藤田香のレビュー一覧
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"「どうして、あたしだけなの!帰るときは、ギューバッドもいっしょよ!」
そのとたん、ギューバッドの下品な笑顔が、すっと消えて。
「なにいってんだよ、メリュジーヌ、それじゃあ、いつまでたっても帰れない……。」
ひとりだけ帰って、どうなるっていうの?あたし、そんなのぜったいいや!
一生、ギューバッドのことを心配しながら、生きていくなんて、考えたくもない!"[p.91]
2巻目。
ラムエルテが自分の子供であったあたりが、魔法が使えなかった理由かな?
ギューバッドはイケメンだなぁ……。
"「……考えなさい!」
あ、あたし、なにいってるんだろ。考えなさいだなんて、無責任な……。
マリスさんたちが、ぎょっとしたように、あたしを見つめてる。二人だけじゃない。ゴンサロさんも、フレデラーさんも、そして、ギューバッドやエグジリさん、旅人さんまで、あっけにとられた顔をしていて。
で、でも、いっちゃった以上、最後まで責任を取らなくちゃ。それが先生だもの!
「なんだっていいの!どんな小さなことでもいいから、自分になにができるのか、考えなさい!」"[p.221] -
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“「安心しろ、黒鳥!おれがついているからな!」
あ、麻倉くん。日曜日の朝から、こんなところでなにしてるの!
「黒鳥が保育園でマジックショーをやるっていうから、駆けつけたんだよ。マジシャンには、たよりになるアシスタントが必要だからな。」
ア、アシスタント?って、それより、このシチュエーションでは、とうぜん……。
「ひっこめ、麻倉!黒鳥のアシスタントは、おれじゃなくちゃ、だめなんだ!」
東海寺くんも、日曜日の朝から、白装束で、うろつかないでください!
「黒鳥。おれがアシスタントとして、真言を唱えれば、どんな大マジックも大成功だ。自由の女神でも、レインボーブリッジでも、なんでも消せるよ!」
そんなものは、消しません!百円玉一枚すら、うまくできなかったんだから。
それに、こっちには、魔界直送の手品グッズがあるので、アシスタントもけっこうです。
「チョコちゃんて、やっぱりモテモテだね〜。」
へ?足もとから、かわいい声がするけど。
あれ、灯子ちゃんの弟の雄一くんじゃない。大きな目をくりくりさせて、笑ってる。
「雄一くん、あたし、モテモテなんかじゃ……。」
「またまたぁ、てれちゃって。ぼく、聞いたもん。チョコちゃんは、やくざの組長の孫と、インチキ霊能者を、手玉にとってる、魔性の女だって。」”[P.117]
他作品とかだと17巻にもなれば、主人公の好きな相手ってちょっと落ち着いたりするけれど、この本は相変わらずどっちにも寄らない関係でそこも正直面白い。
来年で10周年と知り、非常にびっくりする。
“バーン!
とつぜん、ものすごい音をたてて、体育館のドアがあいて。
「それは、インストラクター黒魔女が、しっかりしてるからだぜ!」
ギュ、ギュービッドさま!
「チョコ!あやとり魔法で川を出すとは、たいしたもんだ!あたしも、ぜんぜんっ、思いつかなかったぜ。だから、ほうびに、ちょびっと、魔力を足してやったのさ!」
そ、それじゃあ、ほんものの川になったのは、ギュービッドさまのおかげ……。
「おいっ、卒霊生!あたしの弟子を、低級だの、ダメだの、へちゃむくれだのって、さんざんなこと、いってくれたみたいだな!」
あのう、こんなときですが、卒霊生も「へちゃむくれ」とまでは、いってませんが。”[P.281] -
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“「心配いらないって。いいから、行こうぜ。あたしはさ、この秘密の脱出路を発見したときから、ずっと思ってたんだよ。」
「ずっとって、なにを?」
「卒業までには、絶対に一回はここを使ってみよう、メリュジーヌと二人でって。」
あたしと?
