本命

本命

小説・文芸
715円 (税込)

3pt

4.1

〔競馬シリーズ〕濃霧をついて、蹄鉄のぶつかりあう音が響く。本命馬アドミラル号はただ一頭先頭を切り、最後の障害を飛越すべく態勢を整えていた。完璧な跳躍。宙に舞い、落ちた。騎手ビルは死んだ。事故なのか? ビルの親友アラン・ヨークはその疑いに抗し切れず、事件の謎に挑んでいった!

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     数あるディック・フランシスの作品の中で、5本の指に入る傑作だと思うのは、主人公の若さによるものが大きいのではないかと思う。20代前半の主人公は、若く、無鉄砲で、ロマンチックである。

     だからこそ、自分の命を賭け物にしたようなことができるのだし、それをしたくなるような情熱のほとばしりが素直に納得できる。同じようなことをする中期以降のスペンサーがバカに見えるのとは対照的だ。

     恋愛物としての共感度も個人的には素直に高い。特に、ミステリとして一応の解決を見てから後の展開は、かろうじてミステリ的な興味を残してはいるものの、恋と友情の物語であり、蛇足といえば蛇足なのだけど、独語のさわやかな後味には絶対必要なエピソードだ。けっこう胸がきゅんとする。

     若さっていいな。

     敵を一歩一歩追い詰めていく流れや、いきなり始まるこの小説最大の山場は見事だし、なんといっても元騎手という経歴だからこそ書けるような描写にあふれている傑作であると思う。シリーズ中再考の名馬も登場するし。

     が、ちょっと覚めて見るなら、エリートVS成り上がり者って構図がちょっとだけ合って、作者の気の使い方はわかるのだけど、ちょっとイギリスくさく感じる要素がないわけではない。

    0
    2010年10月31日

    Posted by ブクログ

    1962年発表。競馬シリーズとして名を馳せた長編ミステリシリーズの輝かしい第一作。シリーズという肩書きとは関係なく連作的な作品は逆に少ない。「競馬」という舞台、小道具、関係者が組み込まれているだけの単発作品が多い。本作の主人公は、親愛の友人の不審死に疑念を抱く騎手。ディック・フランシス流のヒーロー(探偵ではない)の描き方がとにかく巧い。一人ひとりの登場人物にも個性があり、見せ場がある。競馬レースの迫力も物語に合致しており、男くさく、燃える展開が多いのも人気の理由か。これからも追いかけ続けたい。

    0
    2024年07月09日

    Posted by ブクログ

    友人の薦め。
    こんな厚い本、まだ読めるかなと思ったけど、読めてしまった(--;)
    ストーリーはスピード感があって、面白い。
    状況や風景の描写が多いが、私の想像力が追いついていないかもしれない。

    0
    2021年09月13日

    Posted by ブクログ

    競馬の障害レースで、親友のビル・デイビットソンが、障害を飛び越える際に落馬して死んだ。すぐ後ろを走っていたアラン・ヨークは、何者かが針金をさし渡すところを目撃したが、警察が調べる前に証拠の針金は回収されていた。ヨークは、ビルを死に至らしめた犯人を探すべく、調査を開始した。

    0
    2020年07月26日

    Posted by ブクログ

    最後の最後のページまでハラハラさせてくれる。そして、最後の最後の一行までグッとくる。
    こんなカッコいい主人公、今のミステリー小説にいない。星を一つ減らしたのは、ヒロインがちょっと気になったから。

    0
    2013年09月01日

    Posted by ブクログ

    競馬シリーズ1(刊行順)4(翻訳順)以後1―4と略す。
    元チャンピオンジョッキィの処女作!!
    処女作でこの完成度はいったい何?
    アドミラル号の美しさ。
    人間観察の深さ。
    感動です。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

     あらすじ: 濃霧のなかで蹄鉄がぶつかりあう鋭い音が響く。騎手のビル・ディヴィットソンが、最後の障害を跳ぶべく馬の態勢を立て直していた。アドミラルは本命馬にふさわしくその力強い後半体の筋肉を盛りあげ、緊張し、跳んだ。完璧な跳躍。鳥のごとく宙に浮き、、、次の瞬間落ちた。そしてビルは死んだ。信じられない突発事故、いや、これは事故なのか? ビルの親友アラン・ヨークはその疑いに抗し切れず、ただひとり事件の謎を追う

     
     英国の競馬のシステムがいまいち理解しがたいのと、ちょっと恋愛シーンがいまいち、、、かな。ただ、“競馬スリラー・シリーズ”第1作としてやはり読まねば♪

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    有名な「競馬シリーズ」だったので。

    昔、NHKの海外ドラマで、
    この競馬シリーズを見た気がするのだが、
    そのドラマとは全然違っていたので少し驚いた。
    甘く、若く、華やかだった。
    後で調べたら、
    ドラマは途中で登場する競馬専門の探偵を主人公にしたものだった。

    主人公アランは南ローデシア出身の障害競馬の騎手だが、プロではなく、
    貿易会社の社長の息子。
    と言ってもボンボンではなく、
    十歳のころから父に連れられ、ワニ狩りに行っていたとか。

    親友であり、その家庭に住まわせてもらっているトップ騎手が、
    レース中に目の前で落馬して亡くなる。
    アランは走路に針金を見つけ、警察に事故ではないと届けるが、
    針金はなくなっており、検死諮問会では偶然の事故と結論づけられる。
    真相を探るべく、事故ではないと吹聴したり、
    そのためさらわれ暴力で脅されたりしながら、
    真相に近づくアラン。
    その最中、美しい馬主とお近づきになるが…。

    シャーロック・ホームズの話に脱線しがちな、
    アランの数学の教師の授業に出てみたかった。

    0
    2022年11月28日

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