アーネスト・クラインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ものすごく好み。おもしろい!
資源が枯渇した世界で、現実に希望がなくなった人々は極めてリアルなメタバース空間「OASIS」で大半の時間を過ごす。もはやそこでのアバターこそが本当の人生になっている人も多い。
ある日、OASISを作った億万長者のギークが亡くなる。遺言には、OASIS内に仕掛けた謎を最初に解いた人に遺産のすべてを渡すとの記述が。
世界観の設定が見事。
メタバース空間のルールや規模、学校まであったりセーブ機能がなかったり。
自分が愛した80年代カルチャーをみんなに知ってほしい、好きになってほしいっていうギークの気持ちもよくわかる。
パーシバル、エイチ、アルテミスなどのキャラクターもすごく良い。
謎解きはよくできてるし、シクサーズの行動には戦慄した。
続きが楽しみすぎる! -
Posted by ブクログ
ビデオゲームをテーマにした、現代SFを牽引する豪華執筆陣によるオリジナルSFアンソロジー。全12編を収録。
「リスポーン」「救助よろ」「1アップ」「NPC」「猫の王権」「神モード」「リコイル!」「サバイバルホラー」「キャラクター選択」「ツウォリア」「アンダのゲーム」「時計仕掛けの兵隊」を収録。
創元文庫がときどき出すSF系アンソロジー。本書は『スタートボタンを押してください (ゲームSF傑作選) 』というタイトルである。これを見て手に取った人なら、間違いなく楽しめる傑作ぞろい。書いているのはもちろんSFで著名な作者ばかりだ(……といっても自分は3人くらいしか知らなかったのだが^^;)。
「救助よろ」はMMOのあるあるを思わせる体験者ならニヤリとしてしまう面白さ。ネットスラングなどをうまく日本語に訳してくれた。
「リコイル!」はそのまま映像化できそうな、スリル満点のアクション佳作。オチがゲーム小説らしくて良き。
「ツウォリア」は「火星の人」のアンディ・ウィアーなので期待して読んだが、見事に期待にこたえてくれた。既視感のあるSF設定ながら、ユーモアと夢のあるこの作者らしい落とし方。
「時計仕掛けの兵隊」はケン・リュウらしい作風が光る、さすがの安定感。
個人的に一番のお気に入りの「1アップ」は往年のテキストアドベンチャーをリスペクトしまくった、好きな人にはたまらない快作。あの時代のアドベンチャーは懐かしいだけでなく今でも楽しめるんだよなぁ。
全体を通してクオリティが高いのはもちろんそれを選んでいるからだが、ゲームとSFの親和性が高いことと、ゲームSFというジャンルがあるとすれば、人間の根源的な何かを探求していくのにこれほどふさわしい小説の分野はないと思わせてくれたことが大きな収穫。自分自身ファミコン世代で今もってゲーマー(ゲームファン)なので、最高に楽しめた一冊だった。第二弾、三弾と出してくれないかな~。 -
Posted by ブクログ
ゲームをテーマにしたSF短篇アンソロジー。
ゲームを扱った作品と言っても様々なパターンがあり、ゲームをやることがストーリーの基軸となるもの、ゲームの中の世界が書かれたもの、ゲームのような展開があるもの、などなど。それぞれゲームに対するアプローチが違っており、こんな風に扱うこともできるのかと驚かされるアンソロジーでした。
死んだ時に近くの人間に乗り移ってしまう男、友が残したゲームには友の死の真相が隠されている、脳の障害による病気の治療に効果があるというシミュレーションゲーム、命を懸けたパズルゲームの行方、FPSゲームの私ならではのプレイ法、MMORPG内のミッションでリアルマネーが手に入る理由とは。
どれもゲームの魅力と小説の魅力が融合し、思いもがけない展開に目を見張ります。
ゲームは元々大好きでずっとやっていたのですが、ここ15年くらいはご無沙汰しているんです。その間に様々な新しいゲームが現れ、新しい世界が広がり、新しい遊び方が増えてきました。
