あらすじ
就職活動で全敗し、家業のおむすび屋を手伝うことになった結。実家の商売に子供の頃からコンプレックスを抱いてきた結だが、おむすびに実直に向き合う両親の姿を目の当たりにし、徐々に気持ちが変わってゆく。亡き祖母が「結」という名前に込めたある想いも、前途を温かく照らし出す――。一人の青年の新たな出発を描いた成長物語。
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小さな商店街にあるおむすび屋さんのお話。長男の結ちゃんは男の子だけど、ゆいという名前に劣等感を少し持っている23歳で色白の長男坊は就職活動に全敗し、実家のおむすび屋さんを手伝うのだが…
商店街の人々、家族と一緒に仕事をするうちに、成長をしていく主人公がとっても可愛らしい。
短編となっていて読みやすいのも○。
小説ものは時間が掛かってしまう私がサラリと読めた。ストレスフリーでホッコリするお話ばかりで、とても良かった。
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1975年生まれ、穂高明さん、初読みです。「むすびや」(2017.3)を読みました。今年23歳になる「おむすびや」の結(ゆい)が就職活動20社に全敗し、実家の商売の手伝いを。父修一の仕事に対するこだわりと厳しさ、母澄子の明るさと優しさ、そして素晴らしい友達に囲まれ、一歩一歩成長していくプロセスが心地よいです。鰹節削り器で削った「おかか」、和歌山の梅干しを漬けた「梅干し」、自家製漬物、味噌汁の「おむすびセット500円」、食べてみたいです(^-^)
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穂高明『むすびや』双葉文庫。
相変わらず穂高明が紡ぎ出す物語は柔らかで、温かく、心地がよい。
おむすび屋を舞台にした人びとの暖かい心に包まれる物語。大学を卒業したものの、就職活動で全敗し、家業のおむすび屋を手伝うことになった主人公の結は、おむすび作りに実直に取り組む両親の姿を見ながら、少しずつ成長していく。
主人公の結という名前とおむすび…かつての東北地方では…
穂高明という作家を知ったのは『月のうた』という、何とも言えない哀しさと温かさを感じる作品だった。次に読んだ『かなりや』は、不思議なストーリーとその中に込められた強いメッセージに驚かされた。二作ともに甲乙付けがたい傑作だと思う。この『むすびや』も二作を脅かすほどの秀作である。この『むすびや』を読み、内海隆一郎のハートウォーミング作品を思い出した。
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主人公の結は就活に失敗して今は実家の店を手伝うという状況。
小説とはいえ、他人事とは思えないかも・・・
うちも自営業。息子は来年就活。継いで欲しいなんて1%も思ってない。
ひとつひとつ、そうだよね、そうだよねと思いながらじっくり読みました。
ほんわかした素敵なお話で気持ちが温かくなるし、とっても身近に感じられるお話でした。
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就職活動が全敗し家業のおむすび屋を手伝うことになった息子、結の話。
自分の名前や親の商売にコンプレックスを持ちながら、成長していく。
大人になっても母親に「結ちゃん」と呼ばれてくすぐったくなるような親子関係。
まあ、それはそれでいいのか。
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「お寿司屋の父親と違って、握れないから『おにぎり』よりも『おむすび』の方がいいかな」という父親の言葉でお店の名前が決まった「むすびや」。就活に全敗して、むすびやではたらくことになった息子の結と周囲の人たちの物語でした。
この「むすびや」のおむすびがとてもおいしそうでした。炊きたてのごはん、手作りの具材、そして海苔を使い、しかも握りたてを食べられるなんて、とても贅沢。おにぎり2個と漬け物、みそ汁付きのむすびやセットを食べたくなりました。今はお米が気軽に買えなくなったから、余計にそう思ったのかもしれません。
お店で働いていくうちに徐々に前向きになり、自分の名前に誇りを持った結のこれからが楽しみになる物語でした。
1.おかか
2.梅
3.生たらこ・焼きたらこ
4.味噌汁
5.鶏そぼろ
6.糠漬け
7.キムパブ
8.鮭
9.赤飯
10.昆布
11.きゃらぶき
12.筋子
13.かやく
14.塩むすび
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間違いなくこれを読んだ後おむすびを食べたくなる
結くんが両親のお店を継ぐことになって、同級生達と共に商店街のお店を担っていく立場になっていくであろうという希望が見えて応援したくなる
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就職活動で全敗し、家業のおむすび屋を手伝うことになった結。
実家の商売に子供の頃からコンプレックスを抱いてきた結だが、 おむすびに実直に向き合う両親の姿を目の当たりにし、徐々に気持ちが変わってゆく。
亡き祖母が「結」という名前に込めたある想いも、前途を温かく照らしだす――。
一人の青年の新たな出発を描いた成長物語。
