ディック・フランシスのレビュー一覧

  • 暴走
    競馬シリーズ第13作。招待された騎手の売上金横領事件を調査するためにノルウェイにやってきたジョッキィ・クラブの調査員デイヴィッド・クリーヴランド。物語の冒頭、乗っていたボートが謎の快速艇に襲われ、フィヨルドに投げ出される。あくまでもストイックな主人公に二重丸。あまり長くないのがよいですね。すぐに読み...続きを読む
  • 騎乗
     例によって再読。

     フランシスの小説としてきわめて異色なのは、主人公が17歳の少年であるということだけではない。政治を取り扱った作品も初めてだし、ある意味で主人公が二人いる物語も珍しい。

     17歳の少年が主人公といっても、視点となるのは後の「私」なので、それほど主人公が子供っぽいわけではない。...続きを読む
  • 骨折
     以前読んだ時には、スペンサーシリーズの「初秋」に匹敵する、「育成もの」の傑作だと思っていたのだが、今読むとちょっと物足りなさが感じられた。

     主人公は、会社の建て直しを専門としている30代男性。たたき上げではあるが、金持ちである。彼が、事故で入院している父親の厩舎にいるところを拉致され、ある少年...続きを読む
  • 転倒
     強い男をとことん描くのがこの時期のフランシスの方向である。この作品の主人公も強い。強いから敵が現れ、強いから戦いがエスカレートし、結局強さで敵をねじ伏せてしまう。とても魅力的な主人公なのだけど、ちょっと息苦しくなってしまう。

     強いと言っても、肉体的なことではない。逆に肩にハンディを持っていて、...続きを読む
  • 度胸
    パドックの目の前で同僚の騎手の自殺を見たフィン。それから続々と騎手たちが干され、落ちぶれていく。そして自分も・・・。何か裏の力が働いているのではと考えたフィンは自らその内幕を探り出していく。

    イギリスの競馬界ってやっぱり歴史があるから、こういう事が起こるんだろうと思う。さらっと読めるんだけど内容的...続きを読む
  • 転倒
    主人公はジョウナだった…
    とすぐ思い出せるのは初期の作品に属するといえるかな。
    やや暗いトーンなので、最初の数冊にはすすめませんが。
    10冊も読むとこれぐらいの変調はあってもいいのよね。
  • 証拠
    気の利いた酒屋を営むビーチが主人公。
    ワインをめぐる大規模な不正と闘うことに。
    最初の数冊に読むには進めませんけど。
    もちろん、水準は行っているのです。
  • 煙幕
    ハンサムな人気俳優が主人公。
    子供が多く、家庭を大事にしている中年男が主人公というのは数少ない。
    金鉱の話や苛酷な撮影の話がスリリング。
  • 暴走
    冒険物として十分まとまっているんですけど、ちょっと後味がいつもほど爽快でない。
    このへんまで初期にはいるのかな…
  • 飛越
    飛行機物としては非常に面白いです。
    身分が高いが故に偏見を持たれる主人公の試練が大変。
    でも恋愛度は高い!
  • 追込
    競馬シリーズ。
    もう、パターンだものなーと思っていても面白い。
    ただ、どれを読んだのか読んでないのか、店頭では分りにくい。
    一度、総チェックをしたい。

    この本の主人公は画家。シッド・ハレーほどではなくても、カッコイイのだった。
  • 本命
     あらすじ: 濃霧のなかで蹄鉄がぶつかりあう鋭い音が響く。騎手のビル・ディヴィットソンが、最後の障害を跳ぶべく馬の態勢を立て直していた。アドミラルは本命馬にふさわしくその力強い後半体の筋肉を盛りあげ、緊張し、跳んだ。完璧な跳躍。鳥のごとく宙に浮き、、、次の瞬間落ちた。そしてビルは死んだ。信じられない...続きを読む
  • 骨折
    10−11
    調教師の父親が入院し、素人の息子ニールが、一時的にあとを継がなければならなくなる。マフィアのボスの息子アレサンドロは騎手になりたがるが技量が不足。父親はどんな手を用いても息子の望みをかなえようとする。
    アレサンドロは自立の道を選ぶが…
    父と息子の葛藤二組。

    「「父は、私に、すべてを与え...続きを読む
  • 密輸
    31―32

    今いち…
    「競走馬輸送会社を経営するフレディは、自社の運転手がヒッチハイカーを乗せることを禁じていた。が、一台の馬運車がその鉄則を破りある男を乗せたところ、男は急死した―これが一連の事件の発端だった。夜その車に何者かが侵入し、翌日修理工が調べると、車体の下から携帯用金庫が発見された。車...続きを読む
  • 査問
    8−9
    今いち…。査問会で免許停止処分を受けた主人公の葛藤と戦い。

    「勝つこともあり、負けることもあり」彼女が言った。「すべてがそういうことなのね」
    「競馬?」
    「人生}
     彼女の顔を見た。
     彼女が言った。「きょうはすばらしいし、免許を停止された時はつらかった。つべてがこうなんでしょうね……上が...続きを読む
  • 罰金
    7−8
    今いち…
    競馬記者ジェイムズの妻は体の90%が動かせない難病にかかっている。
    彼はその妻を標的に、ある記事を阻止されようとする。

    ほろ苦い話です。
    迷いの見られる話です。
  • 追込
    15(刊行順と発行順が同一なのでこの後はNo.ひとつだけにします)

    今いち…
    主人公は画家。
    従兄弟の妻が殺されたことから、犯人探しに立ち上がる。
  • 女王陛下の騎手
    自伝―30

    エリザベス皇太后のチャンピオンジョッキィ時代を含めた自伝。
    最後の最後でグランドナショナルの勝利を失った経験など、大変興味深い。
  • 暴走
    12―13
    今ひとつ…
    英国ジョッキイ・クラブ調査員のデイヴィッドがノルウェーで調べていたのは単純な売上横領事件のはずだった。しかし…

  • 帰還
    30(発行順)−31(刊行順)

    主人公は外交官
    事件に巻き込まれる老夫婦と、その娘の親子関係が切ないです。