冨永星のレビュー一覧

  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    ネタバレ

    量子論を論じた物理学者たちの思索を経由しつつ、量子力学という切り口から世界のすべてが相互作用によって成り立っている事を、形而上学としてではなく、あくまで科学哲学的な解釈として捉えようとしている本書。(垣根を越えようとしている?)

    ただし、ここでいう"相互作用"というのは『華厳経』に由来する「一即一切・一切即一」に近い感覚です。「一つのものの中に全体が宿り、全体の中に一つが宿る」という華厳思想。すなわち世界を独立した実体の寄せ集めとしてではなく、すでに互いの中に互いが折り込まれているものとして見る事を指しています。

    す〇ぢさんはこれを『サク〇ノ刻』だと仰いました。
    (ヴィ

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    2026年05月05日
  • 時間は存在しない

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    いやはや難しい本。量子力学から哲学的な話まで、時間について言及されており、普通に考えれば、一般の人では到底理解できないことを、ギリギリ読めるレベルに落とし込んでいる。私的には本当にギリギリの理解。エントロピーあたりで若干挫折しそうになった。AIに相談しながら、エントロピーとは?みたいに質問して理解しつつ、相対性理論で立ち止まったり、右往左往したけど、何とか読み切った。書評としては詳しく書けるような言葉を持ち合わせて無いし、理解もできていない。ただ、物理学、量子力学は面白い、次は何を読もうかなと思わせてくれた。式とかはちょっと敬遠したいけど、本に出てきた偉大な科学者の人生を辿ったりしたい。科学は

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    2026年04月04日
  • 時間は存在しない

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    面白かった。ほんとうに。「なぜ、過去を思い出すことはできても未来を思い出すことはできないのか。」
    面白そうすぎる。けど全てを理解するのは難しかった。
    私たちが感じる「過去から未来へ流れる時間」は、実は水が氷になったり、霧が集まって雲に見えたりするような、「マクロな視点でのみ現れる二次的な現象」であり、「時間が経過したから、ものが動いた」でなく、実際には「ものが動いた(変化した)という情報を見て、脳が時間を捏造している」という逆の視点であるということ。
    「エントロピーが増大する」という変化は、私たちの宇宙において「秩序ある状態から、無秩序な状態へ向かう」という一方通行のルール。過去から未来を感じ

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    2026年02月12日
  • 時間は存在しない

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    1章 所変われば時間も変わる

    時間の流れは、山では早く 低地では遅い
    低地では あらゆる事柄の進展がゆっくりになる
    平地の方が地球の中心に近いから。

    物体は 周囲の時間を減速させる。
    巨大な質量の地球の周りでは 周りの速度は遅くなる。
    ものが落ちるのは 時間の減速のせい
    物体は時間がゆっくり経過する方に向けて動く

    2章 時間には方向がない

    過去と未来、原因と結果、記憶と期待、後悔と意図を分かつものは、基本法則のどこにも存在しない。

    周囲に変化するものがまったくないのであれば、熱は、冷たいものから温かいものへ移れない。(クラウジウス:クラウジウスは 一方通行で不可逆な

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    2025年11月11日
  • ブラックホールは白くなる

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    最新の物理学をわかりやすく説明いただけてます。また、過去と未来についても解説されています。この地球は、まだまだ平衡状態には程遠い状況にあります。本当に平衡状態であれば、動けず、感じず、記憶できず、思考できません。平衡状態ではないので、過去を記憶する事ができます。

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    2025年10月03日
  • 時間は存在しない

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    面白かった!Newton超ひも理論を読んでからだったので、ちょうどつながるところもあり、楽しく読めたと思います。こういう物理の訳分かんないお話が大好物です!エントロピーやら量子論的な何か(笑)私にとっては訳分かんなさがとても楽しい!
    頭の良い人はきっと訳がわかって楽しいんだろうなーと思いながら読みました。面白かった!!

