川上亮のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
拉致された10人の高校生が、リアル人狼ゲームで生き残りをかけ、頭脳戦を繰り広げる話。
映画が面白かったので小説も読んでみた。正直、ノベライズみたいな物を想像していてナメてたのだが、文章が上手く小説としても完成度が高い。
10人のキャラクターや背景、憎悪の円環関係など、構造も巧みで、それぞれの行動原理が理解しやすく腹落ちした。
人狼の正体や、なぜこの人がこんな行動に…、という理由も納得できるオチだった。その後シリーズ化されるほどの人気になるのもよく分かる。
伏線の回収、意外な行動の理由、人間心理として有り得る動機などなど、とても面白い小説だった。 -
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ネタバレ 購入済み
面白い!
僕は、1巻100ポイントと言うことでこの本を購入しました。このお話は、845年にウォール・マリアが破られ、主人公の街が孤立してしまうお話です。
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Posted by ブクログ
ネタバレパイセン本。時の流れの中に置き去りにされた記憶を、もう一度手のひらにすくい上げるような一冊だった。
『青春時計』は、その名の通り「青春」という曖昧で、けれど誰にとっても確かな時間を、複数の視点で丁寧に描き出している。森橋ビンゴ、川上亮、緋野莉月という異なる作家たちが、それぞれの感性で紡ぐ青春模様は、まるで一つの時計の針が異なるリズムを刻みながらも、最終的に同じ時を指し示すような統一感を見せる。
恋や友情、すれ違い、後悔――そうした青春の断片は決して派手ではない。けれどその静けさの中に、確かな熱がある。登場人物たちは誰もが「今」という瞬間を懸命に生き、その不器用な姿に、読者は自らの過去を重ねず -
Posted by ブクログ
シリーズ9作目
運営側が参加者の一人を助けたいという要素が加わったリアル人狼ゲーム
人狼2、預言者1、霊媒師1、用心棒1、村人4の9人村
狂人がいないので、村人サイドとしては有利ではあるんだけど……
今回の視点は運営の一人と用心棒の参加者
マッドランドでも用心棒視点だったので、メインとしては運営側の物語という事かな
運営側の視点で役職がスタート時点で読者にも公開されるので、これまでのシリーズのように自分も参加者の一人として推測する楽しみはない
その分、「人狼なのに強気な発言だな」とか「こいつの挙動はそれが原因か」といった違った視点で展開を楽しめる
村人側が役職を騙るのは一長一短だけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々の人狼シリーズ、今回は運営視点。
運営側の主人公正宗が担当する参加者が、かつての家庭教師先の教え子とわかる。なんとか彼女を、ほかの運営側たちに勘付かれずに助けたいーー。
登場人物紹介の時点で役職の紹介もあり、また運営側だったので、この子が他者にどうアプローチすれば生き残れるかという視点で読めた。
ミステリーを読み続けてる空間でのデスゲーム小説。人の死の価値が違いすぎてちょっと戸惑うけど、これはエンタメ…
参加者が、命をかけたゲームであることを理解した上での参加、ふんわり招待され参加、拉致され強制ってのが、作中では狡くないって言われてたけど普通にずるい気がする。
全員希望しての参加だと