実家のおむすびやを手伝うことになった男の子。最初はやる気が感じられず、しぶしぶ…という感じだったけれど、だんだん前向きに仕事に向き合うようになっていく。結の周りの人たちが語り手になる回もあり、みんな仕事のことで色々悩みながらも、がんばっている。そして、温かさを求めておむすびを食べる。私もおむすびを食べてがんばろう、としんみり思ったお話でした。
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就活に失敗した結は両親のおむすび屋を手伝うことに。
幼馴染など結のまわりの人々、それぞれの物語。
むすび屋をメインに商店街に集まる人々それぞれが悩みながら生きている暖かい話。
不採用通知のたびに自分が否定されていく感覚 就活あるあるだけどすごくよくわかるわぁ…結を心配しつつも暖かい愛情で見守っている良い両親だなぁと感じる。
大きなことは起こらないけど優しい読後感。
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「これからの誕生日」がとてもよかった。それ以降作品読んでいなかったけれど心のどこかに残っている作家さんでありました。本作は良く本屋で見かけたけれど、ライトな雰囲気だったのであまり食指が伸びませんでした。
ところが読んでみたらば丁寧な文章で描かれたほんわかとした連作で、癒されながら読みました。
おむすび食べたくなります。
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『これからの誕生日』が良かったので、こちらも読んでみた。
就職活動をしたものの全敗だった結(ゆい)。
幼いころは女の子のような名前に悩んだこともあった。
不本意ながら、両親が営むおむすびやさんを手伝うことになる。
家業がおむすびやさんであることを嫌っていた結だったが、お店を手伝うようになり、少しずつ成長していく。
連作短編集。
あたりまえにある幸せにはなかなか気づけない。
たくさんの人に支えられていることにもなかなか気づけない。
そのことに少し気持ちが動き始めたら、人は人に優しくなれる。
ほっかほかのおむすびとあったかいお味噌汁が食べたくなる。
そんな一冊。
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昔ながらの商店街のおむすび屋。
就職活動に失敗してどこからも内定が出なかった
主人公の結(ゆい)がなんとなく家業の手伝いを
するうちにすこしづつ成長していくお話。
とにかく出てくるおむすびが美味しそうだ。
中に入っている具材(梅、鮭、きゃらぶき等)を
題材に商店街の人や幼馴染をうまく絡めながら
結の平凡な毎日、と言ってしまえば面白くも
なんともない感じになってしまうが
まぁ、あまり起伏のない展開ではあった。
続編出そうな感じかな。
酒屋の娘や中学の時の先生とのからみ
もう少しその後が見てみたいなーと思った。
でも、やっぱり就活失敗しても家業を継げる身って
羨ましいけどなー。
そう思われることが嫌なものなんだろうな。
それに子供の頃、酒屋の息子や八百屋の息子の
同級生もいたけど別にそれでからかわれていた
記憶はないんだけど私が忘れているだけだろうか。
ただ、私の父親も職人だったので普通の
サラリーマン家庭を羨ましく思った記憶は
あるなー。
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美味しいおにぎりが食べたくなった。
学生のころ よく学校帰りに食べたお茶漬け屋さんのおにぎりとか オトナになってから時々通った豚汁も美味しいおにぎりやさんとか 最近行ってなかったけど 食べに行かなくちゃ。
きゃらぶきって 天むすが流行ったとき 天むす屋さんで 付け合わせについてたのを食べたことあるけど きゃらぶきって種類のフキの佃煮だと思ってた。フツーのフキから作ってるのねー。これはびっくり。信じられません。
全く別物としか思えない。
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就活に失敗して実家のおむすび屋を手伝うことになった結(ゆい)。祖父の代は寿司屋で、父はあとを継がずにサラリーマンに。ところが祖父が亡くなった折り、寿司屋の女将として生きてきた祖母が「寿司は握れないけど飯は炊ける」とおいおい泣く。そんな祖母の側についたのが嫁に当たる母で、父はやむなくおむすび屋に。男なのに女のような「結」という名は、祖母が付けてくれた名前。
おむすび屋が入る商店街の面々を主人公に、各章タイトルはおむすびの具材の名前。イートインもできるおむすび屋のおむすびは、温かいうちも冷めてからも美味しい。おかかの鰹節を結が削り、鮭フレークももちろん手作り。付け合わせの漬け物のための糠床も。八百屋、魚屋、米屋など、さまざまな店にさまざまな形で関わる人たちが登場します。
商売をしている自分の家を恥ずかしく思っていた商店街の子どもたち。だけど、大人になって就職したら見えてくるいろんなこと。人との繋がりに感謝したくなります。
おむすびは、心を込めて手のひらの中で結ぶもの。
Posted by ブクログ
ともかく、おむすびが食べたくなる
ボリュームの割に登場人物が多くてどうなるのかなと思いながら読みんでたけど、ちゃんと繋がってた(当たり前か…)
内容はガツンとくるというより、ふわっとゆるっとって感じだったように思う
Posted by ブクログ
うーん、期待はずれだったなぁ。
結の後ろ向きというか、中途半端な心持ちが微妙。
連作短編なのだけど、一遍一遍が短く淡々と終わってしまう気がして残念ながら私には合わなかった。