雪舟えまのレビュー一覧

  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    ネタバレ

    家の心を読んで人に伝える家読みの仕事をしながら旅をするシガと、逃亡クローンのナガノが宇宙の国々を旅する短編集。
    旅の中で少しずつ関係を構築していき、あるとき、「完遂する義務はなく、罰もない」契約をする。
    世界じゅうの人があなたと旅をしたいに決まってる、は素敵な言葉だった。

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    2026年10月04日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    一行目から心掴まれる文章で、内容も作品の雰囲気も優しくてとても自分好みだった。
    建物の気持ちを読み取れて「家読み」という仕事をしているシガは、その仕事中にナガノという行き倒れたクローンを助ける。
    この二人の話と、リョクとキン、サバとシールというそれぞれのふたりの話が詰まった短編集。
    いずれのペアも年齢も性別もときには種別も超えて、互いが互いのことをいちばんに思いやっていて、相手のためになにかしてあげたいという気持ち、自分のことや欲よりも相手を尊重する気持ちが強くて、人が惨く死ぬ作品ばかり目にしていた自分にとっては珍しく、角砂糖と清涼剤を一息に飲んだような愛に溢れた作品に出会えて良かった。
    続編も出ているようなので、是非読みたい。

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    2026年10月03日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    短編連作。
    SFというよりは童話の手触り。
    サイエンスフィクションよりは少し不思議が近い気がするかな。

    星の間をめぐる旅なのでSFなんだけども

    続きが気になるのでそちらも予約した。

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    2026年09月27日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    三省堂の『本を味わう』という企画で買った本。
    タイトルや作者は隠されていて、チョコレートの包装のように原材料や味わいのみがかかれていて、それだけを頼りにほんを選び購入する、というもの。

    冠婚葬祭アンソロジーってはじめてきいたぞ!笑
    タイトルやあらすじを知っていたら、普段だったら絶対選ばないなあ。
    けど良かったです。
    寺地はるな『ありふれた特別』町田そのこ『六年目の弔い』が特に良かった。

    偶然の出会いに感謝!
    こういう企画ほんと面白い

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    2026年09月08日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    優しいけれど、現代テーマがさり気なく散りばめられた大人の童話を読んでいる気分でした。

    地球ではないどこかの星の話で、パートナー同士の心の通わせ方が、自然で、無理やり過ぎず交わっていく形が心地良く読める。
    家読みという面白い設定のシガとクローンのナガノの関係が、愛とか自由とはどんなことなのか、人生って考え方一つで変わるという哲学的結末も素晴らしかった。
    未来のどこかの惑星とあって、オリジナル用語かたくさん出てくるのが面白く、想像力の豊かな作家さんだと感じた。
    個人的に傑作!何回か読めば更に深い読書体験出来そうです。
    寝る前に読むにもおすすめです。

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    2026年08月22日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    「自分以外の誰か(または、なにか)と、ともに生きる」ことがテーマの短編集。
    家や建物と会話ができる「家読み」という力を持つシガと、クビになって逃げ出してきたクローンのナガノの旅。

    シガとナガノ以外の短篇も、同じ世界線の、おそらく別の惑星の話なんだと思うけど、どれもこれもとてもよかった。
    キム・チョヨプの「わたしたちが光の速さで進めないなら」に似たタッチ。優しくあたたまるSF。(シガとナガノの話は、ややBL寄り?)

    SFなのに、無機質な感じがないのがよかった。

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    2026年08月17日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    どれもすごく良かった!
    初めて読む作家さんもいたので、
    嬉しい発見。
    アンソロジーはこういう出会いがあるから
    大好きなんだよねぇ

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    2026年07月31日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    とんでもなく素敵な作品に出会ってしまった……

    どこか遠い未来を描いたような物語。
    冷たい静けさに支配される惑星のなかで、
    いちばん強く感じられるのは、
    「誰かと一緒に生きる」ことのあたたかさだ。

    あまりにも好きな世界観すぎて、
    読み終えてすぐに続編の『辺境恋愛詩』を注文しました…!
     

    『凍土二人行黒スープ付き』雪舟えま

    家と会話することができる「家読み」のシガと、
    日本人の青年の姿をしたクローンのナガノ。

    シガはあることをきっかけに
    ナガノと行動をともにするようになり、
    やがて二人で生きることを選んでいく。

    もうね、なんだかどうでもよくなるほどの「愛」なのだ。
    男×男とか、人間×クローンとか、
    そういう言葉で整理するのが無粋に思えてしまうくらいの愛。

    あらゆる固定観念や性差に縛られず、
    自由に生きるシガとナガノの関係が
    なんとも心地よい。

    ✧

    二人は惑星を静かに旅していく。
    シガは「家読み」として、ナガノはその助手として。

    SF小説なのに、
    不思議とノスタルジーを感じる懐かしさがあって、
    少しだけきゅっと胸が締めつけられるような切なさもある。
    そんな「好き」がこの本には詰まっている。

