江口夏実のレビュー一覧
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『現世の人間、あの世の鬼』
そう、すなわち本作は地獄の「鬼」による物語。
勿論、地獄の話なので閻魔大王も登場する。
でも、個人的に一番気になるのは金魚草。
(是非、育て方を鬼灯様から教えていただきたい)
本作は、閻魔大王第一補佐官である、鬼灯(様を付けさせて下さい)と、その他癖のある住人達による、地獄の日常を描いた作品。
地獄の話、と聞けばホラー…?と思われる方もいらっしゃるだろう。私も本作に触れる前は、そんなことを感じていた。
だが、ホラー要素は殆どなく、むしろ上手く盛り込まれている時事ネタや神話ネタに、お腹を抱えて笑ってしまう程の面白い作品。
アニメ化もされ、原作ともにかなりの人気がある本作。
日本の神話など、勉強となる部分も多いので、是非読んで、他の方にもおすすめして欲しい。 -
購入済み
鬼灯と白澤が心ならずも一緒に飲む回が笑えます。
私事ですが、以前公務員の友人(大トラ、辛いもの苦手)と薬剤師の自分(彼女より子トラ、辛いもの好き)で飲んだ時とリンクしすぎててなお可笑しかったです。
「地獄なんてファンタジーな設定なのに自分のことみたい!」と思うのは、地獄が実はファンタジーなんかじゃない、という証拠だったりして…!? -
Posted by ブクログ
ネタバレいや、ちょっと、待って、(3)と(4)でガッツリ描かれた「人魚編」があんだけ面白かったのに、この(5)から開幕した「呪いのゲーム編」、序盤から、メッチャクチャ面白いんだが・・・・・・凄い。
改まって言うような事でもないんだけど、この『出禁のモグラ』、前作の『鬼灯の冷徹』とは違ったベクトルの面白さに攻めていて、なおかつ、江口先生の成長を読み手に感じさせてくれる。
オカルトネタを絡めた面白可笑しさで、読み手を「クスッッ」と笑わせてくれる、そこは『鬼灯の冷徹』でも用いられていたテクニック。
そのテクニックは、この『出禁のモグラ』でも使われているんだけど、コメディ色はあえて抑え気味にして、シリアスっつーか、各編の、軽々しく扱っちゃいけないテーマを、読み手に「アナタたちは、どう考えますか?」と問うてくる感じに、江口先生の人間的な深味を感じさせてくれる。藤田作品のように、読み手へぶつかってきてくれる漫画が、そら、つまらん訳がない。
この「呪いのゲーム編」で、江口先生が持ち出してきたテーマ、それは何なのか、私の読解力が到らぬ事もあって、正解なのか、は判らんけど、個人的には、「一線を越えちゃった、一芸を極めたオタクの業と闇、それは許すべき罪か、それとも、絶つべき悪か」と思った・・・・・・自分でも、いざ、言語化してみて、何のこっちゃ、と首を捻ってしまうんだが、大雑把に言えば、「無邪気は悪か、悪じゃないか」だ。
ネタバレになってしまうんだが、この「呪いのゲーム」を発現させ、プレイヤーを(悪)夢の世界へと引きずり込み、連続プレイで脳を休ませず、過労死に追い込んでいるのは、他者からの批判を病的に恐れ、そんな自分を誰よりも自分で嫌ってしまい、そして、霊となった時、誰も自分を酷評せず、同時に、自分が楽しいだけの夢の世界を作る力を得た、天才ゲームクリエイター。
彼は、特定の個人を恨んでもいないし、世界そのものも憎んでいない。ただ、自分の作ったゲームを全力で遊んでくれる人たちの奮闘を見て、自分自身が楽しい思いをしたいだけ。生きた人間を片っ端から疲労で殺す事が目的ではなく、結果として、死の淵まで追い込んでしまっているだけ・・・悪意を軸にした行動じゃないだけに、却って、厄介で面倒臭くて、取扱注意案件。
現実にもいるだろう、決して、悪気はなく、ただ、自分の「やりたい事」を優先して行動を起こし、目も当てられないトラブルを起こしてしまうタイプの人間が。決して、人間のクズではないが、かと言って、人畜無害な善人からも程遠い。ハッキリ言えば、深い関りを持ちたくない、自分の側にいられたら困る存在だ。
そんな善でもなく、悪でもない、実に人間らしい感情と願望で、この天才ゲームクリエイターの霊は自分だけの世界を作り上げた。彼の作ったゲームをクリアできなければ、死ぬまでプレイ地獄。一度、クリアしている森君(ver.2)を新たな仲間に迎えたモグラたちは、このゲームをクリアし、同時に、この霊をどうにか出来るんだろうか。自分が非難されない世界が欲しい、ってのは誰もが望むものだけに、力づくで祓っちまうってのは後味が悪くなっちまいそう。
