ヴィクトール・E・フランクルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
グロ・残酷描写には耐性がある方だと思っていたけど、「解説」で書かれる虐殺には、さすがにすごく心が重くなった。もはや銃殺のが楽なんじゃないかと思ってしまうほどの、ひどい虐待に人体実験、あまたの屈辱。
そんな生活の中で、作者はそれでも「自己維持のための闘いにおける心の武器」である「すてばちなユーモア」で「自分に対し、また他人に対し陽気になろうと無理に努めた」人たちを見る。
「愛する人間の精神的な像を想像して、自らを充たす」。
「われわれの戦いの見込みのないことは戦いの意味や尊厳を少しも傷つけるものでない」と語る。
苦しみの中でも生き抜く方法を伝える書として、この本より説得力があるものはないんじゃないだろうか。
ユーモア、愛、自尊心が、人間を人間として保たせるものなのかもしれないと思った。
ただ、作者は医者であるということで優遇されたときもあった。
手に職をつけることと体力も、どこでも強く生きついくためには必要というのが現実だ。
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購入済み
「苦しむことはなにかをなしとげること」
はたして自分がその境遇になったときに
そのように境地に達することはできるのだろうか。
解放されずに殺されてしまった人々は、どう思うだろうか。
結論を出せるような問題ではないが
自分にはない視点を得られた。 -
Posted by ブクログ
新訳版を読みました。文から伝わってくるものがあり、自分に知識があったなら原文で直接にふれてみたかった気もしました。
以前、北⚪︎⚪︎の収容所のお話だと思うのですが、外国のアニメ映画の予告がふとインターネット上で流れてきて、その映像が胸にひどく残った日がありました。
絶望感、無力感、未来も夢もない、生命の裂け目がのぞいているような生活、その中で、人間らしく生きようとすること‥
その繋がりで手に取りました。
前半はとてもつらく、皆さまの感想をたよりに、後半や最後を中心に読みました。
以下引用です。
「現場監督(つまり被収容者ではない)がある日、小さなパンをそっとくれたのだ。わたしはそれが、監督が自分の朝食から取りおいたものだということを知っていた。あのとき、わたしに涙をぼろぼろこぼさせたのは、パンという物ではなかった。それは、あのときこの男がわたしにしめした人間らしさだった。そして、パンを差し出しながらわたしにかけた人間らしい言葉、そして人間らしいまなざしだった‥。」p144より
「あなたは雲雀があがり、空高く飛びながら歌う讃歌が、歓喜の歌が空いちめんに響きわたるのを聞く。〜あなたを取り巻くのは、広大な天と地と雲雀の歓喜の鳴き声だけ、自由な空間だけだ」p151より
旧版訳者さんのあとがきでは、著書とのやりとりや、とても簡素、質素な部屋に住われていたこと(何もかもなくしてしまったので)など、当時の様子も伝わってきました。
また本当に個人的な感想なのですが、
今まで、生活で見かけるとつらくなる場面がありました。満たされたようにみえる親子連れや、家庭の映像などです。自分にはなかったと、どうしても気持ちが沈んでいく事がありました。
この本の中で、本当に大勢の方の命がなくなった様子を読み、せめて生まれ変わりがあるなら、幸せに、ただただ幸せに人生を生きてほしい。素直にそう思いました。
そのことで、つらさが消えていくように思いました。 -
購入済み
人生に悩む人は読むべし
前半は、悲惨、無残、過酷、残酷、どんな形容詞でも足りないほどの強制収容所の実態が、抑えたトーンで描かれたルポルタージュです。
後半は、そんな環境下で作者が見いだした、生きるとはどういうことか、生きることの価値は何なのか、ということが、圧倒的な説得力で伝えられています。
人生で辛いことがあって、何のために私は生きているんだろう、とか、私はどう生きればいいんだろう、とか、悩んでいる人(私がそうでした)に、ひとつの回答を提示してくれます。
旧版は読んだことありませんが、新版は読みやすく、訳も問題ありません。
一点だけ。タイトルは、新訳の訳者は、旧訳への敬意をこめて、元のタイトルを残した、と述べていますが、若干違和感を感じました。前半の収容所ルポにはフィットするタイトルですが、後半の人生論にはちょっとそぐわない気がします。新しいタイトルをつけても良かった気がしますが、あまりに有名なタイトルなので、そのまま残したのでしょう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレしばらく期間をあけてやっと読み終わった。
長くはない本なのにずしんと重い話なのでさらさら読める感じでは無い。
仕事が辛いなあという気持ちで心の有り様として参考に出来ることはないだろうかとは思ったため読み始めたが、あまりに過酷すぎてないと思いきや以外にずっと働く上で覚えておきたいみたいなことが出てきてびっくり。
個人的に、自分自身が苦悩に値する人間でありたいという人としての高潔さは、なかなか保持できなくともそうあろうとする努力を忘れたくないと思う。
どのような状況であってもその人自身が手放さない人間としての尊厳を、自分自身をまともだと言えるような感覚(傲ることではなく)を意識して培うようにしたい。
個人的にユーモアあたりの話でスープを下からすくってください(豆が入るように)の話がそこにいた人しかかけないエピソードだなあと思った。 -
Posted by ブクログ
ず〜〜んと重くなってしまって、放心状態の中にいる…
今日はもう難しいこと考えらんないや
ホロコーストの中身を初めてちゃんと知った気がする
触りじゃなくて、実態を。
むごいなあ…筆者がその中を生き抜いてこうやって本を出してるから「こんな極限状態でも人間って生きていけるんだな」と錯覚しかけたけど、そんなことないんだよな
さらりと書かれる亡くなっていった人たち
読んでる方もだんだん慣れていくのか、人が死んだという描写にそりゃそうだろうなと、読み進めていくうちに鈍感になっていく
生き延びて収容所を出れても、世間や世間の人たちの反応から新しい苦しみと対面するっていうのも救いがなさすぎるよと
PTSDとかはありそうだなと思ってたけど、なんかもっとぐろかった
収容所での生活に対して「こっちも大変だったんですよ〜」で返されるの、あまりにもむごい
写実的な話も読んで良かったと思う要素だけど、人が生きる意味とは?という哲学的な部分の話も良かった