ヴィクトール・E・フランクルのレビュー一覧

  • 夜と霧 新版

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    アウシュヴィッツ強制収容所から生き延びた、 ユダヤ人の男性医師の話。
    収容中の地獄の生活について、飢えや寒さ、痛み、苦しみのリアルが伝わってきて、読み進める辛さがあった。
    歴史の教科書の1ページでしか無かった出来事に現実感をもたせ、改めて人類最大の罪について深く考えさせられる名著。特に若い層に読んで欲しいと感じた。

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    2025年12月29日
  • 夜と霧 新版

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    精神科医であるヴィクトール・フランクルが、ナチス強制収容所での生活を冷静に記録し、収容所の人々が何に希望を見出し生き抜こうとしたかを克明に記した本。
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    どのような外的環境にあっても、自分が自分である為に(内的環境を統一する為に)は唯一性が大切であり、その唯一性は何かに対する責任感から生じるそう。収容所で極限状態を経験している筆者の言葉は深く印象に残った。
    (唯一性:自分にしかできない仕事がある、自分にしか守れない大切な家族がいるなど)
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    ただ、唯一性を他者に対する責任として持つ時には、他者が「生きている」ことを前提として考えてしまうという大きなリスクを孕んでいると思った。
    愛する家族への責

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    2025年12月27日
  • 夜と霧 新版

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    強制収容所での経験を心理学の立場から解明しようと書かれた本。元被収容者の特異で心理学的に見てまったく新しい人生観への理解を助けることが眼目だという。


    被収容者の心の反応は三段階、つまり収容される段階、まさに収容所生活そのものの段階、そして出所ないし開放の段階に分類されるが、第一段階は収容ショックが自身の体験と共に語られる。恩赦妄想、つまり助かるのではないかと言う幻想は見ぐるみをはがされ鞭で打たれる中で潰えていく一方で裸の体以外に失うものはないという、やけくそのユーモアが込み上げる。

    収容ショックにある者にとって、出口のない死の危険と隣り合わせの状況におけるさまざまな"選別&q

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    2025年12月27日
  • 夜と霧 新版

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    精神科医である著者が、アウシュヴィッツを含む4つの強制収容所での体験に基づき、極限状態における人間の心の動きを冷静かつ温かい眼差しで観察した、心の解剖図のような名著。
    壮絶すぎて辛い……。いつかまた読み返すべきだが、足がすくむ。

    蹂躙され続けた個人の主体性を取り戻すための「魂の叫び」として実存主義が受容された歴史的背景には感嘆した。だが同時に、この背景を無視して、平時の現代に安易に実存主義を一般化してしまうのは、一種の「暴力」ではないかとも感じた。未来を奪われた「暫定的存在」たちが、いかにして幻影に逃げ込まずに立っていられたかという血を吐くような記録が、100%の資本主義・生産性至上主義によ

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    2025年12月26日
  • 夜と霧 新版

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    間違いなく名著だと思いました。ずっと自分のなかでは読書のラスボス的な存在でしたが、ようやく人生に一息つき、今この時期に読むことができてよかったです。もっと分厚くて重く暗い読むのが辛いような本だと思っていたのですが、そうではなく(本当に分厚くないちょっとした一冊です)、著者の目的はそこではなく、人間とは何かを語りかけるような本でした。それこそ名著と言われるような作品にありがちな、難解な言葉遣いはなく、ところどころ声に出して読みながら、書いてある言葉を噛み締めながら、読みました。

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    2025年12月21日
  • 夜と霧 新版

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    ネタバレ

    この本に自分がレビューを残すべきなのか、みたいな気持ちにさせられる。私が変に言葉にしたり、おすすめとして共有したりするべき本ではないような。未熟な語彙でこの体験記を美単風に消化しちゃうのが怖い。
    ただ訳者あとがきでタイトルの夜と霧、というのが暗闇に紛れて霧のように消えたという意味だと書いてあって命や未来がそんな簡単に消えてたまるかと思った。秀逸なタイトル、原作は違うらしいから翻訳者さんってすごい。
    読んでもあんまり分かんなかったのは、苦しむに値する人間ってなに?ってこと。しかも割といい意味で使われてて不思議だった。これ書き終わったら調べてみよ。

