プチ鹿島のレビュー一覧

  • お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした!プチ鹿島政治コラム集

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    2020〜22年に書かれたコラムが収録されている。新聞読み比べを楽しむ著者が「ふつうに新聞を読んでいてもギョッとすることが多すぎた。」と感じたように、コロナ禍に於いても理不尽に無説明なまま政治家や取り巻く奴らが身勝手にしでかした、ザワザワしたりギョッとする記事に焦点を絞り、事実その有様をシニカルな表現と共に示してくれる、「お笑い公文書」のタイトル通りの一冊。連載コラムが続く限り上梓されて欲しいが、徐々に事実が笑えなくなっていく、そんな世界になっていくのが怖い。

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    2022年04月09日
  • お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした!プチ鹿島政治コラム集

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    文春オンラインが初出の項はおそらく全部読んでいる。加えて「ヒルカラナンデス」もフォローしているため、加筆があっても思い出し笑いくらいだった。後半に文藝春秋オンラインの有料記事、そしてjournalism掲載記事。これが自分にとっては出色でそれまでの「読み返し感」を一気に払拭し、あまりある。それまでのネタ性と笑いどころは残しつつ実は一流のメディア論や社会学になっている。
    シリーズ化の定着を切に願う。

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    2022年03月12日
  • 芸人式新聞の読み方

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    ネタバレ

    ダースレイダーさんとやってるYoutube「ヒルカラナンデス(仮)」でプチ鹿島さんを知り、面白い人だなーと思って手に取った本。

    いやー、すげー面白かったです。

    私は普段新聞は全く読まない。
    ただ、ネット記事は読む。ただし、特にネタ元がどの新聞かは意識したことはない。

    理由は単純で、新聞読まないからどの新聞がどんなスタンスなのかがいまいちわからないからだ。たいして興味もないし。朝日が反政権で、読売が政権寄りくらいは知ってたけど。

    そんな中、この本読んでかなり各新聞社がイメージできた。
    以下の擬人化が秀逸である。

    読売新聞:ネベツネ
    産経新聞:いつも小言を言ってる和服の(ネトウヨ)おじさ

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    2020年05月28日
  • 芸人式新聞の読み方

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    「芸人式新聞の読み方」は「相対式新聞の楽しみ方」でした。東京ポッド許可局で知ったプチ鹿島は時事芸人を自称するだけあってかなりディープな新聞の読み手、そんな彼が一貫して主張するのは嗜好品としての新聞です。ストリーミングの時代のLP、とか加熱式タバコに対してのシガーバー、とか電気自動車とは真逆のクラシックカーレース、とか富裕層のおじさま的な嗜み領域に日々の新聞も突入か?中央5紙プラス東京地方紙としての東京新聞を読み、スポーツ新聞も一通り目を通し、さらにはゲンダイ、ブジ、東スポの夕刊紙まで網羅する読みっぷり!さすがにお金と時間が無いと出来ない楽しみ方にも思えます。しかし、新聞が贅沢品と言っている訳で

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    2019年12月09日
  • 教養としてのプロレス

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    「教養としてのプロレス」プチ鹿島著(双葉文庫)を読んだ。

    難しいことをわかりやすく言える人が本当に頭のいい人ならば、文系芸人の著者は恐ろしく頭のいい人だ。そして、謙虚。少しの屈折も抱えているが。ぞれでこそ、プロレスファンだ。
    プロレスファンは常に「あんなものショーだ。八百長だ」という視線に抗い、プロレスは大好きだけど、プロレスなんかが好きな俺、という自己矛盾を抱えて内面はぐちゃぐちゃだ。
    しかし、その矛盾こそ、葛藤こそ、0か1か、揚げ足取りと上手いことを言い捨てるSNS社会にこそ必要だと著者は力説する。
    人生、白と黒で割り切れる事ばかりではない。
    「底が丸見えの底なし沼」(週刊ファイト〈既に

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    2016年08月20日
  • ニュース嫌い SNS選挙とメディア不信の深層

