あらすじ
まだ見ぬ星に願いを込めて――落涙必至。共感度100%の感動ドラマ。天文学者・渡部潤一氏、激賞! 教師への夢を諦あきらめ、小さな出版社で契約社員として働く映子。仕事は雑用ばかり、憧れの先輩への恋も叶わない――。自分を持て余す日々を送る映子が、生き別れた父親との再会をきっかけに得たものは……? 一等星なのに、日本では限られた条件でしか見えない星「カノープス」をモチーフに、不器用な女性の逡巡と成長を、『これからの誕生日』『むすびや』の新鋭が温かく紡ぎだす珠玉長編。天文学者の渡部潤一氏も激賞!
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Posted by ブクログ
人を好きになると陥ってしまう孤独感の濃さに噎(む)せそうになるという表現が秀逸でした。もうとっくにそんな感情は残っていないのにね。郷里からは決して見ることのかなわないカノプはいつかは自分の目で見たいという憧れが今でもあります。
Posted by ブクログ
穂高明『夜明けのカノープス』実業之日本社文庫。
日本では限られた条件でしか見えない星、カノープスをモチーフにした優しさと哀しさに包まれた傑作中編小説の傑作。
この小説に描かれる主人公の映子もそうなのだが、穂高明が描く小説の主人公は皆、真っ直ぐに生きている。真っ直ぐに生きているが故に様々な壁にぶつかり、時に挫折を味わうのだが、何とかその壁を乗り越えていく。その主人公たちの生き様は非常に魅力的だ。魅力的な生き様が我々に感動と生きる力を与えてくれるように思う。
教員を目指していた主人公の映子は夢叶わず、挫折し、小さな教育関係の出版社で契約社員で働いていた。とあるコラムの企画をきっかけに14年前に生き別れた実の父親と再会した映子は…
穂高明の小説は全く期待を裏切ることはない。
Posted by ブクログ
主人公と生き別れた父が再開してからの物語が凄く面白かった。先輩に対する思いや父との関係が、物語が進むにつれて少しずつ変化していくのが面白い。自分の日常の中で共感する部分や学生や会社員ならではの共感できる部分がたくさんあって面白かった。最後父とどうなったのか結末が知りたい…。