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    2025年09月25日
  • 時間は存在しない

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    時間は存在しないということがどういうことか、時間を私たちはどう捉えて、それとどう違っているのかが、門外漢の私でも理解できるように書かれていた。

    哲学のパートは難解で、まだよくわかっていない。

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    2025年08月22日
  • 時間は存在しない

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    「ループ量子重力理論」というとんでもなく難解な話題なのに、カルロ・ロヴェッリ氏の手にかかればこんなにも分かりやすくなるとは。
    「時間は存在しない」と言われると「そんなわきゃない!」と否定したくなるが、昔(という概念もまやかしだが)の人々は天動説や地球平面説を信じ、アインシュタイン氏でさえ「神はサイコロを振らない」と量子的ふるまいに否定的態度を取った。ひょっとすると「(その頃にはそう呼ばないかもしれないが)昔の人って時間が存在すると思ってたらしいよ」となるかもしれない。
    氏によると時空は重力場の「量子的重ね合わせ」であり、我々が「時間」と思っているものはエントロピーの低い状態を拙い脳が「(秩序だ

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    2025年07月30日
  • 時間は存在しない

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    2019年11月に登録した書籍。
    宇宙全体のある限定された系に生じた我々がそのように宇宙を認識するものとして生じたがために時間なるものを見出している。天動説から地動説に切り替わるように、時間は我々の脳が生み出しているだけだという話だった。エントロピーという概念が明らかに主観(恣意的な価値づけ)と切り離せない概念であることに対する疑問がきちんと取り扱われていたことで、要所を納得できた。ブロック宇宙論を退けているのも(直観的なものに過ぎないことは承知しているが)私の感覚と合っている。

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    2025年07月24日
  • 時間は存在しない

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    自分は理系センスが全くない。それでも面白かった。衝撃だった。難しかったけど。
    この世界はエネルギーで動いているものだとばかり思っていた。それが実はエントロピーが世界を動かしていたとは。
    読みながら、ちょくちょく思考が停止したのは本書的に言えば、脳が動くのをやめ(キャパオーバーです)、エネルギーが熱へと劣化して頭が熱をもったということになるのか。パソコンと一緒だ。

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    2025年07月06日
  • 時間は存在しない

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    相対性理論により時間を相対化するに留まらず、著者自身の自説であるループ量子重力理論により時空そのものがループに還元される。常識をいくつも超えた専門的で先鋭的な物理学であるはずだが、いとも平明に描かれているおかげで不思議と納得でき、新たな世界観が自分に加わった気がする。
    また、物理学で時間を解体するだけでなく、むしろわれわれが実際に時間を感じるという事実に重きを置いて、広範な学問分野から認識や存在のメカニズムに深く迫る。その姿勢はまさに愛知者で、かっこいいし憧れる。

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    2025年06月15日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    生命化学系の大学生である私にとって、量子論との出会いは量子化学だった。本書を読んで量子論の始まりには行列力学と波動力学という二大巨頭があったことを知った。またシュレディンガーの波動方程式は量子の不連続性をなくしたいという思いが含まれていたようだ。式を追うだけでは把握しきれない科学者のドラマや気持ちを本書では描き切っている。

    そして量子論を解釈するため、著者はナーガールジュナ(龍樹)に行きつく。龍樹によればいかなる視点も別の視点との関係性抜きでは存在しえないという。量子論の結果が古代の仏教哲学と呼応しているようにみえるところが面白い。

    本もまた、他の本との繋がりが本質的であるといえるかもしれ

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    2025年03月30日
  • 時間は存在しない

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    YouTubeの量子力学/相対性理論に感化されてこちらに。科学的にも興味深いが、科学者なのに文学的で詩的な著者の文章力が凄い。こういう系の話の最後は多くは認知や哲学的な話になる印象だが、読みやすい感じ。

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    2024年12月16日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    ネタバレ

    すごく読みやすくて面白かったー!といいつつ、量子論の本は何冊読んでも強固としてある「自我」や「主観」といったものを相対化しきれていないところもあり、科学者たちが持っている「ほんとうに、信じられない。こんなことを、信じろというのか?これじゃあまるで…現実が…存在しないみたいじゃないか」という恐怖感には直面していない。

