あらすじ
あたし、片平サエ。最近、なぜかあたしのまわりでは、不思議なことがいっぱい起きるの。 やっぱりあたしの霊感が謎をよぶのね。でも、同級生の山下博士や、工学部の大学生の光一おじさんは、「この世に説明できないことなんてな~い!」なんていうんだよ。さあ、あなたには、このトリックがわかる?(「消えたコインの謎」ほか全3編を収録。)
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小学生男女と大学生の凸凹トリオによるミステリ短編集。オカルト的謎を科学知識で解き明かす展開が楽しい。
サクサクと読みやすく、このような幼年童話の次に読む娯楽読み物は大切だなと思わされる。しっかり読んでおかねば。
Posted by ブクログ
さらっと読める楽しいミステリーです。
私はまだ黒魔女さんシリーズを読んでいないので、
黒魔女さんの登場人物が出てくるのがちょっと残念でした。
読んでて支障はないし、
知ってる人には嬉しいのかもしれないけど、
黒魔女さんを読んでない人にとっては微妙な気がします。
Posted by ブクログ
“「じゃあ、手に絵の具がついたのもそこですね。」
冷たい声でいうと、みすずさんは光一おじさんにすっと近づいた。
「持ち物を調べさせてください。」
けれども、光一おじさんはきっぱりと首をふった。そしてだまって黒板へ歩いていく。
な、なにをするの?
みんなが息をのんで見守る中、光一おじさんはチョークの粉を左手につけると、いきなり、バンッと黒板に手形をつけた。
「サエ、博士くん。これがほんものの手形だ。そしてヒントだ!」
ええ?ど、どういうこと?”[P.83]
幕間にちゃっかり出てくるギュービッド様。
“「はあ……。」
あれ?博士、なにためいきをついてるの?
「サエって、ほんとにくだらない話が好きだねぇ。」
ええっ?なによ、博士、こわくないの?
「ぜんぜん!幽霊なんて、科学的に考えるといるわけないよ。っていうかさ、サエの好きなオカルト本にも書いてあったじゃない。『霊なんていないの。人間は死んだら灰になってハイ、さよならなの。』って。」
それはオカルト本じゃなくて、お話。『黒魔女さんが通る!!』の黒魔女ギュービッドがいうせりふでしょ。
「とにかく、黒魔女がそういうくらいなんだから、なおさら幽霊なんているわけないじゃないか。」”[P.105]