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    鹿島さんのコラム集。
    追記もあってとても良い。テーマごとにまとめられているのも。
    「失敗しても温めれば作りなおせる」
    『「自分は何も知らない」ことを「知る」ことが大事』

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    2025年10月18日
  • 教養としてのアントニオ猪木

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    面白かった。
    ドンピシャすぎて、
    ほとんどが知っている話だったが、
    それでも面白かった。
    特に馳知事の話は痛快でした。
    アントニオ、スケールが違い過ぎます。
    タイトルだけ違和感ですね。
    キャッチーなタイトルなんだろうけど、
    別に教養は求めてないかな。

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    2025年08月28日
  • お笑い公文書2025 裏ガネ地獄変 プチ鹿島政治コラム集2

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    こちらは日が経ちすぎないうちに読めたので、この間の…!みたいなことが多い
    ただ日々いろいろ起きすぎていて、すでにこの本の中のことがだいぶ前の話に思えてしまう。
    お笑い公文書、という感覚で、忘れてはいけないと読むことの大切さ。

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    2025年06月07日
  • 半信半疑のリテラシー

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    ヒルカラナンデス、からの読書。
    いつも話していることとエッセンスは同じで、その時々のことを書いたものがまとまっているからライブ感もある。
    面白く読めるが、面白がっている場合ではないことばかりな気がする。半信半疑で。考えること。

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    2025年05月22日
  • ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実

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    様々な“熱量”が詰まった一冊。

    やっぱりグレーって素敵だなって思いました。
    白と黒だけじゃ退屈ですよね。

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    2024年12月27日
  • 教養としてのアントニオ猪木

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    新聞を複数紙比べて読み解くという時事ネタ芸人が、猪木愛・プロレス愛を余す所なく語る。関係者や、政治、時代背景なども織り込んでいる。プロレスに繋げての話題だからかいずれも重くなりすぎない適度なエンタメ要素を含んでいて面白く読める。

    プロレスというと馴染のない人からは八百長だ、あれはショーだと軽く見られがちだ。それに抗うようにひたすら「怒り」を観客と共有していった猪木の生き様を清濁併せ呑む形で思い入れたっぷりに語っている。

    本書を読んでいて、プロレスというスポーツ(と呼んで良いものか)の特殊性を思った。その答えのようなものを本書で得た。好きな人にとっては、格闘技やショーを超えた「熱くさせてくれ

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    2024年11月10日
  • ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実

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    70年代から80年代まで続いた『水曜スペシャル』の伝説的シリーズ、「川口浩探検隊」。子供の頃、リアルタイムでその「ヤラセ」番組を楽しんでいた著者は、知られざる真実を見つけ出そうとする。

    世代ではなく、番組についてはパロディなどを通して概要を知っているという程度だったが、それでも十分楽しめるノンフィクションだった。出てくるエピソードが強烈なものばかりで全く飽きさせない。
    ただ、終盤の「探検隊」が終わる遠因となったとされる事件のルポは当事者と話せなかったということで少々物足りず、ラストのインタビューはどことなく野暮に感じた。

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    2024年08月31日
  • 教養としてのアントニオ猪木

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    この本の題名は本来『プチ鹿島の教養としてのアントニオ猪木』となっているべきで、著者にとってアントニオ猪木やその取り巻く全てを見て聞いて感じて考えたことが自分だけの世の中やモノに対する見方や思考を獲得することになり著者の教養と呼ぶべき要素の一部になったのだ、ということをデータやインタビュー等引用と共にまとめた一冊だと正しく理解しないと危ない。でないと誤解してこれもいわゆる教養本の類だと十把一絡げに捉えて全く的外れな批評する無教養な奴が出てくる。まあそれほどに魅力的な内容の良書だと思った。

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    2023年11月19日
  • ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実

