関川ケイコの作品一覧
「関川ケイコ」の「青春時計」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「関川ケイコ」の「青春時計」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
パイセン本。時の流れの中に置き去りにされた記憶を、もう一度手のひらにすくい上げるような一冊だった。
『青春時計』は、その名の通り「青春」という曖昧で、けれど誰にとっても確かな時間を、複数の視点で丁寧に描き出している。森橋ビンゴ、川上亮、緋野莉月という異なる作家たちが、それぞれの感性で紡ぐ青春模様は、まるで一つの時計の針が異なるリズムを刻みながらも、最終的に同じ時を指し示すような統一感を見せる。
恋や友情、すれ違い、後悔――そうした青春の断片は決して派手ではない。けれどその静けさの中に、確かな熱がある。登場人物たちは誰もが「今」という瞬間を懸命に生き、その不器用な姿に、読者は自らの過去を重ねず
Posted by ブクログ
青春小説の王道。仲間と出会い→同じ目標に向かって取り組む→成長。といった感じで、特に目新しいものはない。同じストーリーの作品を別の作家が書くといった珍しい形式の小説だが、どのキャラクターのエピソードも非常に面白く感じた。聖司のエピソードで謎があれば駿介のエピソードで。駿介のエピソードで謎があれば、慧へ。そして、最終的にエピローグで全ての謎が紐解かれるという仕組みになっており、同じストーリーなのに飽きさせない。特に慧のエピソードでは、彼女をただのかわいいだけのヒロインで終わらせなかったところも魅力だ。夢に一途な故、彼女が起こした行動はとてもリアリティと人間味を感じさせられた。基本的に青春くささは
Posted by ブクログ
作者買いというより、作者が三人表記されていたのが面白くて購入してみた。
学園内に聳え立つ、今はもう動かない時計塔を中心に展開される二人の少年とお姉さん?のお話。
作者三人がそれぞれ登場人物を一人づつ受け持って個々の心情をそれぞれの視点から描くと言うなかなか面白い発想。
一人称で描かれる世界観と違って、主人公「達」それぞれの背景、思考、情緒があるそんな書き方だが300ページ弱という少ないページ数の中でもそれなりに良く描かれている。
結論部分というかストーリーの進展があまり大きな物ではないので、煮え切らない部分もあったが、リアルの世界ってこんなものかもね。