一週間の間で善悪の戦いを引き受け生まれ変わる異邦人とプリン嬢の物語。村の人たちの心変わりする様があまりにも簡単で怖い。異邦人は答えを見つけられないまま村を出ると言ったけど結局人は本質的に悪で、それを抑えるかどうかにかかってるってことなんだな、というのがそのままメッセージなんだろな。私も恐れがなければもっと悪い人になってる気がする、そう考えると怖くなる。『ベロニカは死ぬことにした』のラストは好きでしたが本作の最後はどうにも腑に落ちないのは、私が現実よりも夢を見ていたい心の表れなのかもしれない。結局金か、と。