    あとで戻ってくるとき用に書くと人間には選択肢が

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    2025年12月17日
  • 夜と霧 新版

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    また読む。環境によって人が規定されるのではとちょうど自由意志に対して疑心暗鬼になっていたので、極限状態の強制収容所でも内面が豊かな人はなんとか型にあてはまらず人としての利他と夢を忘れない人々がいた事を知れてよかった。
    また、自分の記憶や解釈及び過去に存するいとしい人を保持し続けることで愛に対しての理解を得た描写が記憶に残っている。神格化とも言えるのかもしれないが、自分の頭の中にいる愛おしい人は素晴らしいもの!だ!

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    2025年12月15日
  • 夜と霧 新版

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    理解できてないところがある気がするし、
    読む時の自分の人間力的なもので
    理解度がかわりそうだから、また読みたいと思った。

    アウシュビッツ強制収容所で生活していた
    フランクルさんという精神科医が、
    収容所での人の心理状態を
    自分の経験から解析していく話。

    人は、強制収容所のような極限の状態では、
    群れの羊のように何も考えず、
    ただ言われたまま動くだけの存在になる。

    でも、精神力がある一部の人は、
    自分を持ちつづけ
    未来の希望を信じ続けて生き延びれる。

    生きる意味がちょっとむずかったからまた読みたい。

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    2025年12月07日
  • 夜と霧 新版

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    これほど貴重な読書体験はありません。
    少しでも興味があるなら読むことをお薦め致します。

    本書がどれほど素晴らしいかは既に語られつくしていると思いますので、少し違った視点で申し上げると、本書は本書をビジネス本の延長のような短いTIPSを得る為に読むか、著者の言う通り体験記として読むかで理解が違い、前者の読み方だとあまりにも勿体ないのではないかと思っています。

    どういうことかといいますと、まず私はYouTubeで本書の要約動画を視聴した後に本書を読みました。しかし読んだ印象は動画とは全く違いました。要約動画みたくセンテンスを単純化したり、あるいは重要そうな結論だけ短く区切って捉え理解すると重要

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    2025年12月06日
  • 夜と霧 新版

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    この本を読んで必ず行こうと思っていたダッハウ強制収容所を2024年8月に訪問。現地の記念館での解説とフランクルや収容者が過ごした情景が重なり、涙なしでは過ごせなかった。どんな環境下でも人間でいようとした人々の描写に、人間の美しさと愚かさとを突きつけられた1冊。

    ミュンヘン近郊を訪れる機会があったら必ずまたダッハウを訪れたい。

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    2025年12月04日
  • 夜と霧 新版

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    主体性のある生き方の具体例。苛酷な状況においても、主体性のある生き方が可能であることを豊富な具体例を交えて書かれたエッセイ。

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    2025年12月01日
  • 夜と霧 新版

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    収容所施設での壮絶な体験を心理学者が綴った本。
    この本は単なる体験記ではなく、人生を問い直すきっかけを与える本です。

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    2025年11月30日
  • 夜と霧 新版

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    副題「心理学者、強制収容所を体験する」
    生死を分ける状況下で人間はどこへ意識を向けるか深く深く考えさせられた。
    「人は強制収容所に人間をぶちこんで、すべてを奪うことができるが、たったひとつ、あたえられた環境でいかにふるまうかという人間としての最後の自由だけは奪えない」この一文が心に残った。内面的なよりどころを持ち「わたし」を見失わなかった人達のことを報告のように読み込んでいったが、表紙の119104は著者の被収容者としての番号だった。

