羽田正のレビュー一覧

  • イラン史

    Posted by ブクログ

    【日本語での「日本史」とは、ある一定の空間に生きた人々(日本人)の過去を言語や文化も含めて通時代的に整理してたどることを意味する。同様のスタイルを「イラン史」に求めることは非常に難しい】(文中より引用)

    近代国家としてのイラン、そしてそこに至るまでのイラン・中央アジア地域の歴史を概括した作品。編者は、『新しい世界史へ』などの羽田正。

    教科書的にイランの歴史について考えることができる一冊。そもそも「イランの歴史とはどこからどこまでを指すか」という点から解説してくれるため、認識を形作る上での補助線も丁寧に引いてくれている印象を受けました。

    慣れないカタカナが多いですが☆5つ

    0
    2021年02月17日
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんでポルトガル人日本に来た?何取引した?なんでそれ取引した?など、細かいところまで、痒いところまで手が届くような本。わかりやすい。


    【読書目的】
    - ポルトガル・オランダが日本にやってきた理由を理解する
    - 主な貿易品と貿易の利益に関して理解する

    【まとめ】
    - ポルトガル・オランダが日本にやってきた理由
    - 大航海時代
    - 胡椒・香辛料のニーズ
    - 肉の保存・味付け、医薬品としてのニーズ
    - 中間業者と関税がかかっており、価格が高く、直接取引したかった
    - 技術革新
    - 羅針盤・造船技術
    - 宗教改革
    - カトリックの権威復活と拡大
    - 黄金の国・ジパング伝説
    - by マルコポーロ

    0
    2020年06月26日
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海

    Posted by ブクログ

    表題に違わぬ名著だと思う。東インド会社の成立前史から、その成立、隆盛そして衰退まで、各地域との関わりにめを配らせつつ丁寧にかつわかりやすく記述されている。個人的に勉強になったのは、日本史で言うと朱印船貿易の目的や、正徳新例後の貿易の衰退と国産化の進展。世界史で言うと、東インド会社の運んだ綿織物がイギリス社会を刺激し産業革命をうみ、それがアダムスミスの自由貿易論などにだいひょうされるような東インド会社の衰退につながった、という点であろうか。また、フランス東インド会社とイギリス東インド会社のインドにおける角逐や、インドの領主となったことでこうむった不利益などはなるほどと感じた。オランダ東インド会社

    0
    2020年06月18日
  • 新しい世界史へ 地球市民のための構想

    Posted by ブクログ

    【地球社会の世界史は、世界がひとつであることを前提として構想され、それを読むことによって、人々に「地球市民」という新たな帰属意識を与えてくれるはずのものだからである。】(文中より引用)

    「ヨーロッパ」中心史観や時系列的記述,さらには国家を主眼に置いた方法など,多くの問題点を抱えると著者が指摘する世界史を,新たな段階へ進めさせるための方策について考えた一冊。著者は、東京大学副学長を務めた羽田正。

    本書が新たな世界史を丸々提示しているわけではないため,議論のとば口を考える上で有用な作品。歴史が持つ積極的な意義を改めて見つめ直しながら,新たな世界観の構築にまで思いを至らせることができるかと思いま

    0
    2020年06月12日
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海

    Posted by ブクログ

    東インド会社は昔から気になってたんだよね!
    とはいえ、英国東インド会社しか念頭になかったけど(^^;
    オランダやフランスにも東インド会社があったのね。
    オランダやフランスが『も』東洋にこれほど…と思いかけたところで、
    ああ、『蘭領東インド』ってのがあったなあ(日本が攻め込んだ
    『仏領インドシナ』ってのもあったなあ(日本が進駐した
    インド洋にはまだ存在しなかった『国旗』を掲げた(主権国家という前提)の欧州列強の商人と、『国籍』という概念がまだ無い(だからこそ、外から来た人でも、王に貢献すれば褒美と役職がもらえる)ペルシャ、インドの王朝、港湾都市諸侯
    こうした異文化というか、設定の異なる両者の接触

