こときのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
翼の帰る処。シリーズ完結。
体力的にヘタレで精神的に怠惰な主人公。ファンタジーの主人公なのにすぐに倒れてしまい、戦闘などの目立つ場面では全く目立たないどころか、周囲の騎士様に助けられるお姫様ポジション。個人的には面白いと思いつつ、きちんと完結まで辿り着くのか?とも思っていたので感慨深い。
一見、主人公・ヤエトが王女・ミムウェを支えていくというのようで、闊達で直情的なミムウェの成長と共にヤエト自身もまた感化され、「恩寵」や自身の病弱な身体などの「呪い」と向き合っていく、ヤエト自身の成長ストーリーでもあった。
2人の関係はどうなっていくのか、まだまだヤエトの気苦労は続くのだろうな、などと気 -
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Posted by ブクログ
やっぱりおもしろい。
おもしろすぎて、次が出るのが待ちきれない。
ヤエトが倒れている間に周りの人たちがどんどんいいように動いてくれて、なぜか彼の評価が上がっているという不思議な状態。
これで、ヤエトが頑健だったら向かうところ敵無しなのか?というと、それも違うという気がする。
皇妹が言ったように、ヤエトには彼にかけられた期待に応えたいと思わせる何かがある。
ヤエトには意図せず人を動かす人徳(?)が備わっているということか。
人間同士で争っている場合ではないのに、なかなかままならないもどかしさがあるが、次こそは、世界の危機に対処せざるを得ないか。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ隣国の隠し鉱山を見つけ出した褒美として、ヤエトは皇帝に突然、隠居を許されてしまう。しかし、エイギルの次男を養子にもらい黒狼公を継いでもらったものの、お仕事はやっぱり山積みで全然納得行かない。
………というあらすじはどうでも良い感じになってきました。
姫様大爆発!(゚Д゚;)
ヤエトを実力行使!? で押し倒し……というか唇を奪っていきました。
すごい、恋する乙女は一直線。
しかもヤエトも、からかった?? 訳でもなさそうにお返し。 いやからかったのかな?
彼女も今は15歳だけれども、あと3~4年もすれば完全に女性です。
このあたりもどうやって着地点を見つけるのか、ものすごく気 -
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Posted by ブクログ
(No.13-15) シリーズ最新作です。ノベルス版の巻が単行本化されましたが、新刊はもうノベルスでは出さないことになったらしい。
いきなり単行本です。
内容紹介を、表紙裏から転載します。
『青鉄の鉱床発見の成果により、論功行賞を授与されることになったヤエトは皇都に赴き、皇帝から「隠居」を告げられる。
かねてより、強い隠居願望を持っていたヤエトは静かに暮らせるかと思いきや、政務の引継ぎや皇女との関係で慌しい日々を送っていた。
そんな中、エイギルとミアーシャの息子のキーナンと養子縁組をし、黒狼公家を継がせることに。
政務を離れ「魔界の蓋」がある場所の探索に本腰を入れるため砂漠へ旅立つが、復縁を -
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蛮族との戦で傷ついた北嶺部の復興のため、病弱な体を押しながらも奮闘するヤエト。そんな彼に、皇女の推薦で貴族に出世するという「悪い知らせ」が飛び込んでくる。失意の中、新年祭のために皇女と都に向かった彼は、四大公家のひとつ「黒狼公」となってしまう。隠居という願望からますます遠のくヤエトのもとに、砂漠に巣食う盗賊を捕縛しようと第二皇子の使いがやってくる。その盗賊団と接触を試みたヤエトは、自らの恩寵の力と対になる未来視の力を持つ女性と出会い・・・。一方、兄である皇子同士の激しい後継争いを目の当たりにし、衝撃を受けた皇女は、ヤエトの助けを得ながら、自らの進むべき道を模索し始める。ヤエトの過去視の力が視た
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「過去を視る」力を持つ帝国の史官・ヤエト。病弱で30歳までもたないだろうと言われつつも36歳になる彼は、左遷とも言える状況を喜び、赴任先の北嶺で地味な隠居生活を送ることを夢見ていた。しかし、政治に疎い北嶺の民に悩まされ、さらには北嶺に太守として来た勝ち気な皇女に振り回され休まる間もない。おまけに皇妹までがやってきて、苦労ばかり背負い込むヤエト。だが、北嶺を知るにつれ、ヤエトはこの地に帝国の秘密が眠ることに気づいていく・・・。歴史の光陰が織りなす壮大なるファンタジーロマンの扉がいま開かれる――。
新装版に伴い全部読み返しました。レビューもこっちにお引越し。
ジャンルとしては歴史ファンタジーっぽ -
Posted by ブクログ
かつて帝国に滅ぼされた沙漠の都市国家アルハン。その元王子で、水を浄化する力を持つファルバーンは、大貴族《黒狼公》となった尚書卿ヤエトに正式に召し抱えてもらうため博沙国を訪れるが、そこにヤエトの姿はなかった。目的を失い無為の日々を過ごす中、博沙相からアルハンの水源調査を依頼されたファルバーンは、北嶺から借り受けた鳥に乗って、なぜかやって来た皇女、鳥の世話役アルサールらとともにアルハンの呪われし廃墟、地下迷宮に向かうが――!?
刊行後すぐに購入したもののずっと積んでいた。あーもうなんですぐ読まなかったんだ過去の私!!本編を読み返して間もなく読んだので、世界観に浸ったまま楽しめました。皇女を含めヤ -
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出身家・白羊公一族の没落により都を離れ、ヤエトの統べる黒狼公家の領地に身を寄せた尚書官・タナーギン。ヤエトの邸でタナーギンと邂逅した皇妹・ラキニーは、その態度に胡乱な気配を感じ、スーリヤに彼の身辺に侍るよう申し付ける。男はヤエトや皇妹に金の無心をし、不思議な香りに包まれた家で隠れるようにして暮らす。飄々としながらも、何がしかの意志を感じさせる彼の行動の目的とは・・・!?都の大乱の陰に存在したひとつの物語を中心に、様々な人物の想いを描き出す、5編のストーリー。
ヤエトはほとんど登場しないサブキャラたちの短編集。本編で見えなかった感情や見方が分かってファンなら垂涎ものです。書き下ろしの花冠の話は