    シガとナガノの物語だけではなく、
    公務員サバと、歳の離れた学生シールの出会い、
    少年リョクと、不思議な生き物キンの関係も描かれる。

    そう、誰に何と言われようと自由でいいのだ。
    お互いを必要としている。
    それだけで、もう十分なのだと思う。

    ✧

    宇宙そのものの色をした切なさが私のすみずみまで浸透する。
    そうだよナガノ、私はそれでも君のための人間になったんだ。
    (P262)

    歌人でもある雪舟えまさんの表現の、
    なんと美しいことよ……

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    2026年06月06日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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    とても好きなお話だった。

    静寂感のあるSF作品なのに、ちょっとほっこりするところもあって、不思議な雰囲気だった。

    シガとナガノの出会いと2人の旅がメインで、特にこの2人の話が好きだった。

    性別を超えた世界観がなんだか心地よくって、アクシデント的な結婚も、なんだかほんわり暖かい感じがした。

    続編が出るようなので、読みたいな。

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    2025年12月01日
  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]

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     そこはここよりも(たぶん)ずっとずっと遠い惑星。家と対話する「家読み」の仕事をしている〈私〉は、仕事先の家侵入していた子どもっぽさの残る若者と出会う。彼は日本コロニー製のナガノ型のクローン。外せば手首の吹っ飛ぶという手枷を付けたナガノは、つらい労働環境から逃げてきたらしい――。

     たとえば不思議な季節の流れがあったり、不思議な生物がいたり、聞き馴染みのない職業があったり……初めて見聞きするその世界を構築する存在たちが、どこか懐かしさを持って胸にしみてくる。言葉によって編み上げられた世界の魅力を改めて感じるような作品集でした。きっと折りに触れて、タイトルや表紙を見るたびに、こんな素敵な世界があったなぁ、と思い出して嬉しくなるんだろうな、と思わせる、とても余韻の良い一冊です。

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    2025年10月29日
  • 幸せになりやがれ

    む

    購入済み

    不思議

    不思議な世界だった。
    緑と楯を目当てに購入したけれど、もうひとつの方は前世?それとももっと前の記憶なのか。大人になった緑と楯は変わらず仲良くやってた。凄く不思議な世界だった。

    #切ない

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    2025年06月29日
  • 緑と楯 ハイスクール・デイズ

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    ピュア全開。
    人を好きになるって、こんな幸せなのねーってことを思いだしました。

    何より文章が気持ちいい。
    歌人でもある作者さんならではなのでしょう。
    無駄がなく、選び抜かれた言葉たちで紡がれた物語。

    そして、やっぱり、楯、という人物、魅力ありすぎ。楯に再会するために、またこの本を読んでしまいそうです。

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    2025年05月24日
  • 緑と楯 ハイスクール・デイズ

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    大変申し訳ない話なのだが、作家さんを知らずに、この本を購入した。理由は…個人的には毎度お馴染みとなるジャケ買い。表紙が見て分かる人には分かる人気漫画家さんのイラストだったからだ。この漫画家さんが好きで、他にもジャケ買いで小説を買ったりしている。

    なのでビジュアルばかりに気を取られ(なんか歌詞っぽくなった)、内容や作家さんについては失礼ながら特に気にしていなかった。

    でも、それを後悔する日がついに来ようとは…。

    物語は、誰にもに愛されずに育った少年・緑が、誰からにでも愛されて育った少年・楯に恋をするお話。

    一言で言ってしまえば、BL小説。

    けれど、その一言で語っていいのか、私には躊躇われる作品だった。

    “物心付いつたときから腐っていた”と公言している私でも、だ。

    とにかく色んなことがぶっ飛んでいる。ほとんど現代劇なのに、設定は2050年の近未来。なぜか道具たちだけがSFチックで、人の感覚はそれほど変わっていない。そして機械の名前が独特過ぎる。たった30年後で、そんな言葉の連ねになるのか?といった不思議さに溢れている。

    ちなみにこのSFチックな物達は、なんら物語に影響を与えていない。近未来である意味は特に感じられなかった。それが逆に凄い。

    そして、主人公・緑の性格よ。陰キャなのか、ヤバいやつなのか、判断に難しい感性をお持ちでいらっしゃる。設定のぶっ飛び✕主人公のぶっ飛びで、とんでもない世界観に満たされていた。

    愛されたことのない少年が愛することを知って、世界が一転したのだ。

    その恋とか愛とかの華やかさが、ぶっ飛んだ表現なのである。

    正直、ずっとぶっ飛んでいるので途中で胃もたれを起こした。最後まで読むか諦めるか、悩むほどだった。

    でも腐女子のプライドがそれを許さなかった。

    そして程なく、それが序章だったと気づかされる。ぶっ飛んだ世界がまたも一転し、華やいだ文章は急に途切れた。

    あー、あのぶっ飛び具合は、落差だったのか。

    そう感じたとき、同仕様もなく面白い作品だと思った。

    読後に知ったことだが、作者は歌人だった。独特な表現は歌だったのだ。

    私も、後半の主人公と同じ経験をしている。なので逆になぜそこまで落ちるのか理解できなかったが、たぶん私はもう、その時には家族を諦めていたのだろう。主人公みたいに決まってる結果に抗う気持ちなど一切なかった。

