平山優のレビュー一覧
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好調な大河ドラマ「真田丸」のおかげで、書店業界は「真田本」でうるおっている(と思う)。そのビッグウェーブに乗って手にした1冊。
タイトルの真田3代というのは、真田幸綱・昌幸・信繁(幸村)の3人。信濃の地方豪族にすぎない真田一族が3代にわたり、いかにして生き延びたか、その苦難の歴史を正確な資料で読み解く。
とはいえ、本書で語られる多くは昌幸の活躍について。幸綱は資料不足、信繁は著者の調査不足で、付け足し感がハンパない。なんだか、騙された気もするが、出版社も作家も大河ブームに乗らざるをえない大人の事情には同情する。
しかし、真田昌幸本としては、読み応えあり。昌幸は家を守ることに異常な執念を燃 -
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日本人が愛する「鬼謀の一族」の実像
近年の発見も踏まえた決定版
戦国時代を生き抜いた真田三代の本来の姿を
日本有数の戦国史研究家が丁寧に描く。
本書は真田幸綱、昌幸、信繁を三代として描
かれているが、信之びいきとしては残念なと
ころである。幸綱・昌幸については、史料を
駆使し、重厚に描かれているが、信繫に関し
ては、駆け足(300ページ中30ページ)であ
る。著者も悔いが残るようであり、あとがき
では新たな著作に意欲を表している。
武田家臣としての真田昌幸の事績はあまり明
らかではない。著者は、甲陽軍鑑を参考にし
ながらその実像に迫ろうとしている。
また、武田家 -
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日本一人気のある武将、真田幸村。ただ、彼の生涯のほとんどは史料がなく謎に包まれている。彼の諱が、はたして幸村なのか信繁なのかさえ定かでない。生年も不明。本書では少ない史料を丹念に読み解き実相に迫る。信繁を追いながら当時の歴史背景にも緻密な分析を加え知られざる歴史の真実も教えてくれる。
徳川家康・秀忠父子との交渉で、一大名として生きる道があったにもかかわらず、幕府からの提案をすべて拒否し、戦いへの道を選んでしまったのは豊臣秀頼自身。家康は豊臣家を最初から潰すつもりなどなかったし、大坂の陣勃発後も、何とか戦争を回避しようと寧ろ秀頼の説得に努めていた。大阪城の堀を埋め事実上、無力化したのは、大阪城に -
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2011年に出た新書本。作者の人は、山梨県内で学芸員や大学教員をされている方のようです。
いわゆる戦国真田家について、ノンフィクション実相的な初歩を知ろうかなあ、と思って買った本です。
まあ、正直に言うと本として面白い本では全然なかったです。
それでもこういう本が出る、ということは、それだけ真田昌幸・真田信幸・真田幸村(信繁)の、一般的な人気が高い、ということなんでしょうね。
ざっくり言うと、
真田幸綱さんという人がいまして。幸隆とも呼ばれます。昌幸の父。幸村の祖父。
この幸綱さんは、大まかに言うと武田信玄と同世代人。信長、秀吉より1世代、上です。
この人は、
「長野県内で、真田という名