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     私はテレビが好きだ。いや、好きだった。テレビは、ためになることもならないことも、面白いこともそうでないことも、毎日毎日、ほぼタダで(公共放送以外は)垂れ流している、不思議な機械だ。最近のテレビはつまらなくなった。テレビをつけても、昔見た2時間ドラマの再放送か、プロ野球の中継、好きな海外ドラマの録画と、あと時々ニュースを見るくらいだ。ちょっと前まではそんなことはなかったように思うが、ここ数年、本当にテレビを積極的に視ようとは思わなくなった。楽しみにしているテレビ番組は、5本の指でも余るくらいしかない。
     平成も、前半のころはそんなことはなかったし、ましてや子供のころ、昭和の後半から末期にかけて

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    2023年11月01日
  • ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実

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    子供時代に見ていたけど、ヤラセとは思ってなかったかな。特集によって内容に差があったような記憶がある。
    本はとても興味深い内容でした。

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    2023年09月26日
  • ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実

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    今や歴史的な評価は「伝説のヤラセ番組」として(ともすると半笑い的に)確定している感もある『川口浩探検隊』をOBスタッフに取材しながら再検証した一冊。まさしく本書それ自体が探検隊の新作。「我々は遂に〜」のような文体にニヤニヤしていたら(ヘビは生に限るw)いつの間にかロス疑惑や旧石器捏造事件(本書を読まなければマジで一生思い出さなかったかもしれない)にまで話は及び、そこからフェイクニュースやエコーチェンバーといった現代性を帯びたイシューに一気通貫で到達する構成・筆力が面白すぎる。単にヤラセを糾弾するわけでもなければ「テレビなんだから」という開き直りでもない非常にバランス感覚のあるスタンスもプロレス

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    2023年06月04日
  • ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実

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    ネタバレ

    思えば、ルポルタージュの題材としては格好の象徴でありながら、意外やこれまで"川口浩探検隊"について著された書物や記事、リポートは多くない。
    毎月購読していた雑誌「ムー」を隅まで読み尽くし、五島勉氏の「ノストラダムスの大予言」や中岡俊哉氏の「恐怖の心霊写真」の世界に没入していた当時の私は無論、「水曜スペシャル」の当シリーズの放送を、もはや信じるとか信じないとかの次元でなく、ありのままの真実として捉えて文字通り一心不乱に視聴していたわけで、まず以てその時点で本書に対するスタンスには高い下駄が履かされた。

    もちろん、双頭の蛇ゴーグは作り物であり、類人猿バーゴンも人が中に入った着

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    2023年03月26日
  • プロレス社会学のススメ コロナ時代を読み解くヒント

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    第94回アカデミー賞での平手打ち事件についての現地アメリカと日本の受け止め方の違いが指摘されていますが、それは社会の判断基準の変化についてのエンターテイメント業界の敏感さの違いとも言われています。本書もプロレスを窓にして、社会の変化を「論評」する本です。非常にタイミングのいい出版。WWEのレッスルマニアではいよいよ女子がメインをとったという出来事からはジェンダーを、元々プロレスのストーリーラインで大きな位置を占めていた人種問題の消滅のスピードからはポリティカルコレクトネスを、はてまたコロナ禍の中での無観客試合からはエンタメの未来を語り合います。そのどれも、実は日本のプロレスの影響が紐付けられて

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    2022年04月03日
  • プロレス社会学のススメ コロナ時代を読み解くヒント

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    社会学をプロレスに置き換えてみようという試み。

    齋藤文彦の主にアメリカプロレス史の話はとても興味深く読めた。
    反面、プチ鹿島の現代社会学への置き換えは面白いと思う反面、難しくも感じた。

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    2022年02月20日
  • プロレス社会学のススメ コロナ時代を読み解くヒント

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    プチ鹿島氏の「プロレスの話をしていたら世の中の動きや時事問題に結びついた」という言葉が全て。

    逆に言うと、プロレスには現代社会の全てが詰まっているわけで、プロレスを客席から俯瞰することで社会生活に活かすことができる。

    それを無意識にやれているからこそ、プロレスファンはずっとプロレスに魅了され続けているのだと改めて気づかされた。

    三人の語り口がとにかく面白いし、またプロレス史について(取り分け力道山以前)詳しいので、勉強にもなる。

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    2022年01月11日