    0
    2018年10月14日
  • 新しい世界史へ 地球市民のための構想

    Posted by ブクログ

    東京大学学術俯瞰講義2009を聴講して、羽田氏のことが
    気になり、手に取った一冊。

    日本史、特に幕末〜明治成立期への興味が強かったため、
    世界史は全く勉強してません。

    ただ、ふとしたことがきっかけで、現在の日本と世界の関係に
    興味を持ち、本を手に取ったりしてみるものの、サッパリ
    分からず(理解できず)、数年悩み続けていたとき。

    偶然、iTunesで羽田氏の講義を聴講し、「世界史」
    「世界史を理解する」ことに対する考え方が変わった気が
    します。

    まず、羽田氏が指摘する「ヨーロッパ中心視観」。

    「日本人」として「日本史を学ぶ」ことによる「日本人への
    意識の帰属」といおうか。

    「欧米」が

    0
    2013年03月31日
  • リーダーは世界史に学べ

    Posted by ブクログ

    古くは秦の始皇帝から、直近ではエリザベス2世まで、教訓とすべき興味深いエピソードがふんだんに盛り込まれている。
    自分が知らなかったエピソードも多く、とても勉強になった。
    例えばナイチンゲールでいえば、クリミア半島での看護が有名ではあるが、治療環境を改善するために統計学的なアプローチを取っていた、ということは初耳だった(自分が無学なだけかもしれないが)。
    また、有名なところでいくと、ヘレン・ケラーの人生が変わった瞬間の話などは、やはり何度触れても胸が熱くなる。

    今現在何らかのリーダーとして活躍している人、今後リーダーとして活躍したい人の必読書の一つと言ってもいいだろう。

    0
    2025年12月20日
  • 世界の歴史(20) 現代文明とグローバル化 一九九〇~二〇二〇年

    Posted by ブクログ

    全部自分が生きてきた中で起こったことなのに一つ一つの出来事がバラバラにしか記憶がありません。
    この漫画を読んで全てが繋がっていたことに驚かされます。
    一度読んだだけでは覚え切れないので手元に置いて何度も読みたくなります。

    0
    2025年07月26日
  • 新しい世界史へ 地球市民のための構想

    Posted by ブクログ

    本書は、主に日本での「世界史」の語られ方、枠組みについて、今や常識となって学校教科にも根付いている方法を批判し、新しい枠組みで世界史を捉え直し、語っていく事を提唱した本。
    即ち、副題にもある通り、「人々に「地球市民」という新たな帰属意識を与えてくれる」ようなものとして、世界史は在るべきであると主張する。
    何故なら、世界史は単に学問世界における研究の在り方に留まらず、我々人類の来し方を説明し、今の世界がこうあるのはそのためであるという「色眼鏡」を我々にかける性質のものだからである。
    世界がますます一体化し、人類が解決しなければならない諸課題が地球規模のものになるなか、我々の意識が「国家」「国民」

    0
    2025年05月30日
  • 世界の歴史(20) 現代文明とグローバル化 一九九〇~二〇二〇年

    Posted by ブクログ

    グローバリゼーションに反対という人がたまにいるけれど、グローバリゼーションはただの現実で、反対や賛成する対象ではない。だいたいインターネットを通じて世界中で市民の結束を呼び掛けたことがシアトルの勝利につながったというのなら、グローバル社会を前提としているということじゃないか。

    0
    2024年07月12日
  • 世界の歴史(16) 第二次世界大戦 一九三九~一九四五年

    Posted by ブクログ

    中国は科挙という制度で身分に関係なく能力のある人を登用する制度を古くから用いてきた。
    その一方で、広く人民を教育するという近代化に必要なことは後回しにしてきたように見える。

    軍に政治をさせてはいけない。

    当時の日本は、満州だけで満足するわけにはいかなかったのか?
    第二次世界大戦後は満州が中国に戻ったわけでもなし。ソ連に占領されただけだ。

    市民への無差別爆撃を最初に行ったのはナチスで、被害にあったのはスペインのゲルニカだった。

    0
    2024年07月07日
  • 世界の歴史(15) 世界恐慌と民族運動 一九一九~一九三九年

    Posted by ブクログ

    ウィルソンの十四か条の平和原則が実現していたら、ヒトラーの台頭は無かったのかな?