それにしても、この(5)で、最もギョッとさせられたのは、表紙も飾っている浮雲さんと真木くんが梅雨の元で会話を交わし、衝撃的な事実がサラッと明らかにされた第36話「梅雨の中にて」だった。やっぱりなぁ、と思いはしたが、ここで、しかも、ポロっと出すか、と戦慄した。何より、浮雲さんの、モグラとは異なり過ぎる、人から懸け離れている感じにゾワッとする。彼女の存在が、これから、物語をより面白くしていくんだろうな・・・ほんと、江口作品は面白いなぁ。
この台詞を引用に選んだのは、確かに、と納得できる言葉だったので。
あのトラブルに巻き込まれて、気持ちの置き所が変わって、毎日を生きる事にある程度の余裕が出来た森君が言っているのも大きいだろう、これは。
人間、持っている手札ってのは、各々で違って、人生はその手札だけで戦っていくしかない。
使える手札は使うべきタイミングで活用する、それが、人生強者になるコツかね。
「不思議なもので、この顔を人にイジられるのは嫌だったのに、自主的に活用してやろうと思ったら、わりと楽しかった。人間、現金なもんだね」(by森 -
Posted by ブクログ
ネタバレ呪いのゲーム編、まさかの人の介入でまさかの展開になりかけてびっくりした。
権限行使されたら最強か。
熊谷さんの説得のお陰で力業ぶった斬りエンドにならずに本当によかった。
そして、更にキャラ特性が追加された森君である。
楽しそうでなによりです。
後半は猫附ゼミ合宿話。
教授めっちゃはっちゃけてるな、キャラ崩壊かと思ったけど、そういえば奥さんでマウント取ったり、そもそもあの方を奥さんに迎えている時点でお茶目さんだよねと妙に納得した。
ただ除霊という意味では解決しなかったような。
あの後、問答無用で食われただろうな、あのお調子者の霊。
どちらの話でも真木君のコンプレックスだったり臆病だったりする部分を取っ払ったときに見られる長所に焦点当たっていたのが印象的だった。
弟君より本当にいい男だよ、真木君! -
ネタバレ 購入済み
ゾクッと笑える
ゾクッと笑える。ゲームで出てきたあの人は準準レギュラーになるのかな??なんだかんだあったけど、一番おもしろかったのはオマケページの店長の話だった!
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ネタバレ 購入済み
お猫様じゃらし
いっぱい食べる君が好きー
↑
そして、集まる霊体の皆様
賄いが美味しいかどうかって、特に学生バイトだと重要なの分かる。
しかし、祓い給え清め給えしそうなやつがねこじゃらしとはww
しかも、ハチワレ以外にシロ饅頭みたいなの出たww -
Posted by ブクログ
ネタバレアンデルセンの童話が侵食される。
すぐに傷つく、泣く、ネガティヴ思考にウンザリさせられるがその思考に付き合う事で成長する。
悲しみの真珠がテーマになっていて人魚姫の涙、マッチ売りの少女、片足の兵隊、結末は救いようのない話だけど、たくさん出版されてきたさまざまな作家の作品でいまでも残っているということは心に突き刺さる後世に残したい話なんだと実感。
今まで現実逃避だけのために読んでいた本を深く考察して読むことをしていなかったので読書は大切の意味がわからなかったけどこの本で学ぶ。
もったいない時間を過ごしていたと思うけど、こういう風にものごとを考えることを教えてくれる大人がいなかったので子どもが理解するまで本の大切さを教える必要があると思った -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初ただの修復する作業かぁつまらないと思いながらも読み進める。が、それなりに考えさせられる内容で悪役がいないと物語は面白みにかけると、確かに悪役が善人だったらラプンツェルは外に出たいと思わないし、塔の中で一生を暮らす事になる。
1番最後のプロローグでどう感じるかは読み手次第と言っているが塔の中で一生を魔女と暮らすのが幸せだと思う人もいる。そして魔王が物語を変えているのは人間の想像力を衰えさせるため。確かにゲームは死んでもまた復活するし暴力も痛くない。想像力がなくなっている現代の警告になっている本。薄いし読みやすいので、真剣に向き合って考える時間も充分取れる本。
やはり自分はこの作家全ての作品が好きだし児童書を読んでこなかった今までの時間をムダに過ごしていたんだなぁと思う。 -
匿名
購入済みジャイキリ
他はあんまり興味なかったけど、ジャイアントキリングが表紙だったし久しぶりに掲載されていたから読んだ。面白い。買って良かった。
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購入済み
どのコマも美麗
楽しみににしていた新刊!
