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Posted by ブクログ
“ふーん。じゃあ、魔法書以外の本もあるの?
「うん。だって、人間を呪うのが黒魔女でしょ。地下に、人間を研究するための本がたくさんあるよ。子どもむけの本は、このごろ『若おかみは小学生!』とか『泣いちゃいそうだよ』とか、『パセリ伝説』とかが人気みたい。とにかく、なんでもあるよ。あ、なぜか『ムーミン』シリーズだけはないみたいだけど。」
ほう!じゃあ、『パスワード』シリーズとか『夢水』シリーズとかも、あるんだ。
「推理ものはないよ。」
は?なんで?
「魔界では、事件は呪いでおきるから、証拠もなぞもないの。だから、ミステリーは、おもしろいと思わないんだよ。犯人さがしだって、黒魔法でなんとかなるし。死の国でも同じなんじゃない?マリーちゃんだったら、『魔ッチ』をすればいいわけでしょ。」
はあ。だけど、それじゃあ、読書の楽しみが半減するような気が……。”
絵が相変わらず可愛い。
魔界の人の名前を忘れつつある。やばい。
“「そこにいるのは、黒鳥だな。」
はあ……。やっぱり出ましたか、麻倉くん。
あなたたち、ぜったい二人セットで登場するね。もしかして、ソーセージ?じゃなかった、双生児?それなら、まったく同じことをいってあげます。
「ちがいます。人ちがいです。」
そういって、あたしは、くるりと背中をむけた。
「そんなこといっても、その黒ずくめの衣装でわかるよ。」
ぐっ。そっちも、同じせりふを返してきたか……。
「でも、よかった。また、東海寺につきまとわれてるんじゃないかと、心配してたんだ。」
はい、つきまとわれました。でも、追っぱらってやりましたよ~。麻倉くんも、早く帰らないと、追っぱらっちゃいますよ。
「黒鳥、もうすぐ、日がのぼるな。」
な、なによ、やけにしんみりしちゃって。
さっきみたいに、目玉をぐいっと右によせて、うしろをうかがうと、麻倉くん、もこもこのダウンジャケットに、あごをしずめて、こっちを見つめてる。両手をポケットに入れ、ちょっと口をとがらせ、むすっとしてるのも、いつもと同じ、照れかくしの表情。”
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