麻田雅文のレビュー一覧

  • 日ソ戦争 帝国日本最後の戦い

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    あまり語れることのない日ソ戦争について詳しくかかれておりとても面白かった。この戦争による影響が今も色濃く残っているんだなと。日本がソ連に対して和平を申し込む間にソ連側は粛々と戦争の準備をして気づいたら領土を奪うというソ連の狡猾さに驚いた。アメリカがソ連に頼まなければまた歴史も変わったのか。

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    2025年05月25日
  • 満蒙 日露中の「最前線」

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    本著は、蒙満を主にロシア・ソ連の観点で考察している点が面白く、且つ貴重。
    自分自身、日露戦争後、日本が中国東北部での勢力を確たるものにできた、との認識を持っていたが、実は、その後もロシア・ソ連の影響力は続き、日本の外交もロシア・ソ連の関係性を重視していたことが分かる。
    (因みに、後藤新平は親露派だし、海軍も対米の観点で親露派といわれている)

    本著から、当時の鉄道の持つ重要性が理解できる。
    満鉄もそうだが、中東鉄道もロシア政府と一体となった形での運営がなされており、鉄道は、産業との兼ね合い、軍事戦略上の位置付け(名目として鉄道を守るための軍人配置)、開拓移民等々、様々な意味合いを持っていた。

    ”ウィッテ体制”(ウィッテ:日露戦争のロシア側の講和交渉全権大使)
    「シベリア鉄道の敷設により、レールや機関車の生産で鉄鋼業など国内産業の巨大な需要を生み出し、シベリアの眠れる資源を開発し、農民は鉄道に導かれてシベリアの未開拓地に移住して、農村の貧窮を解決すると同時に農業生産高を向上させる。
    そうなれば、余剰のないなかで小麦を輸出して外貨を稼ぎ、財政派健全化する代わりに、国内で農民が飢餓に苦しむ、という悲惨な光景は見られなくなるはずであった」

    ”ウィッテの罪”
    彼が、ロシアを中国東北に誘った。
    それは、ロシア自身の国益を損なった。
    その理由は三つある。
    ・数世紀に及ぶ中露の友好関係を壊した。
    ・アムール鉄道の敷設を中止したため、ロシア極東は開発が遅れて防衛が困難となった。
    ・ロシアは中国東北に巨額を投じたが、結局のところ日本を利する結果になってしまった。

    アメリカとの利害関係
    この本で満蒙における日本とアメリカの利害対立が描かれていて、この対立が第二次世界大戦に繋がっていくことが理解できる。
    特にアメリカ資本家は、鉄道の利権を中心に日露の動きを牽制し、対立を深めていく。(当時、アメリカは南方のフィリピンを支配していたが、投資という意味では、鉄道網が発達していた中国東北地方が魅力的だったのだろう)

    アメリカのシベリア出兵の動きは、表向きはともかく、日本がこの地域で勢力を伸ばすのを抑えようと、ウイルソン大統領出兵に踏み切ったもの。
    イギリスは、日英同盟をベースに日本を利用しようとしたが、逆に歯止めをかけようとしたのが、第一次世界大戦後に大国にのし上がったアメリカであった。

    満蒙とは?
    ソ連が、日本による満州国建国に際して中立的な立場を示したが、その際のスターリンの満蒙に対する認識が興味深い。
    スターリンは、日本が満州事変を始めた目的は、第一に「共産主義の伝染病」から日本と華北を守ること、第二に将来のアメリカとの戦争に備えた資源供給基地を獲得することにある、と考えていた。
    しかし、『日本帝国主義者たちは、ソ連、中国、アメリカの狭間にある、ネズミ捕り(中国東北)に引っかかった』とみていた。

    ソ連の撤退
    1935年ソ連は日本に中東鉄道を売却。それはソ連が中国東北における主導権争いを放棄したことを意味した。スターリンの遅きに失した英断であり、日本との戦争を回避を目的としていた。(中東鉄道は赤字が続き、他国での鉄道事業の運営の難しさを感じていた)
    また、1933年の反共を掲げるヒットラー政権の誕生も関係がある。

    ソ連は中国東北部から撤退するも、その後、日本との間で国境での争いが増え(ノモンハン事件等)、空軍を始め、国境沿いに戦力を増強し、結果、第二次世界大戦終結間際に満州に雪崩打つ。

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    2022年04月11日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    圧倒的不利な状態から逆転した4つの戦争の事例を挙げて、リーダーシップの本質を分析した本。

    歴史を分析することの大切さはよく理解出来たが、歴史に弱い自分にとっては、まず戦争の歴史を理解するところでかなりの時間がかかってしまい、最後の方は流し読みになってしまった。
    じっくりと時間をかけて読むべき本であり、日を改めて通読してみようと思う。

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    2020年02月11日
  • 日ソ戦争 帝国日本最後の戦い

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    近代史については余り勉強してなかったことと太平洋戦争時代に関する本も然程読んでなかったことから、終戦記念日の8/15に戦争は終わったものだと思い込んでいた。しかし、その後もソ連軍による満州・南樺太・千島列島侵攻があったとは知らなかった。
    今のウクライナ侵攻を考えると成程と思ってしまう。

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    2026年01月17日
  • シベリア出兵 近代日本の忘れられた七年戦争

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    第一次対戦末期の激動の時代。世界の力関係も刻々と変わり、昨日の敵が今日の友、政治による駆け引きと、武力による力関係で、不条理なこともたくさんあっただろうと思う。
    原敬が総理大臣の頃は、総理大臣は今よりも、全然権限がないこと、などあまり知らなかった。
    また、レーニンの革命直後の不安定な状況、山県有朋と原敬の関係など、臨場感のある筆致だった。
    軍が内閣と別に権力を持ってること、様々な人の思惑の相違からシベリアからの撤退が遅れるなど、誰かが、強力な意思を持ち、早く判断し、ぐいぐい引っ張れるといいのにと思ったか、それが、ファッショに繋がる考え方なのかも知れない。

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    2016年12月06日