序盤で、え…こんなに知っちゃっていいの?と戸惑うくらいミステリアスだった部分が明かされていきましたが、明かされたところで結局はミステリアスのままだなと気付きました。
明かされたのに謎が深まる展開がさすがすぎて、また作品に飲まれていってます。
後半は怒涛の展開のなかモグラの考察が進むので、ジェットコースターに乗りながら推理小説を読み進めるような感覚に陥りました。
振り回されないように必死。
前エピソードがムナクソ要素強めでしたが、今巻はギャグ要素強めの安心展開です。
続きがキニナル! -
Posted by ブクログ
ネタバレえ、エグッ!? なんだ、これ、(3)の比じゃない、キツさやん。わっかりやすいハッピーエンドで終わっていないのが、これまた、好い~
江口先生、この(4)のストーリー展開、今まで以上にエグさがキレッキレッすなっ!そういうトコ、私は大好きですよ。ほんと、このエグさにショックを受けたくて、『出禁のモグラ』を読んでいる、と言っても過言じゃありません。
正味、前作にして代表作である『鬼灯の冷徹』からではなく、この『出禁のモグラ』から、江口先生の味を知った漫画読みには、ややキツめかも知れず、下手をすると、(5)を買うのを躊躇してしまうかもしれません。でも、繰り返しになりますけど、私は、大好きですよ、こういう展開っつーか、“人間”の描き方。
この(4)の表紙が、純粋善と表現しても良いくらいに、ド天然で「良い子」である詩魚ちゃんによって飾られているから、余計に、本編で露わになった、鮫島一賊の吐き気を催すほどの邪悪っぷりが、より際立っていますね。表紙詐欺って言い方は適切じゃないでしょうが、この対比は、小説家を志している私としても勉強になります。
いや、でも、ほんと、鮫島一賊の抱えていて、なおかつ、島を支配していた闇は、思っていた以上に澱んでいて、根強く、何より、ドス黒かったですわ。
一体、どれほどの屍の山を積み重ね、その頂上に、己らの栄華を築いていたのか、そう慄くと同時に、そんな支配形式だったからこそ、思いもよらぬタイミングと人物によって、呆気なく崩壊させられるのだな、とスンッと自然な納得にも到れます。
鮫島一賊だけじゃなく、モグラたちの言動からも、人の本質とはどこに、なおかつ、何なのか、と少し真面目に考えたくなりますね。
少なくとも、私は善と悪、そのどちらかだ、と決めつける気はなく、むしろ、善と悪が最初は50:50で、環境や他者との交流、挫折などの経験で、その比率が変わっていく、いわゆる、混沌・混雑の状態こそが、人の本質だろう、と思っています。色んな感情や思考がゴチャゴチャしていてこその人間だからこそ、そんな人間が集まって、社会が形成されていくんじゃないでしょうか。
この(4)のメインが誰か、となると、それは難しい所ですね。モグラも、真木くんも、八重ちゃんも、誰も彼もが良い味を出していたので、この(4)の質がより高くなっている訳ですから。その上で、あえて、私の印象に残ったキャラを言うのならば、森くんが人魚に引っ張られた時、咄嗟に体が動いた真木くんですね。確かに、見た目はイモいかもしれませんが、ここで動ける男はカッコイイですわ。
鮫島一賊が支配していた国は、こうして、瓦解した訳だが、これから、どうなっていくのか、色々な意味で楽しみですね。良くも悪くも、女王様なユイが、これから、どう化けるのか、期待はしています。悪女ぶっちゃいるけど、杏子さんに負かされ、ギャン泣きしているあたり、根はそこまで腐っていないのだろう、と思えました。何と言っていいか、分からんけど、自分の人生、てめぇを嫌いにならないで済むやり方で楽しもうぜ、ユイちゃん。
