穂高明のレビュー一覧

  • 月のうた

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    ネタバレ

    「お民ちゃん」に1票。
    かわいいし、言いやすいな。

    あ〜、ほんほんそれそれ。ポプラ社だからだヨ。

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    2025年08月18日
  • これからの誕生日

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    穂高 明さん、初読み。宮城県出身とのことで、馴染みのある地名が出てる。
    残された者の苦しみ、周りの見守り、嫉妬、何気ない言葉の暴力。主人公千春の視点はないものの、どうして良いか悩みながらも支える人間の視点から感じ取れる。
    生き残った自分、その人にしか分からない。でも、助けになるのは周り。そこで考え、言葉にして伝えることで喪失からの再生に繋がる。

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    2024年06月03日
  • これからの誕生日

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    ネタバレ

    辛いけれどページをめくる手がとまらなかったです。

    バス事故でじぶんだけが生き残ってしまった主人公とその周りで生きている人々の視点から描かれた作品。

    それぞれの気持ちが丁寧に描かれているからこそ上手く伝わらない部分にモヤモヤしたり悔しくなったりしました。


    ゆっくり時間をかけて生きていく。

    明るい兆しが見えたラストで救われました。

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    2024年04月25日
  • 月のうた

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    久々に一気に読んでしまった!
    こんなにストーリーの世界に入り込んだの自分でも驚きかも。
    母親に死なれて継母が来るという設定は、悪い流れかと思いきや、それとは全く逆で清々しい終わり方で気持ち良かった。
    短編集の中に、必ずといって月の存在が出てくるのですが、それも精神のリラックス効果というものでしょうか。読書側も穏やかな気持ちになりました。
    また、時間があれば再読したい本です。

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    2023年11月23日
  • 青と白と

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    東北大震災をめぐり、東京に住む小説家の姉、仙台で不動産会社に勤める妹、津波で死んっだ叔母、など震災で傷ついた心や絆を取り戻していく内容だが、とても心に響く文体で、今年最後に良い本に出会えてよかった。

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    2021年12月25日
  • 月のうた

    購入済み

    昌午くんのお母さん、、、

    民子目線だと優しい叔母になるんだけど、他視点からは嫁いびりのひどりおばちゃん、、、。
    2面せいがすごい

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    2021年06月24日
  • むすびや

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    小さな商店街にあるおむすび屋さんのお話。長男の結ちゃんは男の子だけど、ゆいという名前に劣等感を少し持っている23歳で色白の長男坊は就職活動に全敗し、実家のおむすび屋さんを手伝うのだが…
    商店街の人々、家族と一緒に仕事をするうちに、成長をしていく主人公がとっても可愛らしい。
    短編となっていて読みやすいのも○。
    小説ものは時間が掛かってしまう私がサラリと読めた。ストレスフリーでホッコリするお話ばかりで、とても良かった。

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    2021年06月15日
  • 夜明けのカノープス

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    人を好きになると陥ってしまう孤独感の濃さに噎(む)せそうになるという表現が秀逸でした。もうとっくにそんな感情は残っていないのにね。郷里からは決して見ることのかなわないカノプはいつかは自分の目で見たいという憧れが今でもあります。

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    2020年04月05日
  • 青と白と

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    穂高明『青と白と』中公文庫。

    これまでの穂高明のほっこりした作品とは作風が大きく異なることに驚いたのだが、仙台市出身の穂高明だからこそ、このようなリアリティあふれる震災小説を描くことが出来たのだろう。登場人物のそれぞれが胸に抱く生き残ったことへの自責の念と、再生への想い、深い悲しみ、怒りを強く感じた作品であった。

    仙台市出身で東京在住の悠子は作家の傍らアルバイトをこなしていたが、あの東日本大震災で津波により破壊された故郷を目にし、同時に大切な故郷の親戚や知人を喪う……

    タイトルの『青と白と』は浅葱幕のことだったのか……

    作中のリアルな描写に、あの時の哀しい記憶が呼び起こされた。余震の続

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    2019年02月25日
  • むすびや

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    1975年生まれ、穂高明さん、初読みです。「むすびや」(2017.3)を読みました。今年23歳になる「おむすびや」の結(ゆい)が就職活動20社に全敗し、実家の商売の手伝いを。父修一の仕事に対するこだわりと厳しさ、母澄子の明るさと優しさ、そして素晴らしい友達に囲まれ、一歩一歩成長していくプロセスが心地よいです。鰹節削り器で削った「おかか」、和歌山の梅干しを漬けた「梅干し」、自家製漬物、味噌汁の「おむすびセット500円」、食べてみたいです(^-^)

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    2018年02月23日
  • 月のうた

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    何も考えずに本のタイトルだけで買った。
    月が出てくる物語が読みたくて。
    .
    1つの家族の4つのお話
    語り手がそれぞれ違って
    娘の民子
    母親の美智子
    美智子の親友 祥子
    父親の亮太
    .
    民子の強さが切なかったり
    さっき出てきた心無いことが
    実はそうではなかったり
    ほろりとしてしまったり。
    .
    そして嬉しかったのは
    引用『ギリシャ神話では月は死者の国なんだよ』
    シビれた

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    2018年01月13日
  • 月のうた

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    ネタバレ

    ふんわりと穏やかな雰囲気が物語全体を優しく包み込む。
    読んでいて何度も温かい涙を流した。
    強いメッセージはないけれど、そっと静かに心に刻まれていく。

