プチ鹿島のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレダースレイダーさんとやってるYoutube「ヒルカラナンデス(仮)」でプチ鹿島さんを知り、面白い人だなーと思って手に取った本。
いやー、すげー面白かったです。
私は普段新聞は全く読まない。
ただ、ネット記事は読む。ただし、特にネタ元がどの新聞かは意識したことはない。
理由は単純で、新聞読まないからどの新聞がどんなスタンスなのかがいまいちわからないからだ。たいして興味もないし。朝日が反政権で、読売が政権寄りくらいは知ってたけど。
そんな中、この本読んでかなり各新聞社がイメージできた。
以下の擬人化が秀逸である。
読売新聞:ネベツネ
産経新聞:いつも小言を言ってる和服の(ネトウヨ)おじさ -
Posted by ブクログ
「芸人式新聞の読み方」は「相対式新聞の楽しみ方」でした。東京ポッド許可局で知ったプチ鹿島は時事芸人を自称するだけあってかなりディープな新聞の読み手、そんな彼が一貫して主張するのは嗜好品としての新聞です。ストリーミングの時代のLP、とか加熱式タバコに対してのシガーバー、とか電気自動車とは真逆のクラシックカーレース、とか富裕層のおじさま的な嗜み領域に日々の新聞も突入か?中央5紙プラス東京地方紙としての東京新聞を読み、スポーツ新聞も一通り目を通し、さらにはゲンダイ、ブジ、東スポの夕刊紙まで網羅する読みっぷり!さすがにお金と時間が無いと出来ない楽しみ方にも思えます。しかし、新聞が贅沢品と言っている訳で
-
Posted by ブクログ
「教養としてのプロレス」プチ鹿島著(双葉文庫)を読んだ。
難しいことをわかりやすく言える人が本当に頭のいい人ならば、文系芸人の著者は恐ろしく頭のいい人だ。そして、謙虚。少しの屈折も抱えているが。ぞれでこそ、プロレスファンだ。
プロレスファンは常に「あんなものショーだ。八百長だ」という視線に抗い、プロレスは大好きだけど、プロレスなんかが好きな俺、という自己矛盾を抱えて内面はぐちゃぐちゃだ。
しかし、その矛盾こそ、葛藤こそ、0か1か、揚げ足取りと上手いことを言い捨てるSNS社会にこそ必要だと著者は力説する。
人生、白と黒で割り切れる事ばかりではない。
「底が丸見えの底なし沼」(週刊ファイト〈既に -
Posted by ブクログ
新聞を複数紙比べて読み解くという時事ネタ芸人が、猪木愛・プロレス愛を余す所なく語る。関係者や、政治、時代背景なども織り込んでいる。プロレスに繋げての話題だからかいずれも重くなりすぎない適度なエンタメ要素を含んでいて面白く読める。
プロレスというと馴染のない人からは八百長だ、あれはショーだと軽く見られがちだ。それに抗うようにひたすら「怒り」を観客と共有していった猪木の生き様を清濁併せ呑む形で思い入れたっぷりに語っている。
本書を読んでいて、プロレスというスポーツ(と呼んで良いものか)の特殊性を思った。その答えのようなものを本書で得た。好きな人にとっては、格闘技やショーを超えた「熱くさせてくれ -
Posted by ブクログ
私はテレビが好きだ。いや、好きだった。テレビは、ためになることもならないことも、面白いこともそうでないことも、毎日毎日、ほぼタダで(公共放送以外は)垂れ流している、不思議な機械だ。最近のテレビはつまらなくなった。テレビをつけても、昔見た2時間ドラマの再放送か、プロ野球の中継、好きな海外ドラマの録画と、あと時々ニュースを見るくらいだ。ちょっと前まではそんなことはなかったように思うが、ここ数年、本当にテレビを積極的に視ようとは思わなくなった。楽しみにしているテレビ番組は、5本の指でも余るくらいしかない。
平成も、前半のころはそんなことはなかったし、ましてや子供のころ、昭和の後半から末期にかけて -
Posted by ブクログ
今や歴史的な評価は「伝説のヤラセ番組」として(ともすると半笑い的に)確定している感もある『川口浩探検隊』をOBスタッフに取材しながら再検証した一冊。まさしく本書それ自体が探検隊の新作。「我々は遂に〜」のような文体にニヤニヤしていたら(ヘビは生に限るw)いつの間にかロス疑惑や旧石器捏造事件(本書を読まなければマジで一生思い出さなかったかもしれない)にまで話は及び、そこからフェイクニュースやエコーチェンバーといった現代性を帯びたイシューに一気通貫で到達する構成・筆力が面白すぎる。単にヤラセを糾弾するわけでもなければ「テレビなんだから」という開き直りでもない非常にバランス感覚のあるスタンスもプロレス
-
Posted by ブクログ
ネタバレ思えば、ルポルタージュの題材としては格好の象徴でありながら、意外やこれまで"川口浩探検隊"について著された書物や記事、リポートは多くない。
毎月購読していた雑誌「ムー」を隅まで読み尽くし、五島勉氏の「ノストラダムスの大予言」や中岡俊哉氏の「恐怖の心霊写真」の世界に没入していた当時の私は無論、「水曜スペシャル」の当シリーズの放送を、もはや信じるとか信じないとかの次元でなく、ありのままの真実として捉えて文字通り一心不乱に視聴していたわけで、まず以てその時点で本書に対するスタンスには高い下駄が履かされた。
もちろん、双頭の蛇ゴーグは作り物であり、類人猿バーゴンも人が中に入った着 -
Posted by ブクログ
第94回アカデミー賞での平手打ち事件についての現地アメリカと日本の受け止め方の違いが指摘されていますが、それは社会の判断基準の変化についてのエンターテイメント業界の敏感さの違いとも言われています。本書もプロレスを窓にして、社会の変化を「論評」する本です。非常にタイミングのいい出版。WWEのレッスルマニアではいよいよ女子がメインをとったという出来事からはジェンダーを、元々プロレスのストーリーラインで大きな位置を占めていた人種問題の消滅のスピードからはポリティカルコレクトネスを、はてまたコロナ禍の中での無観客試合からはエンタメの未来を語り合います。そのどれも、実は日本のプロレスの影響が紐付けられて
-
-