「ティカがいなくなってから、ずっと二人でやってきたけど、卒業したら、ばらばらだ。だから、それまでには、絶対、おまえといっしょに冒険したいなって。」
ギューバッド……。
「これは最初で最後のチャンスなんだ。わかったか?わかったな!じゃ、行くぞ!」”[P.35]
ジャンプスーツ姿がえろ恰好いい。
ギューバッドと旅人の息が合う辺りがちょっと気になる。
part1なので次に続く。
“黒いベルベットの上着を着た男が見えた。ぴったりとした黒パンツに、黒ブーツも。頭には、羽根飾りのついた特大ベレー帽。その下からは、長い巻き髪がのぞいている……。
「た、旅人さん?」
「ふふっ。おぼえていてくださって、光栄だな。黒魔女さんよ。」
ああ、その、ワシ鼻をならす笑いは、まぎれもなく、旅人さん!
「旅人っ。おまえ、なんだって、こんなところにいるんだよっ。あ、まさか、おまえ、あのグロ騎士とつながってたのか?最初から、あたしたちをつかまえるつもりで……。」
すると、暗闇のむこうで、ちっと、舌打ちが聞こえて。
「ったく、おまえは、ほんとにバカ黒魔女だな。」
「なんだと!」
「オレも、囚われの身なんだよ。黒騎士団の仲間のわけがないだろ。」
囚われの身?あ、見て、ギューバッド。旅人さん、反対側の牢屋に入れられてる!
「ふん、ざまぁみろってんだ。あたしのことを、バカっていった罰だよ。おまえ、知らないだろ。『バカっていったら、おまえがバカ』って、ことわざ。」
そ、そんな、ことわざ、ないと思うけど……。”[P.162] -
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人気だというのを聞いて、やっと読む気になった本。
作者さんが、教師経験者だからなのか、登場する生徒が結構リアルで笑ってしまう。あと主人公がなにより主人公らしく?なく、困っている子がいても、なにもしないで、本当に危ないときだけ、「しょうがないなぁ」って感じで助けに入る。女の子が興味あることにまるで無関心。けどそういうところが共感できるかな。私もそんなんだったし(笑)あと、
地の文で入る主人公の突っ込みと、妙に冷静な目で周りを見ているのがすごいなと(笑)
人間外を含め、全員がどこかファンタジーの人々、というわけではなく、人間臭いのに笑えた。 -
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“エロエース、ちびっ子A&Bが、走り去るのをたしかめると、野球の帽子をとって、あたしにむかって、ぺこっと頭をさげた。
「悪かったな、黒鳥。」
へ?エ、エロエースが、あたしにあやまってる……。
「一路のところ、早く行ったほうがいいぞ。もう、みんな集まってるらしいから。」
へ?エ、エロエースが、ギャグなし、エロなし……。
「おれ、練習があるから、行けないけど、悪魔払い、がんばれな。」
へ?エ、エロエースが、あたしをハゲました、いえ、はげました……。
い、いい人だ!
うちわがなくて、野球のユニフォームを着たエロエースは、いい人だ!”[P.215]
続きが気になる引き。
“「ホワイトデーのお返しだから、黒鳥さんをこまらせたりしないねぇ。だから……。」
大形くんが、左手をにゅっとつきだしてきた。
「このぬいぐるみ、はずしてほしいねぇ。」
無理だよ。そんなことしたら、ギュービッドさまと桃花ちゃんに、しかられる……。
「マリーは、黒鳥さんのために、わざとマルディータの塔に閉じこめられたねぇ。」
「ギュービッドや桃花にしかられるより、それは、苦しいことだねぇ。」
わ、わかってるって。そういうことをいわれると、あたしの手が、勝手にぬいぐるみのほうに動いていく……。
「ぼくは黒魔法はかけてないねぇ。黒鳥さんの手は、黒鳥さんの意志で動いてるねぇ。」”[P.271] -
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“「おじさん、おじさんったら……。」
「むにゃむにゃ……。お、サエ!どうした、デザートがあまったか?のこしたら、もったいないぞ、おじさんが食べてあげよう。」
そういうことじゃなーい!