    小学生の時に母をガンで亡くした民子、民子の継母の宏子、民子の亡き母の友人の祥子、民子の父の亮太4人の視点による連作短編。
    大人びていて冷静な民子と、カラリと明るい宏子。
    正反対の性格の、一見合わなさそうな二人が徐々に打ち解けていく様子がとても良かった。
    民子の優しい祖母と宏子の豪快な母親も素敵で二人のエピソードに泣けた。

    「人は生かされている」
    「本当の優しさは、自分のことは自分で全部背負い込んできっちり落とし前をつける強さがないと出てこない

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    2018年01月11日
  • 夜明けのカノープス

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    穂高明『夜明けのカノープス』実業之日本社文庫。

    日本では限られた条件でしか見えない星、カノープスをモチーフにした優しさと哀しさに包まれた傑作中編小説の傑作。

    この小説に描かれる主人公の映子もそうなのだが、穂高明が描く小説の主人公は皆、真っ直ぐに生きている。真っ直ぐに生きているが故に様々な壁にぶつかり、時に挫折を味わうのだが、何とかその壁を乗り越えていく。その主人公たちの生き様は非常に魅力的だ。魅力的な生き様が我々に感動と生きる力を与えてくれるように思う。

    教員を目指していた主人公の映子は夢叶わず、挫折し、小さな教育関係の出版社で契約社員で働いていた。とあるコラムの企画をきっかけに14年前

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    2017年10月13日
  • むすびや

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    穂高明『むすびや』双葉文庫。

    相変わらず穂高明が紡ぎ出す物語は柔らかで、温かく、心地がよい。

    おむすび屋を舞台にした人びとの暖かい心に包まれる物語。大学を卒業したものの、就職活動で全敗し、家業のおむすび屋を手伝うことになった主人公の結は、おむすび作りに実直に取り組む両親の姿を見ながら、少しずつ成長していく。

    主人公の結という名前とおむすび…かつての東北地方では…

    穂高明という作家を知ったのは『月のうた』という、何とも言えない哀しさと温かさを感じる作品だった。次に読んだ『かなりや』は、不思議なストーリーとその中に込められた強いメッセージに驚かされた。二作ともに甲乙付けがたい傑作だと思う。

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    2017年03月17日
  • 月のうた

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    文章のリズムが自分のどストライクゾーンから少し外れていて、冒頭の一頁を読み齧ったまま1年ほど積読しておりました…

    2015夏、数年に一度の蔵書棚卸(不要本の仕分)作業の際「あれ?未読だったわ」と手に取ってみたところ、とても良い本でした。(これは手元に残しておこう。)

    前置きが長くなりました。ここからレビューです。

    主人公は民子、昭和臭漂う古臭い名前の中3。母を亡くしている。部活に打ち込むという正当な理由で煩わしいことから距離を置くなど、考え方のしっかりとしたコ。

    と思いきや、次の章では主人公がバトンタッチ。
    継母である宏子に代わる。
    …冒頭まさか主人公が代わることを想定していなかったの

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    2015年08月19日
  • 月のうた

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    美智子と祥子、陽一と民子…幼なじみ中心に"とても優しく温かい"だけに終らせない物語。複雑な悲しみに乗るしっかりしたキャラ立ては婆ばあり、伯母親子あり、亮太あり…なのだが、痛みと切なさを貫通させない、極めつけの宏子さんとその母親は特筆だな!。時の流れと月の満ち欠けの背景のコントラストの使い方も絶妙の良作♪。

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    2014年05月17日
  • これからの誕生日

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    読みながら悲しみの涙が溢れ、読後には嬉し涙が溢れる傑作。穂高明の三作目の連作短編小説である。

    鳴子で起きた車の事故で、学校の友人や教師が亡くなる中、ひとりだけ助かった橋本千春の苦悩の日々…千春の周りの弟、亡くなった友人の母親、新聞記者、伯母、洋菓子店の店主の視点で物語は描かれる。それぞれの視点で展開される物語は、全て千春の苦悩へとつながっていく。

    この作品は、文庫化される前、東日本大震災の数ヶ月後に単行本で読んでいるのだが、あの時の感動をもう一度味わいたくて、再び読んでみた。解っていながらも涙がこぼれた…

    東日本大震災の後、『月のうた』を読み、痛んでいた心が癒され、当時、絶版だった『かな

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    2014年03月20日
  • かなりや

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    人間が、いつの間にか、意図せずに抱えてしまっている不安や負担や重荷。
    どうすればいいのかわからなくなって、一人でそれらを抱え込んで。
    そうすることでまた重くなって。

    そういうとき誰にでも、
    救いの手を差しのべてくれたり
    喝をいれてくれる人がいるということ。

    忘れちゃうけど忘れたくないなあ

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    2013年05月06日
  • かなりや

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    誰もが秘密を抱えている。やるせなさを感じている。
    でも、それでも格好悪くてもいいから生きていこうと思える、そんな作品。
    (かといって完全な前向きな話ではないところもしっくりくる)
    一つ一つが全くの単独の話ではないのもまた面白い。

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    2013年03月05日
  • 月のうた

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    夜の闇に降り注ぐ、月の光のように温かな作品。母親に先立たれた民子と母親の友人の息子、陽一。同じ学校に通う二人とそれを取り巻く家族の物語。月にまつわる4つの話が視点を変えながら語られていく。子供の健気さと強さに胸を打ち、親の教えの大切さを強く感じた。とても良い本に出逢えた。感動した。オススメ♪

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    2013年03月02日