ディック・フランシスのレビュー一覧

  • 敵手
    作品毎に設定は変えつつも、ディック・フランシスの描くヒーロー像は共通している。己の信条に忠実で、誇り高く、不屈である。それは「偉大なるマンネリズム」ともいえる程で、何らかの形で競馬に関わるプロットに趣向を凝らしてはいるのだが、逆境に立たされた只中で主人公がとる思考と行動は、ほぼパターン化されていると...続きを読む
  • 大穴
    なにこれ面白い!
    こんな読みやすい翻訳初めて
    海の向こうのユーモアがしっかり面白いってすごい事だと思う。
    最近競馬で勝てないので、本の中でだけでも競馬に触れて、スッキリしようという、僕の糞みたいな欲求は充分満たされました。
  • 大穴
    勝って当たり前。圧倒して当然。
    こういうのは難しいですね。
    ディック・フランシス。邦題は漢字二文字。競馬業界がらみの、大人の男性向け極上ミステリー。
    更にその中の、引退した騎手が探偵として難事件に挑む、シッド・ハーレー主人公モノ。
    更に、その中の「大穴」(1965年)。
    定番中の定番の、名作中の名作...続きを読む
  • 興奮
    20131119 久しぶりに読んでみた。男らしさとは何か。読んでいてついもういいからと言いたくなってしまう。現実から逃げたくなった時にお勧め。
  • 本命
    最後の最後のページまでハラハラさせてくれる。そして、最後の最後の一行までグッとくる。
    こんなカッコいい主人公、今のミステリー小説にいない。星を一つ減らしたのは、ヒロインがちょっと気になったから。
  • 大穴
    家にある数少ない本のうちの一冊。父に進められて読んだら止まらなくなった。
    シッド・ハレーが超かっこいい。
  • 興奮
    明らかにおかしな興奮を示して勝った馬が連続したが、薬がどうしても検出できない。

    このにひょんなきっかけから挑むことになった素人スパイの物語。

    スピード感はないかわりに、意外なトリックや、馬丁の暮らしぶりなど、実際に騎手だったという作家の経歴が生かされた、丁寧な描写が輝く。

    じっくり読ませる、な...続きを読む
  • 密輸
     馬を運送する会社の社長が主人公。といっても大きな会社ではなく、10人くらいの従業員を抱え、必要があれば自分でも運転をする男だ。彼は、元騎手で引退してこの会社を興した。業務は順調であるが、主人公自身の胸にはまた騎手である若い自分への「未練」が残っていて、そこがちょっと泣かせるところである。本当はもう...続きを読む
  • 大穴
    異色のヒロインが印象深い。...くっついて欲しかったな。にしても、あいかわらず登場人物がみんなカッコ良くて渋いねぇ!
  • 標的
     以前読んだ時にはあまり印象に残らなかった作品。読み返してみるとなかなかの傑作でびっくりした。初読時を思い出してみると,サバイバルの専門家である作家が主人公ということなので,バグリイの「原生林の追撃」とか,フランシスなら「本命」のような,マンハントから逃げ回るような派手な設定を期待していたから,肩す...続きを読む
  • 直線
     ずいぶん久し振りに読んだけれど、思った以上に充実した傑作で実は驚いてしまった。初読の時にあまり印象に残らなかったのはなぜだろう。

     急死した兄の事業の整理(それだけではないのだけれど)を心ならずもすることになった騎手の物語である。騎手自身は仕事上の事故で足を骨折していて、それが物語としても大きな...続きを読む
  • 大穴
    とにかく痛い!と叫びたくなるくらい主人公は受難の日々。落馬事故で騎手生命を断たれた主人公、シッド・ハレー。ずっしりと重いけど不思議と軽やかな読後感で、競馬好きの方も、競馬を知らない人も楽しめる競馬ミステリの金字塔。
  • 審判
     ディック・フランシスが一度ぺンを折った、いやさ、折りかけたのは、メアリ夫人の逝去が、ディックの心に投げかけた痛手が重すぎ大きすぎたためだろうと思われていた。それ以上に、メアリ夫人はずっとディック作品に共著とされてもおかしくないほど作品に深く関わっていたと伝えられる。

     ディックの作品には、毎作毎...続きを読む
  • 罰金
    名作揃いのフランシス作品の中で、ベストとは思わないけれどもかなり気に入っている作品であった。今回本当に久しぶりに読み直してみて、頭の中にあったイメージよりもずっとずっと「異色作」であったことに驚いた。

    事件としては、そう珍しいものではない。主人公は清廉潔白とは言い難い新聞記者である。彼の友人が自殺...続きを読む
  • 反射
    久しぶりに読んで驚いたのだけど、なかなかの名作である。前作「利腕」があまりにも有名なので、その影に隠れていたきらいがある。

    主人公のフィリップ・ノアはプロの騎手であり、アマチュアのカメラマンである。友人の父親でプロのカメラマンが車で立木に激突して命を落とし、そのことに関わり合う中で、奇妙な出来事に...続きを読む
  • 侵入
    互いに何世紀もにわたって対立し、時には殺し合ったふたつの家が背景にある。まるで「ロミオとジュリエット」そのままに、両家の男女が憎しみを超えて愛し合うようになり、やがて結婚する。主人公は、「ロミオ」でも「ジュリエット」でもなく、ジュリエットの兄で騎手である。

    かなり成功した騎手だ。名誉も名声も手に入...続きを読む
  • 興奮
    障害レースで大穴が続くという波乱には、隠された意図と不正があるのではないか…
    一連の不正について証拠すら出てこない疑惑の解明を、障害レースの理事より依頼されたのは、牧場経営者のダニエル・ローク。

    ストイックに依頼を遂行するロークの所作と決して弱音を吐かずに困難に立ち向かう姿に、ハードボイルドな男の...続きを読む
  • 反射
    この本も「読み返す本」「捨てられない1冊」。心から打ち解ける関係を必要とせず、求めもしなかったノアが、自分に妹がいると知らされ 天涯孤独だと思っていたのに 急遽親族の存在が出てくる。Dフランシスの小説は、裏表紙の説明や 紹介文を読んでも良さは伝わってきません。文と文の隙間にあふれる言葉のやり取りや ...続きを読む
  • 興奮
    個人的には久々の推理もの。
    前出の児玉清氏の対談本で名前がよく挙がってた、ディック・フランシスの本です。
    最初、競馬ものと聞いてあまり気が進まなかったのですが、
    読み始めたら、これが進む進む!
    競馬が全然わからなくても、普通の推理小説としてバッチリ楽しめます。

    最初の展開は、ありえねぇ!と思っちゃ...続きを読む
  • 興奮
    最近イギリスの障害レースでは思いがけない大穴が十回以上も続出した。番狂わせを演じた馬には興奮剤投与の形跡が明白であったが、証拠が発見されなかった。そこにはどんなからくりがあるのか? 事件の解明を依頼された牧場経営者ロークは、厩務員に身をやつして、黒い霧の調査に乗り出した!


    薦められて読んだ本です...続きを読む