エドワード・D・ホックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
依頼を受け「価値のないモノ」を盗む怪盗ニック・ベルベットシリーズの全集二巻目
「今日あたり帰り道には今読んでる本を
読み終えて、読むものなくなるなぁ」とか、読む本が途切れる合間合間で読み進める。
毎話よく出来てる。
1冊目を読み終えてから、このニックの本だけをずっと読み進めようと思わないのは何故なのか?を考えていたが、なんとなくわかった。
毎回パターンは違えど数ページで完結するため、なかなか設定やら人物名を覚えようと言う気が起きない。
短編なんだから仕方がないが、短編の中で少しずつ増えていく常連のキャラクターや時間の経過を読み解く事で楽しみ方が増えるかもしれない。
せっかく全集に纏まって -
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Posted by ブクログ
もともとホックの短編は大好きで、機会あるたびに手にとって入るのだけど、その中でも怪盗ニックのシリーズは、一番最初に好きになった作品群である。価値がないもの専門の泥棒というのはそれだけでびっくりするような発想だと思う。大金を払って価値のないものの盗みを依頼するのはなぜかという謎が当然発生するし、作品によっては殺人が起きてその犯人を捜したり、もちろんどうやって盗み出すかという興味も生むし、敵役との対決や警察との駆け引きというサスペンスもある。なんとも贅沢な楽しみかたができる短編シリーズである。
それにしても、こんな集大成の短編集が出ていたのは知らなかった。ホックがなくなってからもう10年も経つわ -
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Posted by ブクログ
価値のないものしか盗まない怪盗ニックが主人公。
宝石とか有名絵画とか価値の高いものを盗む怪盗は世にたくさんいるが、価値のないもの例えば普通の壁掛け時計とか、センスの悪い石像とか、普通の犬とかを盗むことを生業としている怪盗はそう多くないのでは。
なぜ価値のないものを盗むのかがポイントでページ数の少ない短編のなかで、その辺りの理由をきちんと説明付する技量はなかなかすごいなと思います。
良くない点をあげるとすると主人公が怪盗なので、やっぱり悪党なのには違いないということ。
いくら価値がないものとはいえ人の物を盗むのは犯罪ですから。
その辺りを上手く咀嚼できるようであれば楽しい作品だと思います。 -
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Posted by ブクログ
この作者の作品を初めて読みました。
巻末の作者紹介を読むと、短編ミステリーの第一人者だそうです。
自称二千歳のサイモン・アークとワトソン役のわたし。
サイモンとわたしが初めて出会った事件から、
40年以上の間に起こった事件が収録されています。
その間に、わたしは結婚したり、
新聞記者から編集者に転職し、部長になった後引退したりしますが、
サイモンはずっと見た目が変わらないらしいです。
オカルト探偵ということでしたが、
特にオカルトチックな話ではありませんでした。
当初人間には不可能と思われた事件に対して、
サイモンが理にかなった推理を展開して解決するというものです。
短編なので起承転結がは