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    2025年11月28日
  • 夜と霧 新版

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    タイトルは聞いたことがあったが、読んだことがなかった本書。読書会に参加してくれた方の話題提供が興味を誘い読んでみることに。精神科医でもある著者が実際に体験したナチスの強制収容所での体験を綴った本書。正直読み進めるのが辛いぐらい人間の怖さが深く刺さる。この局面で自分自身は死を選ばずに生を選び続けることができるかどうか常に問われている感覚。そして人は「生きる意味」と言えるような何かがあれば、絶望を生き抜くことができる。その点において本書は希望の書であると受け取りたい。生き残ってこの本を残してくれたフランクルさんに感謝。まぎれもなく死ぬまでに一度は読んだ方が良い一冊。

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    2025年11月24日
  • 夜と霧 新版

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    ナチスドイツ時代の絶滅強制収容所を舞台ですが、歴史・思想等が主題ではなく、人間としての生き方を問われる作品です。
    作者や周囲の方は「極限状態」に置かれていますが、内容としては決して私たちに縁遠いものではなく、むしろより身近に感じるものでした。
    立場・時代を超えて必読の一冊と思います。

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    2025年11月19日
  • 夜と霧 新版

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    人間が人間としての自由や権利や意思を奪われること。

    奪われた者たちは初めは混乱し、抵抗するも、やがて順応してしまうこと。

    しかしながら、人間として決して奪われないものもあるということ。

    奪われたものが返ってきても、もはや受け付けられなくなってしまった者もいたということ……。

    ホロコーストの当事者であった筆者が綴る強制収容所での体験は凄絶だ。同時に、人間や生きることについての分析や考察がユーモラスに綴られてもいる。ちょっとしたおかしみが最後まで読み通す活力となり、また事実の惨たらしさを明らかにしてくれていると思う。

    かつて人類が犯してしまった大きな過ち(残念ながら現代でも根絶しきれてい

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    2025年11月13日
  • 夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録

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    グロ・残酷描写には耐性がある方だと思っていたけど、「解説」で書かれる虐殺には、さすがにすごく心が重くなった。もはや銃殺のが楽なんじゃないかと思ってしまうほどの、ひどい虐待に人体実験、あまたの屈辱。

    そんな生活の中で、作者はそれでも「自己維持のための闘いにおける心の武器」である「すてばちなユーモア」で「自分に対し、また他人に対し陽気になろうと無理に努めた」人たちを見る。
    「愛する人間の精神的な像を想像して、自らを充たす」。
    「われわれの戦いの見込みのないことは戦いの意味や尊厳を少しも傷つけるものでない」と語る。

    苦しみの中でも生き抜く方法を伝える書として、この本より説得力があるものはないんじ

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    2025年07月01日
  • 夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録

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    4年ぶりに再読。アウシュビッツに実際に行くことに決め、その列車の中で読んだ。この本に、私は生きる意味を教えていただいた。私の人生を変えてくれた大切な1冊。

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    2025年06月09日
  • 夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録

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    個人的に色々と重なり、心身ともに追い込まれた時期があった。様々な本を読んだけど、この本に最も救われた。西洋も東洋も哲学も心理学も結局は瞬間瞬間をいかに生きるか。未来も大事だがその期待は瞬間の積み重ねでしかない。ここに腹落ちするかどうか。この本は壮絶な体験の中でいかに生きるか、を我々に教えてくれる。歴史の風雪に耐えうる名著。

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    2025年06月01日
  • 夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録

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    ある精神科医が極限状態における人間の心理状態を、その始まりから終わりまで自身も当事者となりながら見つめる…
    収容生活におけるユーモアもさることながら、突然自由になった人間がどうなっていくかというのも、とても興味深かった。フランクル氏の開放後に闇堕ちする人を救い出すのだと使命感が素晴らしい。

    人生の意味を知るというか、人生を克服した人間の姿を見せてもらいました。

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    2025年03月18日