    第一次世界大戦後から、世界恐慌や植民地の独立運動を経て、第二次世界大戦に入るところ。

    0
    2024年07月06日
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海

    Posted by ブクログ

    ヨーロッパの今に繋がる近代化の源流が、東インド会社を仲立ちとしたアジアの産物とヨーロッパの出会いによるものとすれば、その後のアジア植民地化の動きは皮肉にもアジア社会がそれをもたらしてしまったと考える事が出来ないか。

    0
    2023年04月25日
  • 世界の歴史(4) 唐・シルク=ロードとイスラーム教の発展 四〇〇~八〇〇年

    Posted by ブクログ

    マルクスアウレリウス以降のユスティニアヌスあたりまでのローマ史がけっこう濃い。私らの時代とはぜんぜんちがうわ。

    0
    2023年04月12日
  • 世界の歴史(3) 秦・漢とローマ──古代の大帝国 紀元前二〇〇~紀元後四〇〇年

    Posted by ブクログ

    共和制〜帝制ローマの話はごく軽い。このシリーズではインドのカーストの話が各巻で何度も出てくるのが印象的。中国の戦国〜秦も軽いけど前漢・後漢はわりとみっちり。

    0
    2023年04月08日
  • 角川まんが学習シリーズ 世界の歴史6~10巻 一二〇〇~一八五〇年【電子特別版 5冊 合本版】

    購入済み

    読み易い

    全体的に読みやすく、スイスイ読めてしまう。
    頭に入れるのには、数回読み返す必要がある。子供は勉強と平行して読んでいるので、復習や予習になるそうです。補助教材としては優秀だと思います。

    0
    2021年09月04日
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    最初期の株式会社や貿易はどのようなものだったのか興味を持ち手に取りました。
    加えて、400年前ごろ?の世界の横のつながりがわかったし、
    各国の東インド会社の歴史的価値、世界がつながる近代化への道のりの序章なのだなと思いました。


    374近代ヨーロッパは、一体化したそれ以前の世界の人々の様々な活動が総体として生み出した世界全体の子供なのである。
    (中略)東インド会社の時代が終わりを迎えたとき、世界は近代ヨーロッパの論理に従って大きく変化していくのである。

    0
    2019年10月09日
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海

    Posted by ブクログ

    ポルトガル、オランダ、イギリス、そしてフランスにおいて設立された東インド会社は、ヨーロッパとアジアを結び、世界が一つとなる機運を作り上げた。その歴史を、ときにヨーロッパから、時にインドから、そして東インド会社の勢力の東端と言える日本から、縦横無尽に語りつくす一冊。インドにおける、現在でいうところの国籍にはとらわれない「海の帝国」と、日本をはじめとする東アジアにおける内と外を区別し陸の支配を重視する「陸の帝国」の対比も面白い。

    0
    2018年11月17日
  • 新しい世界史へ 地球市民のための構想

    Posted by ブクログ

    ヨーロッパ中心主義からの脱却、ますますグローバル化する世界の中での「歴史」の意義を考えなければならない。

    0
    2014年10月07日
  • 新しい世界史へ 地球市民のための構想

    Posted by ブクログ

    時代ごとの人の集団のうごきの断面図をそれぞれにつくっていくこと
    銀河鉄道の夜の「それぞれ時代の地理の本」のイメージに近く思える。

    0
    2013年05月14日