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勝頼が武田家を継いでから滅亡するまでの約9年間を資料に基づいて丁寧に著述している。平山さんの本はみんな好きだがその中でも群を抜いた名著。
勝頼の失策として例えば長篠の戦いや御館の乱での動き、高天神城見殺しなどが挙げられると思うんだけど、その背景に勝頼のどのような思惑があったのかがわかる。遠交近攻の地理的な難しさもわかったし、滅亡の直前まで信長も北条氏政もあんなに呆気なく武田家が滅びるとは信じていなかったことも面白い。
滅亡時にまともに戦ったのが高遠城だけで、勝頼は最期まで武田家の勝頼ではなく諏訪勝頼だったのか。
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平山先生渾身の著です。武田勝頼は無能だという話も多いですが、それだけでは片付かない武田氏滅亡の謎。
これを読めば様々な岐路があったにも関わらず最終的に滅亡へと進んでしまったという戦国ならではのロジックがわかるのではないでしょうか?
しかし、武田氏滅亡のわずか80日後に本能寺の変が起きて信長自身が亡くなってしまうとは・・・
やまはり戦国時代は学ぶことが多いですし、1575年頃から1590年の15年間の戦国時代は濃い時代ですね。
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武田勝頼を軸に甲斐武田氏滅亡に至る道程を、周辺諸勢力の動向も含め詳細に追う内容。700Pを超える情報量が生々しい戦国時代の現実を浮き彫りにしている。特に、天正十年一月以降最期までの動静を詳述する章は滅びるものの悲哀が詰まっている。
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新田次郎の「武田勝頼」を読んで以来、勝頼が気になって仕方がなかった。
長篠の戦いで暗愚な将と言うよりも、武田信玄でも陥せなかった高天神城を陥とし勇将というイメージを持っていた。
しかし新府城や諏訪大社の造営等で過酷な役を課し、それ等により離叛を招いた点では、人心掌握に長けた武田信玄を超えられなかったという事なんだろう。もっとも側近もロクな奴しか残っていなかったのも事実。
あれだけ強かった武田軍がこんなに脆かった事が信じられないね。