    序章の「深淵をのぞき込む」
    …だが、これぞまさに科学なのだ。科学とは、世界を概念化する新たな方法を探ること。時には、過激なまでに新しいやり方で。それは、自分の考えに絶えず疑問を投げかける力であり、反抗的で批判的な世親による独創的な力ー自分自身の概念の基盤を変えることができ、この世

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    2024年07月15日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    量子力学の知見から、世界のすべてが「関係」としてだけ現れる/存在するという洞察、さらにそこから世界の一部である我々の意識/実存、または意識の中での意味の在りようが描き出される。

    非常にスリリングに感じた。内容が自分の考えにとてもあっている、納得できるということからかもしれない。
    書籍にもあるが、哲学で多く論じられている実在論とはややレイヤが違い一概に比較できないとも思うが、あらゆる実在が相対的(関係)であるという著者の考えは、実在の理解として、とても納得できる。

    さらに著者は、相対的といったときの我々の存在については、意識は世界の一部であり、ただただ自然であるという。分かっていると言いたい

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    2022年11月12日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    世界は対象によってできているのではなく,関係によって対象が存在しているというコペルニクス的転換によって量子論を解釈する関係論的解釈に基づいている。本書は物理学の範疇を華麗に抜け出し、哲学、心理学、生物学の範囲を駆け抜けてゆく。関係論的解釈によって二元論など先入観に囚われた世界を新たな記述によって再解釈し、観測することが可能になる。

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    2022年03月10日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    またもや素晴らしい本に出会った。量子論という理系的な内容を、学問的な専門知識と卓越した詩的な文章能力を両立させて面白くかつ美しく教えてくれる本だ。完全に自分の好みのツボ。生物学の福岡伸一さんや数学のサイモンシンさんのファンならば絶対に読んだほうが良い。
    数か月前に、同じ著者の「時間は存在しない」を手に取ったが、それは全くとしていいほど自分に響かなかったが、おそらくそれは自分の不勉強のためだろう。再度チャレンジしてみたいと思う。

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    2022年02月20日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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     つい最近「実在とは何か(アダム・ベッカー著)」という、主に哲学の立場からコペンハーゲン解釈の論理実証主義的な実在否定論を批判する本を読んだが、この本はそれとは全く正反対の立場に立つ。つまり自然主義の見地から「世界はそこに内在する自然の一部と他の一部の相互作用の網の目によって成り立っている」とし、事実の総体としての「実在」を否定するのである。どちらの見方にも説得力と疑問点がありどちらが正しいと断ずることはもちろんできないが、短期間に全く正反対の立場に接することは知識の整理になるし、独断への落ち込みを避ける最も有効な手段だと思う。

     本書の導入部分はシュレーディンガーの波動関数〈ψ(プサイ)〉

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    2022年02月20日
  • 世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

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    タイトルからポピュラーサイエンス的な量子力学解説と言った趣向の本かと思ったが途中から、これはちょっと違うなと思い始め、最後にかけては哲学というか文学というか様々な分野を統合して世界への認識を改めていくような割と革命的な世界の見方を提示してくれる。世界の見方が変わる本。
    作者カルロ・ロヴェッリのヨーロッパの哲人的なさまざまな分野での深い教養とそれを魅力的に語る言葉の翻訳を通しても伝わる素晴らしい文章が非常に魅力的。
    シェイクスピアの引用から始まる最終章が白眉。

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    2022年02月11日
  • xはたの(も)しい 魚から無限に至る、数学再発見の旅

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    久々にいいものに会いました。
    (でもこれを読みながらにやにやしてると変人みたいだな私)

    読み物での数学的なトピックといえば、円周率、黄金比やフィボナッチ数列、ピタゴラス学派、ゼノンのパラドクス、確率・・・。
    正直、食傷気味の感がありました。
    この本は話が巧みで、引き出しも豊富。引き込まれていきました。
    楽しかったのは決して、大学で理数科目を逍遥したからではない。数学好きでなく読書好きとしてわくわくしました。
    内容が専門的になると私は理解できないが、これは一般書で、間口が狭くなっていないと思います。
    後付けの脚注が豊富で勉強にもなります。
    章が丁度良く短いのもありがたい。
    訳書だと文の調子がお

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    2015年03月06日