このアンソロジーに出てくるゲームにも驚かされることしきり。そうか今はこんな楽しみ方もあるのかと、ゲーム熱も再熱させられそうでした。
実に贅沢で満足度の高いアンソロジーです。 -
Posted by ブクログ
「スタートボタンを押してください(ゲームSF傑作選)」
全作が書籍初収録。
「紙の動物園」のケン・リュウ、「All You Need Is Kill」の桜坂洋、「火星の人」のアンディ・ウィアーら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞受賞作家たちが、ビデオゲームと小説の新たな可能性に挑む。本邦初訳10編を含む全12編を厳選した、傑作オリジナルSFアンソロジー。
という触れ込み。桜坂洋しか知らなかったのですが、どれも面白い。ゲームSFと言うジャンルすら初耳なんですが、こんな小説の世界観があったとは知らなんだ、、、
まず1発目の「リスボーン」が強烈なインパクトを放つ。未知なジャンルの場合、しかも傑作編、短編集等の纏め版だと、一番最初に読むモノの力が弱いと読者は離れる可能性大かと思いますが、それをさせないパワーがある。ゲーム(RPG等)の“何度でも生き返るという特性”を活かすだけでなく、こんな形で適応させるとは。All You Need Is Youに通ずるものがありますね。とりあえず、読み出して途中でGIVE UPすることは無いと思います。
続いて「救助よろ。」。ゲームばかりして遂には大学を退学してしまう彼氏に愛想をつかしたガールフレンドの下に、彼氏からSOSが届き、毛嫌いしていたゲームにログインする話。現実と仮想世界の違いに触れるワードが頻繁に出てくるが、ポイントなのが「何が現実世界なのか」ということ。読んだらすぐ違和感が出ると思いますが、その時点で既に創造者(彼氏)の企みは成功していたということ。ゲームらしい世界観が良く出ている作品でした。
翻って「1アップ」は、ミステリーに近い。ネットゲーム仲間が死に、彼の葬式で初めて出会う友人達の物語であり、彼は誰かに殺されたのではないか?という疑惑が、彼が残したゲームにより確信に近づいていく。思春期らしい描写が多く、青春モノのような雰囲気を漂わせます。ゲームといえば、シューティングや格闘技といったイメージを思い浮かべる人が多いと思いますが、この短編で使われるのは古くから愛されるロジックのRPG。このゲームをフックに、真相に迫ります。
どれもお勧めで、外れはない印象でした。其々の著者による作品も手に取って見たいものです。 -
購入済み
べりーぐうぅっど!
全てにおいて手放しで面白い!
20世紀中盤生まれのおっさんホイホイかもしれん!
もう直公開の映画にも作者が脚本参加らしいので期待は大。
この原作をここまで仕上げた訳者様にも頭が下がる。
強いて挙げるとすれば…
…タイトルがね。(^o^; -
Posted by ブクログ
ゲーム×SFという、好きな物同士の掛け合わせで面白くないわけがなかった。
アンディ・ウィアー目当てで買ったものの、他の作家さんの短編も面白いものがたくさんあって大満足。
「1アップ」「リコイル!」「アンダのゲーム」「キャラクター選択」が特に良かった。
MMOを長く遊んでいるし、FPSやテキストアドベンチャーもある程度通ってきているから想像がつきやすく楽しめた。この本を手に取っている時点でゲームが好きな人が多いとは思うけれど、ゲームに馴染みが無さすぎるとあんまり楽しめないような気はする。
ゲームだしSFだしで、絶対に現実ではないんだけど、でもそこで繰り広げられる人間同士の会話や感情はフィクションではないような感覚があって、温度のない冷たい物語はひとつも無かった。
ゲームは結局のところあくまでも開発者の意図した範囲での自由しか得られないけれど、SFと掛け合わせることでその檻を踏み越えて現実がゆらぐような物語がいくつかあって楽しい。
私のままならないこの日常にも具現の杖が落ちてきたりしないかな。