見波利幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心が折れてしまう事例を、豊富なカウンセリングの経験を交えながら紹介。対策方法や職場環境の改善に繋がる助言を丁寧に述べています。
90分のメンタルヘルス研修ではあまり効果がなく、目新しい内容を盛り込んだ1日や2日かけての研修を取り入れるべき。表面的な内容の研修でなく、踏み込んだ内容や知らないことを取り上げることで多種多様な質問が活発に出て、活気あふれる研修になる、については説得力がありました。
「本人が成長ややりがいを感じる仕事ではなく、やらされ仕事である」「職場に人をほめる風土や習慣がない」この2点が揃うと本人がどれだけ頑張ってもレジリエンスは低下し、心が折れやすい状況へと近づいてい -
Posted by ブクログ
会社の読書会のテーマ本として購入。
インパクトのあるタイトルで、なんとなく「ネガティブなブラック企業あるある」集かと思ったが、そんなこともなく。
「こんな管理者の言動が、職場の人たちの心を折っている」というニュアンスの本だった。
この手の本を読むと「あー、そりゃそうだろ。当然じゃん」と思ったりもするものだが、自分はその禁忌を犯してないかというと実際はそんなこともなかったりする。「それはあなたが考える仕事だ」と言って部下を放置したり、承認することなしに叱責したり、部下からの挨拶を待っていたり、ホウレンソウを徹底するよう強要していたり。
軽い気持ちで読んだものの、職場における自分の動き方・考え -
Posted by ブクログ
心が折れる職場とは必ずしもあからさまなパワハラや長時間残業が常態化している職場ではなく、むしろ有能な人達が理路整然と理屈で業務を指示するあまり部下各人の意志や感情に寄り添えてないことが問題となっている。
自分が部下を指導しようと思う上で、また他人の指導を客観的に評価する上で心がけておきたい内容が多い。
以下抜粋
業務上のコミュニケーションにおいても問題の解決方法だけでなく、その問題を抱えている部下の今の気持ちをくみ取る必要がある。p.19
報・連・相とは本来上司の側がいち早く異変やリスクを察知して早めの問題解決に当たるべき。p.26
論理的思考が重視される職場ではメンタルヘルスに問題が起き -
Posted by ブクログ
本書を読んで反省も多かった。カウンセラーとして第一線でご活躍されている筆者だけに、メンタル不調者が多発する職場が帰納法的に経験則で解説され、私自身の感覚と現実が乖離しており大変勉強になった。ノルマや長時間労働が直接的にはメンタル不調へは関係ないことは感じていたが、主体性を重んじすぎたり論理的過ぎたりする職場もメンタル不調を引き起こすのは改めての気付きである。結局は我々は人間であるので、感情を吐露・共有でき、承認欲求を満たせるかが重要だと痛感させられた。他方で、多少は触れられているものの、いまの日本社会ではメンタル不調者の対応を管理者(経営者含む)へ丸投げされているのが現状なので、今後多発するで
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Posted by ブクログ
ネタバレ2017年、1冊目です。
とても共感できる内容でした。表面的なメンタルヘルス対策を否定されています。
上司がまず先に、自己開示行わないと部下は心を開かず、信頼関係は生まれない。
一方的に部下のメンタル不調原因を聞き出そうとしても、心の扉は開かれない。
確かにそうだと感じます。相手のことに耳を傾けますと一方的に宣言しても、
なかなか本音は出てこないですね。
それに、自己開示すること自体が、自分自身の成長につながるとことは、
”ジョハリの窓”理論からも裏付けられています。
また、管理職に知識付与的な面だけのメンタルヘルス研修をするほど、
心が折れる部下が増えるとも指摘しています。画一的でデリカ