    挟まれる子どもほど、辛いものはないんだろうな、と経験から思う。

    私はそこから逃れて楽になる方を選んだに過ぎない。よくドラマや小説で『喧嘩しててもいいから一緒にいてほしい』と懇願する子どもを見るが、あれは本当なのだろうか。どこかにそんな考えの人がいるのだろうか。今のところ会ったことはない。

    そういえば、高校生の時。親の離婚が原因で荒れて、金髪にした生徒会長がいたな。

    私も茶髪にしたり、真っ青にしたりしてたけど、許して貰えなかった。生徒会長にもなったけど。

    その辺はキャラの問題らしい。何だそれ。

    最後にこの話には、同性による性交渉シーンがあるので、面白そう!と思っても苦手な方はご注意を。

    ただ「背中だけ汗をかく」など、表現が素晴らしく良いので、個人的には苦手を差し引いて読むことをオススメする。

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    2025年01月03日
  • バージンパンケーキ国分寺

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    マージンパンケーキ、どう言う意味かと思ったらなるほど!
    不思議なお話しだけど,心温まるし,いってみたい!
    美味しそうなパンケーキもたくさん!

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    2024年05月27日
  • 緑と楯 ハイスクール・デイズ

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    アンソロジー「短編宇宙」に収録の、二人が主人公の話が気に入ったので、読んでみた。
    いやこれは参りました。
    設定は近未来だけど、要は学園ラブコメというか青春グラフィティというか、家庭の事情とBL(そこに葛藤はないので、同棲であることが問題にならなくなった未来という時代設定と思われる)という要素は絡むものの、恋愛メインの割とシンプルな内容。
    そういう話はあまり興味ないのに、これはグッときまくって、参りました。
    文庫の帯には「宇宙一ピュアで切ない恋の軌跡」と陳腐なこと書いてるけど、いや、判る。そうかもしれない。

    嬉しい楽しいの感情はハイテンション(あくまで内心)な一方、辛いことは淡々と状況だけを語り、でもその状況が本人にとってキツイことは確実に伝わり、ふとしたキッカケで泣き出して止まらなくなる主人公にグッとくる人は多いだろう。
    ストレートに言葉にしない感情を、想像させるのがとてもうまい。

    仮名遣いというか、普通は漢字で書くところち平仮名多用されてるのは何か意味あるのか、ちょっと不思議だけど。

    あと、萩原の失神は結局何だったのか、明らかにされないのは気になるかな。

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    2021年10月12日
  • 緑と楯 ハイスクール・デイズ

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    雪舟えまさんの作品はいつも、愛がすごい。
    愛しか書いてない。
    日常と宇宙、肉体と宇宙のつながり方がcute。
    歌集『たんぽるぽる』はマイ本棚に永久保存です。

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    2021年01月18日
  • 恋シタイヨウ系

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    幸せな本。
    宇宙やさまざまな星を舞台としていて、スケールが大きくて、細かな設定も全て魅力的で好きです。
    雪舟さんの本をもっと沢山読んでみたくなった。

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    2020年04月06日
  • プラトニック・プラネッツ

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    雪舟さんの本を読んでいると不意に涙が溢れてくる。
    ちょっと風変わりなきっと今より未来の日常のなか、そこを垣間見ているだけ、本当になんでもない場所で急に泣けてくるのが不思議なところ。雪舟さんの優しくてあわい色の世界で、わたしは安心していられるから心が穏やかになって、体も反応しちゃうんだと思う。
    まだぜんぶ読んでいないけど、なんだかよくわからない気持ちをここに書き写しておこう。

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    2018年04月16日
  • 幸せになりやがれ

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    一人でも一頭でも一匹でも、幸せになれる奴からなればいい。だれのことも待たず、てんでんばらばらに、勝手に輝きはじめてしまえ。


    この人の作品に出てくる、途方もない愛にいつもやられる。

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    2016年07月24日
  • プラトニック・プラネッツ

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    すごーく好きなものがあって、それに影響され助けられ励まされて生きている。それを同じように好きな人たちのことを愛おしく感じる、その一方で、それを嫌いな人や知らない人とも、それを好きか嫌いか、それを知ってるかどうかで繋がってて、だからその人たちのことも愛おしい。ってふだん思ってるので、とてもよかった。
    プラネッツ設定はいるのかなと最初思ったのと、「現実てき」「いい表す」みたいな一部ひらがな使いが読みにくかった。

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    2015年10月30日