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高校生・聖司と駿介は春休みの学校で一人の少女と出会う。彼女は休み後に留学予定で、その前に思い出の時計塔を見にやってきたという。しかしそれは壊れていた。二人は、少女・慧のために修理することを誓うが――
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Posted by ブクログ
青春小説の王道。仲間と出会い→同じ目標に向かって取り組む→成長。といった感じで、特に目新しいものはない。同じストーリーの作品を別の作家が書くといった珍しい形式の小説だが、どのキャラクターのエピソードも非常に面白く感じた。聖司のエピソードで謎があれば駿介のエピソードで。駿介のエピソードで謎があれば、慧...続きを読むへ。そして、最終的にエピローグで全ての謎が紐解かれるという仕組みになっており、同じストーリーなのに飽きさせない。特に慧のエピソードでは、彼女をただのかわいいだけのヒロインで終わらせなかったところも魅力だ。夢に一途な故、彼女が起こした行動はとてもリアリティと人間味を感じさせられた。基本的に青春くささはあるけれど面白い作品。良作。
作者買いというより、作者が三人表記されていたのが面白くて購入してみた。 学園内に聳え立つ、今はもう動かない時計塔を中心に展開される二人の少年とお姉さん?のお話。 作者三人がそれぞれ登場人物を一人づつ受け持って個々の心情をそれぞれの視点から描くと言うなかなか面白い発想。 一人称で描かれる世界観と...続きを読む違って、主人公「達」それぞれの背景、思考、情緒があるそんな書き方だが300ページ弱という少ないページ数の中でもそれなりに良く描かれている。 結論部分というかストーリーの進展があまり大きな物ではないので、煮え切らない部分もあったが、リアルの世界ってこんなものかもね。
パイセン本。時の流れの中に置き去りにされた記憶を、もう一度手のひらにすくい上げるような一冊だった。 『青春時計』は、その名の通り「青春」という曖昧で、けれど誰にとっても確かな時間を、複数の視点で丁寧に描き出している。森橋ビンゴ、川上亮、緋野莉月という異なる作家たちが、それぞれの感性で紡ぐ青春模様は、...続きを読むまるで一つの時計の針が異なるリズムを刻みながらも、最終的に同じ時を指し示すような統一感を見せる。 恋や友情、すれ違い、後悔――そうした青春の断片は決して派手ではない。けれどその静けさの中に、確かな熱がある。登場人物たちは誰もが「今」という瞬間を懸命に生き、その不器用な姿に、読者は自らの過去を重ねずにはいられない。 特筆すべきは、作品全体に漂う“俯瞰の眼差し”だ。甘酸っぱさにとどまらず、どこか人生を見渡すような成熟した筆致があり、単なるラブストーリーの域を超えて、人が成長していく過程そのものを描き出している。 ページを閉じたあと、胸の奥に残るのは郷愁と静かな希望だ。 「青春」は過ぎ去るものではなく、誰の中にも今なお時を刻み続けている―― 『青春時計』は、そのことを優しく、そして深く教えてくれる作品である。
親友同士の男子高校生2人と留学を控える少女の青春物語。それぞれの視点を別々の作者3人が書いており(?)、そういう意味ではとても特徴的ではあるものの、内容が悪い意味で自然過ぎて読んでる分には普通の小説然としていた。内容はちょっと意外な秘密が明らかとなったという意味でちょっとした驚きもありつつ、「青春で...続きを読むすねえ」といったところ。どうでもいいけど、少女はモテすぎじゃね?
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