っていうか、食べ物になると、ぱっと目をさますの、やめなさいっ。
「ん?」
急に、光一おじさんの顔がまじめになった。
「どうしたの?」”[P.85]
2巻目。
1巻の幕間にいた犬はサエの飼い犬だったのか。
“「ほんとだ!サエ、すごいね!だけど……。」
博士が、めがねの奥から、じっとあたしを見つめてる。
「ほかにも、なにかあるんじゃないのかなぁ。」
なによ、そのいいかた。なんか気になるね。
「え?い、いや、ほら、このふんいきからして、やっぱりこれは暗号だってことはまちがいなさそうだろ。だから、とにかく解読しなくちゃ。コロを助けるために!」”[P.141] -
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“「じゃあ、手に絵の具がついたのもそこですね。」
冷たい声でいうと、みすずさんは光一おじさんにすっと近づいた。
「持ち物を調べさせてください。」
けれども、光一おじさんはきっぱりと首をふった。そしてだまって黒板へ歩いていく。
な、なにをするの?
みんなが息をのんで見守る中、光一おじさんはチョークの粉を左手につけると、いきなり、バンッと黒板に手形をつけた。
「サエ、博士くん。これがほんものの手形だ。そしてヒントだ!」
ええ?ど、どういうこと?”[P.83]
幕間にちゃっかり出てくるギュービッド様。
“「はあ……。」
あれ?博士、なにためいきをついてるの?
「サエって、ほんとにくだらない話が好きだねぇ。」
ええっ?なによ、博士、こわくないの?
「ぜんぜん!幽霊なんて、科学的に考えるといるわけないよ。っていうかさ、サエの好きなオカルト本にも書いてあったじゃない。『霊なんていないの。人間は死んだら灰になってハイ、さよならなの。』って。」
それはオカルト本じゃなくて、お話。『黒魔女さんが通る!!』の黒魔女ギュービッドがいうせりふでしょ。
「とにかく、黒魔女がそういうくらいなんだから、なおさら幽霊なんているわけないじゃないか。」”[P.105] -
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“「でも、二人とも、入会テストに合格したの?」
さっき、受付のおねえさんがいってたけど、かなりむずかしいらしいじゃない?
「さあな。でも、だいじょうぶさ。おれたち、今日、学校で猛勉強したから。」
「ああ、麻倉は算数が得意だし、おれは国語が得意だから、教えあったんだ。」
いっしょに勉強?いつも、けんかばかりしてる、あなたたちが?
「黒鳥を守るためには、一時休戦ってこともあるんだよ。」
はあ……。しかし、そこまでして、ついてくるとは、ある意味、見直したかも……。
だけど、お金はどうするの?ここ、セレブな塾だから、授業料も高いはず。麻倉くんの家は、お父さんが「おもちゃのアサクラ」の社長さんだから、いいとして、東海寺くんのおうちは、かなり貧乏だったような……。
「イザナギ流真言を唱えれば、金なんか、どうにでもなるさ!」
「それでだめなら、東海寺のぶんまで、おれが出してやるぜ!」”[P.49]
ここが正直意外だった。
麻倉くんと東海寺くんが協力し合うなんてそんな……。
マリーちゃん辺りは次回にも持ち越しかな。
“なるほどねぇ。でも、ギュービッドさま、霊なんていないんじゃないの?
「あたりまえ。人間が『幽霊出た〜。』って騒ぐのは、魔界の死霊のしわざさ。そうやって、お化け屋敷だぁ、心霊スポットだぁって、注目を集めさせてから、心霊写真とか、あやしげなオカルトグッズを売りつけるってわけだ。つまりだ……。」
ギュービッドは、また、なんとか警部さんの、まね。ほんと、こりないね。
「学校の近くに心霊スポットを作れば、『怪奇!将棋のコマ男』たちは、ホイホイよりついてくるってことさ。どっか、ないかなぁ、いいとこ。」
心霊スポットねえ。あ、大円寺の墓地とかは、どう?
「あそこはだめ。だって、まじで、こわいじゃん。」
こわいって、なにが?
「あいつらをビビらせるためには、あたしたちも、その心霊スポットに行かなくちゃいけないの。でも、墓地なんか行って、幽霊が出たら、どうするんだよ。」
霊なんて、いないっていったのは、あんたでしょ!
だいたい、魔界じゃ、ピクニックがわりに、死体掘りにいくんじゃなかったのかい!
