ディック・フランシスのレビュー一覧

  • 興奮

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    競馬の話題で意気投合した知人から頂いた。
    三十年以上前の作品だが、今読んでも新鮮。
    特に、不正のトリックは驚きだった。
    タイトル通り興奮する事間違いなし。(10/31)

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    2009年11月24日
  • 再起

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    主人公の男性がストイックで、謙虚で、意志が強く、何ともカッコイイのです。
    若い頃には競馬騎手として成功した経験のある~ベテラン作家フランシス。
    確かな観察眼と気配りに満ちた独特なミステリ作品群を生み出しました。
    フランシスはよき協力者であった妻が亡くなった後に絶筆していましたが。
    息子の協力を得て再スタートした作品。
    文庫化されました!

    2010年、亡くなられました…残念です。
    12歳の頃からずっとずっと大好きな作家。
    どの作品も読み返してます。
    これから読む人は幸せですよ。

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    2010年03月05日
  • 告解

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    見舞いに通っていた老人が最後に告白した言葉の意味は…?
    新進の映画監督トマスが主人公。
    まわりに睨みをきかせるには若く見えて、気持ちも優しいが、才能溢れる若者なのです。
    白馬を走らせて幻想的なシーンを撮ろうとする工夫や、競馬界を舞台にした映画の撮影が面白い。

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    2010年02月19日
  • 標的

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    サヴァイヴァルの専門家・ケンドルは作家デビューが決まっていた。
    発行までの手持ちぶさたな時期に、家に滞在して伝記を書いて欲しいという有名な調教師トレメインの依頼を引き受ける。
    雪の中、横転した車の中でさっそくにサヴァイヴァルの知識を生かし、みんなの信頼を受けることになります。
    ところが殺人事件が…
    主人公がデビューしようとしている若い作家で、フランシス自身のデビュー当時を思い起こしながら書いているような清新さがあります。
    もちろん、この頃はとうに円熟した筆致。

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    2010年02月20日
  • 大穴

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    シッド・ハレー登場の作品。
    元チャンピオンジョッキーのシッドが落馬事故で片手に重傷を負い、探偵社に籍を置いてはいるものの失意のまま無気力に日を送っていたのが、競馬場の存続を巡る事件をきっかけに闘志を取り戻します。
    離婚した後も続く妻の父親との信頼関係、探偵社のパートナーで柔道の達人チコの生き生きとした個性など、読みどころが多く、楽しめます。
    フランシスの作品で一番有名でしょう。

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    2010年02月18日
  • 利腕

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    シッド・ハレー物第2作。
    フランシスの作品は競馬シリーズといっても基本的には単発で、すべて一作ごとに完結しています。主人公の中で、3作描かれているのは彼だけ。
    それだけ登場した時の印象が強く、意志の強さや勘の良さは典型的でもあります。性格は冷静なようでも内面は激しく、孤独がちなほうで、それだけにヒーローっぽいんですね。
    元は競馬のトップ騎手で、落馬事故で手を痛め、深い心の傷を負っていました。前回の事件で精神的には立ち直ったものの、手の方はついに切断していますが、最先端の義手を試している時期ですね。
    離婚した妻との葛藤とうらはらに、義父とは離婚後も親しく、最初は娘にふさわしくない相手と全く存在価

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    2011年03月12日
  • 不屈

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    タイトル通り、不屈な主人公!
    フランシスの主人公は皆、そういう性格とも言えるけど…
    画家という職業で、髪が長くカジュアルな服装、特に身体を鍛えてもいないという、一見やわなタイプ。
    実際には子供の頃から山歩きをしているのだが。
    母が再婚した相手が心臓発作で倒れたとの知らせに、スコットランドからロンドンへ駆けつける。
    義父の会社が会計主任の横領にあって窮地に陥っていた。門外漢なのに、会社の経営を任される。
    何の得にもならず、危険がいや増すばかりという状況に潔く身をさらす…
    1996年、MWA最優秀長篇賞受賞作。

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    2011年03月12日
  • 黄金

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    フランシスの作品の中でもお気に入りの一冊。
    フランシスには珍しく、大家族の中の殺人という古典的ミステリを思わせる設定になっていて、円熟した味わい。
    父のマルカムは大金持ちで5回も結婚したいう、エネルギッシュで人を惹きつけるオーラのある男性。
    主人公のイアンはアマチュア騎手で、気楽な独身生活を楽しむ物静かな32歳。
    5回目の結婚に反対したために、父と疎遠に。
    3年後、5番目の妻が何者かに殺され、父も命を狙われて、唯一信頼出来ると感じたイアンに護衛を依頼してきます。
    父親と大人になった息子が改めて向き合うという物語にもなっています。

    財産を狙う容疑者は、別れた3人の妻、9人もの子供とその配偶者…

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    2010年02月19日
  • 混戦

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    主人公はパイロットのマット・ショア。
    かってはエリートだったのが、妻のために忙しい国際線を辞めたところからケチがつきだし、現在は落ちぶれかけたデリイダウン社でチャーター仕事を始めたばかりで、離婚手当にも苦労する毎日。
    イギリスで大人気の騎手コリン・ロスを含めた数人を競馬場へ運ぶ仕事を引き受けたところ、飛行機に不審なきしみを感じて乗客の抗議を押して臨時に着陸。降り立った途端、その機が爆発炎上…
    競馬界を知らなかったマットがコリンとの友情とその妹との出会いによって、事件に巻き込まれると同時に、新たな人生を見つけていきます。
    もとチャンピオン騎手で、パイロットとして従軍したフランシスの経歴が生かされ

