します。 そんなハイジの周りには自然と人が集まってきます。 ハイジの純粋さに惹かれるのだと思います。 私も好きになりました。 ペーターがクララに嫉妬する気持ちもよくわかります。 アニメを観た人も是非手に取ってみ...続きを読むてください。
TVの学習塾コマーシャルに『ハイジ』のアニメが、なぜ使われるのか? 長年不思議だったけど、わかった! まさに「ハイジの修行時代と遍歴時代」だからね。 子供の頃に読んだときは、物語の展開が面白くて印象的だったけど、(例えば「夢遊病」とかクララが歩けるようになるあたり) 今回じっくり読むとまさに成長物...続きを読む語、学習物語、それがなかなか面白く巧みに描かれていて、(ヨハンナ・シュピリもそれを意識して書いたという。) なおかつ、アルプスの情景も素晴らしいから、観光したくなるし。
古典新訳文庫の刊行作品はほぼ購入しているのだが、うれしいことの一つはいわゆる有名児童文学作品を新訳で出してくれていること。本書ハイジについても、児童書で読んだこともなければアニメ版も見ていないので、今回読んでやっとあらすじが分かった。 第一部は「ハイジの修業時代と遍歴時代」と題され(ゲーテの作...続きを読む品名が連想される)、母親と死に別れ母の姉の世話を受けてきたハイジが、周りから偏屈との評判を受けている祖父に預けられるところから始まる。素直で、山や花々の自然を愛し、山羊とも仲良くなるハイジは、おじいさんと心を通じ合わせ、また山羊番のペーターやそのおばあさんとも親しくなっていく。 アルプスの大自然の中で伸び伸びと育つハイジであったが、叔母の仲介で車椅子生活をしているお嬢様の遊び相手としてフランクフルトのお屋敷に行くことになる。そのお嬢様がクララ、父親がゼーゼマン氏。慣れないお屋敷生活にいろいろな失敗をしていたハイジであったが、空も花も見ることのできない窮屈な生活に圧し潰されていく。心配したゼーゼマン氏によりアルプスに送り返されたハイジは、元の生活に戻って健康を取り戻し、みんなと明るい生活を送ることができるようになった。ここまでが第一部。 第二部は「ハイジは習ったことを役立てる」。今度は、フランクフルトからゼーゼマン氏の友人のお医者さん、クララとおばあさん、そしてゼーゼマン氏と、ハイジのところを訪れる。その間には、ハイジを取られたように嫉妬心を感じたペーターの悪事などもあるが、クライマックス的にはクララが自分で歩けるようになった出来事を経て、ハッピーエンドへ。 アルプスとフランクフルトが対比的に描かれていて、それだけアルプスの下での生活がハイジにとって自然であったことが強調される。 また、ペーターのおばあさん、そしてクララのおばあさんとの会話により、ハイジが神様を理解し、感謝するところなどは、たぶん作者にとっては大きなテーマだったのだろうなと感じさせられた。 本書では、ルドルフ・ミュンガーの挿絵が多数収録されているが、アニメ版の丸っこくていかにも”かわいい”ハイジの顔かたちとの違いを見ることも面白いと思う。
【アニメにはない宗教的なメッセージ】 多くの方に親しまれているアニメ版のハイジは素晴らしい作品です。しかしながら、原作から削られてしまった部分にも、素晴らしい要素が盛り込まれています。それが宗教的な教えの部分です。 原作では、アニメ版以上にクララのおばあさんが重要な役割を果たしています。アルムへ...続きを読む帰りたいハイジに対し、クララのおばあさんが「神さまに何もかもお話しすること」を教えます。 それ以後、神さまに家へ帰れるようにお祈りするハイジですが、祈りはかなわず、お祈りすることをやめてしまいます。そんなハイジに、おばあさんは再び語りかけます。 神さまは、わたしたちが願ったことでも、ためにならないことであれば叶えてくださらない。どんなときでも祈り続ければ、やがてわたしたちにとって一番良いようにしてくださる。 このおばあさんのメッセージを受けたハイジは、再び祈るようになります。そして、ハイジの思想に大きな影響を与えることになります。 後にクララがアルプスを訪れ、歩けるようになった際、自分が長い間アルプスへ帰れなかったからこそ、クララがアルプスを訪れ、歩けるようになったことのだと考えます。つまり、ハイジの「家へ帰りたい」という願いを神さまがすぐに叶えてくださらなかったからこそ、一番良いようになったと悟ったのです。 ハイジやクララだけでなく、ペーターや、おじいさん、お医者さんたちもこの思想によって救われていきます。 この削られてしまった部分こそ、原作の最大のメッセージのように思います。
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アルプスの少女ハイジ
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ヨハンナ・シュピリ
遠山明子
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