「魔界の墓地はこわくないの!日本の墓地はこわいの!わかったか!」”[P.201] -
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“といっても、ギュービッドの鬼の特訓や、わけのわからんドリルをやらずに、二級になれるのは、ラッキーだよ。
ようし、やってみるかぁ。
「だろだろだろ!そう思って、プロフ帳をつくっておいてやったぞ。」
わあ、かわいい!
「おまえがまえに魔界に行ったときに、華童亜沼からゴスロリを借りたろ?その残り布で、カバーを作ってやったんだぜ。魔力がこめられてるから、魔界へ行っても、がんがんプロフを集められるはずだぜ。」
ギュービッドさま......ありがとう!
じゃあ、まずは、練習がわりに、自分のプロフを書いてみるかな。”
描き下ろしのイラストも沢山あって良かったー。
“「王立魔女学校」校則
第1章 校訓
一、不正を見て見ぬふりするなかれ。
一、友をうらぎるなかれ。
一、誇りを失うことなかれ。” -
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“「では、おまえを極秘でここに呼びつけたわけを話そうかね。」
あ、はいはい。
「じつはね、おまえに、人間界へ行ってもらいたい。」
人間界へ?なにをしに?
「きまってるだろ、インストラクター黒魔女になってもらうのさ」
ええっ?あたしに黒魔女を育てる先生になれと、そう、おっさる?”
「アホ、バカ、マヌケ、おたんこなす、すっとこどっこい」
の件は無理があるだろうと思いつつ。
後付けの設定なのかなー。
なかなか綺麗に纏まって。
“「そして、あなたはギュービッド。あなたに、ギューバッドって、おばあさん、いる?」
ええ?ギューバッド?
「ああ、それは、おばあちゃんじゃなくて、大ばあさんだよ。でも、会ったことないぜ。あたしが物心ついたときは、いなかったし。」
「それで、このチョコって女の子にとりつくように、メリュジーヌにいわれたのね?知り合いの子孫だから、インストラクター黒魔女になってほしい、と。」
ええ?なんで、そんなことまで知ってるんだよ......。
「そうだよ。チョコは親友の血をひいてる子だから、どうしてもあたしにインストラクター黒魔女をやってほしいって、いいはってさ。」
「やっぱり......。」
うめくようにいうと、氷のように冷たい表情が、ふっとゆるんだ。
「なんて、ふしぎなの。デスカの三人の教え子が、こんなところでつながっていたとは。」” -
Posted by ブクログ
最も売れている、とかいう予備知識はまあ、置いといて
小学生のみなさん。
読んだことない?読んでみ。女子なら面白いと思うはずですよ。
男子でも、本が好きなら「読まず嫌い」しないことだ。
大人の方、また「大友」の方。
自分的には、大人がこのシリーズを読むなら、1巻から読むのはおすすめしません。
もうちょっと後、そうですね、6~8巻あたりから読んで下さいな。
で、この前はどうなってたんだろう、てな感じでさかのぼって読む。
この方が入りやすいのではないかと思います。
それはなぜか。
キーワードは「読者参加型」と「作者のさじ加減」です。
このシリーズでは、主人公のクラスメイトなど、登場人物を公募し
採用されたキャラクタを作者がキャラ付けして描いていく、という
ことを行なっています。
読者が考案したといっても決してモブではなく、しっかりと(必要
以上に?)個性をもたされていて、ストーリー上重要な役割を担う
キャラクターまで成長していたりします。
でまあ、キャラクターの数も充実していて、主人公や初期キャラの
掛け合いやストーリーの進みもテンポ良くなっている。
これが大体6巻くらいからじゃあないかと思うわけです。
あともう一つ。作者のさじ加減ですが、、
おそらく作者は、読書なれしていない小学生でも読みやすいように
文章に色々な仕掛けをしているものと思います。
感情移入を意識して、地の文を主人公目線の一人称にしたり、
難解な言い回しを登場人物にわざと間違えさせて補足したり。
こういう点が、大人にとってはまわりくどかったり、幼稚だったりに
感じられてしまうのでは。
先に挙げた、巻を追うごとにキャラが増える、てのもそうですよね。
いきなり登場人物が50も60もいては、子どもたちはついてこれなく
なってしまいます。
ま、ストーリーはしっかりしてますし、安心して楽しめます。
オチが子供っぽかったりするのはご愛嬌。だって子どもむけだもの。