この台詞を引用に選んだのは、モグラの抱えているモノが、また一つ明らかになってきたな、と感じたので。
とんでもない年月を生きている訳だから、モグラは、この言葉通り、多くの別れを経験し、「死」を視てきたはずです。
常人、いえ、常人以上であっても、心が壊れても不思議じゃありません。
でも、モグラは、少しばかり厭世的で、言動にやさぐれた感が漂いながらも、完全には絶望しきっていません。
きっと、これは、心が壊れていない、からじゃなく、壊れても、その都度、モグラが壊れた自分の心を自力もしくは周りの力を借りながら直してきたからでしょうね。
まぁ、極端な言い方をすれば、いっそ、完全に壊れ、誰かを救いたいって気持ちをとっくに失っていたら、モグラは何度も辛い目に遭わずに済んでいるのかも知れませんけど、彼からお節介な部分が無くなったら、一体、誰になるんだ、って感じですよね、きっと。
何にせよ、これからも、モグラは、これまでのように、自分が傷付くのは百も承知で、余計なお世話を働いて、キツい現状にある人を救おうと全力を尽くしちゃうんでしょう。
そんなモグラだからこそ、真木くんみたいな、イモいお人好しタイプが、ついつい、手を貸してしまうのですね、きっと。
「余計なお世話なんじゃねぇか? 正直、そこはわかんねぇよ。でも、たとえ、何もできなくても、何もしなかったら、八重ちゃんが後悔するのはわかってる。お節介、自己満足、確かにそうだ。だが、少なくとも、俺は気付かれずに死んだ人と、気付かずに後悔した人を、両方、死ぬ程、見てきてる」(byモグラ)
もう一つ、強烈だった台詞を紹介。
ただ、これは、この台詞自体がインパクト大っつーよりも、モグラにこれを言わせ、殴らせるほど、鮫島鯉太郎の人格的なヤバさにゾッとしたって方が正確です。
自分の頭で考えず、心で感じず、魂を磨かない、依存している相手の言う事だけを愚直に信じた状態で生きてきた人間は、ここまで気味が悪くなれるのか、と吐き気すら覚えましたね。
江口先生、よくもまぁ、こんなおぞましいキャラを生み出し、ここまで不気味に動かせますな。
俗っぽい言い方に成っちゃいますけど、バケモノよりも、そのバケモノを生み出して育ててきた人間の方が、よっぽど、人でなしですわ。
この強烈な一撃を喰らった読み手で、私も含め、自分で物事を考えねば、と思えるようになると良いですよね。
「いい加減、自分で考えてごらんなさい!!!」(byモグラ)
そんで、もう一つ、紹介。
これは、何と言うのか、モグラに、良かったですね、と言いたくなったから選びましたね。
私ごときが偉そうに言っちゃいけないんでしょうけど、モグラの表情を描かないってのが、これまた、上手いですよね、江口先生。
雄八さんからの手紙を読んで、モグラは、一体、どんな感情を浮かべ、この台詞を絞り出しているのかな、と考えたくなります。
生きている意味、ぶっちゃけ、私には、まだ分かりません。
むしろ、30代で、自分が生きている意味を完全に理解している奴がいたら、相当に痛々しい具合じゃないでしょうか。
ぶっちゃけ、人間、死んだ後にしか、自分が生きた意味に気付くもの。
しかし、生きている意味、それを考える事自体は、決して、くだらなくはないと思うので、皆さん、この『出禁のモグラ』のように心に刺さる好い漫画をたくさん読んで、自分の頭で色々と考えてみたらどうでしょうか。
「・・・俺なあ、来てよかったよ。八重ちゃん、ありがとうな。あと、まあ、生きる意味な、多少はあるな」(byモグラ)