冨永星のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子供の頃、自分以外の全ては統一された意識下の登場人物で、本当はこの世界の真の住人ではなく、実験用のモルモットである自分を取り巻く役者か何かだと感じた事があった。その頃、父の古漫画で手塚治虫のSFミックスに『赤の他人』という作品を読み、主人公が同様の妄想に取り憑かれ、不意に皿を割る事で役者を欺こうとするシーンに共感した事をよく覚えている。少し時が経ち、トゥルーマンショーという映画を見た。どれも彼我を極端に隔絶した妄想症、あるいはそれを利用した表現である。
これを素朴実在論というのか、独我論というのか、哲学の領域においてもハッキリした呼び名は分からない。最近では映画にちなんでトゥルーマンショー妄 -
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「時間は存在しない」という著作で、私を混乱に陥れた理論物理学者カルロ・ロヴェッリの初学者向け量子物理学の入門書。
著者が序文に記している「私はこの本を、なによりもまず量子物理学にはなじまが薄いが、それでも量子力学がどんなもので何を意味しているかをできる限り理解したいと考えている人々に向けてまとめた。」という意図は成功していると思う。
言葉で書いてある部分を拾いながら、それを理解しようと努力することはできた。
ただ、数式が出てくると、私はその意味を理解しようという努力をスキップした。
見えても理解できないものはあるのだ。
ただ、なんとなく、マルチバースの考え方は、空想だけでなく、現実に理論的に -
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ネタバレ科学的素養をそこまで必要としない量子論の本という触れ込みで読んでみた。確かにエピソード重点で読みやすい部分もあったが、数式や未知数が出てきた瞬間にわかったふりしかできなくなった。観測による確定とか関係性しか存在しないとか実にむつかしい哲学の話で、この辺は訳者あとがきの言う通り。
直感に反するというだけで話が受け入れがたくなるのは、注記で批判されていた本そのままの態度で反省すべきかと思うが、それも引用されていた英作家ダグラス・アダムズの「重力井戸の底で火の玉の周りをまわって生きている人間の視野がどれだけ歪んでいるかは明確」という言を受けてみればなるほど納得。また人は目でものを見ず、脳の予期と異な -
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量子論は確率、観測可能、粒状性
位置や速度は「行列」で示される
量子 重ね合わせ どちらでもない状態
ハイゼンベルグの「観測」オブザーベイション
観察によって手持ちの情報が変わる
二つの物理的対象物のすべての総合作用を「観測」と見なすことができる。
あらゆる対象物のあらゆる属性が速度のように相対的
量子もつれ エンタングルメント
遠く離れた二つの対象物が同じ振る舞いとなる 第三の対象物との関係
ナーガールジュナの「空」 独立した存在がありえない ≒量子力学論
究極の実態の追求 ⇔ 相互依存と偶発的な出来事の世界
意味とは、生命の外側と内側の妥当な「相対情報」
概念の更 -
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ネタバレ結局言いたいことは、「他人をおもいやろう」なんだと思うけどそこに行きつくまでのアプローチがおもいろい。
箱の中と外にいる状態は、単に行動に表れるものじゃなくってもっと深いところでの問題。人を物として捉えるのではなく、自分と同じ感情のある人間として捉える。
自分の感情に背いたとき人は箱に入り、自己欺瞞を行う。この状態では他人の欠点をおおげさにあげつらい、自分の長所を過大評価する。問題は相手にあるのだと思い、相手の非を責める。
箱に入っている状態でテクニックや行動で箱の外にでることは不可能。箱の外側にあるものへの抵抗をやめた瞬間、変わり始めることができる。箱の外に留まり続けるには、箱の