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    2010年02月19日
  • 度胸

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    初期の作品で一番好きな作品です。
    音楽一家の中でただ一人音楽の才能がなく、競馬騎手になった主人公。
    原因のわからない不調に苦しみ、マスコミにも度胸をなくしたと叩かれますが、ついにその理由を突き止め…
    競馬界をめぐる意外な陰謀を解決します。
    謙虚で観察力と思いやりとユーモアがあり、意志の強い主人公の性格が何とも素敵なのです。

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    2010年02月19日
  • 侵入

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    キット・フィールディングを主人公とする連作の一冊目。
    双子の妹に振りかかった苦難を固い意志で取り除いていくキット。
    まだ若く、競馬騎手としても頂点にさしかかる頃で、エネルギッシュで存在感のある主人公のため、爽快感が強い作品。

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    2010年02月20日
  • 連闘

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    キットを主人公とする連作の2冊目。
    尊敬する馬主で恋人の伯母でもある王女一家に降りかかった無理難題を解決するために奔走するキット。
    若々しく、トップに上り詰めるヒーローなのだが。
    意外な苦労と弱点が…

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    2010年02月19日
  • 反射

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    中期の傑作。
    母の友達に次々に預けられて点々としながら育ち、出自もよくわからなかった天涯孤独な主人公。
    淡々と生きてきた彼が祖母が生きていることを弁護士に知らされて次第に家族のいきさつを知り、幼い日の記憶の意味も知り、才能を生かして生きる道を見つけていきます。
    好感度の高い作品です。

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    2010年02月19日
  • 重賞

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    読みやすいので、ディック・フランシスの作品を初めて読む方にオススメ。
    主人公はオモチャの発明家で、ひっそり暮らしているがじつは大金持ち。
    持ち馬を巡って、とんでもないトラブルに巻き込まれますが、周りの協力を得て解決に向かうのが軽快に描かれます。
    ヒロインはイギリスを訪問していたアメリカ女性で、感じの良い人同士の心地よい恋愛模様が海を越えて展開します。

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    2010年02月24日
  • 興奮

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    初期の代表作。
    長らくベストワンの位置を占めていました。
    オーストラリアの若き牧場主・ダニエル・ロークが、イングランドの競馬界の重鎮から、潜入捜査を依頼される。
    両親亡き後に弟妹を育てあげることに献身してきたダニエルだったが…?
    フランシスの主人公の中で、もっともハンサムで、おのずと自信があり、自己肯定的。
    時代が違うので、最初に読むには薦めませんが、数冊読むならそのうちの一冊にぜひ。

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    2010年02月19日
  • 大穴

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    とうとうディック・フランシスに手をつけてしまいました。絶対おもしろいはずだと判っていながら手を出し損ねていたシリーズ。初期作品でこの完成度。素晴しい。
    あまり大きな声では言いにくいが、読み終えての第一の感想は、これって、天下御免のSM小説……?いや、シッドハーレーは確かにヒーローなんだけど、周囲は敵にしろ味方にしろ、全員「S」なんだもの。一番あなどれないのは一番味方のはずの義理の父上。たいがいハードボイルドのヒーローは酷い目にあうものだけど、味方にここまで虐げられるのも珍しいと思う。
    あまたのミステリガイドで「滅法おもしろい競馬小説」と紹介しているオジサマ方に、そこんところを解説していただきた

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    2011年03月25日
  • 骨折

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    フランシスを初めて読む方にもお薦めの一冊。
    競馬厩舎を営む厳格な父の元を出奔した主人公が、骨董商として成功し、大人になってから戻ってきます。
    病に倒れた父に代わって、厩舎を任され、不安顔の従業員を何とか取り仕切りますが、そこへ難題が!
    マフィアの首領が溺愛する息子の願いを叶えるために、最高の馬で最高のレースに出すように脅迫してくるのです。
    二組の父と息子の関係が面白く、若くて思い切りハンサムで傲慢な息子が騎手として次第に成長していく姿は魅力的。
    主人公の愛人ギリイの大人な態度も素敵です。

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    2010年02月18日
  • 罰金

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     あらすじ:「絶対に自分の魂は売るな、、、自分の記事を金にするな、、、」そういい残してベテラン記者バートは7階のオフィスから転落した。ジェイムズは彼の言葉の真意を掴めずにいたが、バートが大々的に買いを勧めていた馬がレース直前に出走を取りやめていたことを知る、、、。
     たぶん、女性には受けが悪いのでは、、、。だが、ウイスキーを無理やり飲まされてからの理由が分かってからの展開はもう面白いに尽きる♪ 一気にラストスパートだ!

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    2009年10月04日
  • 大穴

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    4―2 シッド・ハレー初登場。
     元チャンピオンジョッキー。左手を失っている。
     義理の父親との交流がいい。
     別居中の妻との会話がいい。

     知り合った顔にやけどの跡のある女事務員との交流がいい。

    「「おわかりになったの」
     うなづいた。「家具の置きぐあいでね…きてくれますか…」
    「これでもまだお誘いになるの?」
    「もちろん。何時にしまうんですか?」
    「今夜は、六時頃」
    「戻ってきます。下の入り口で待っています」
    「いいわ」彼女が言った。「本当にそうおっしゃるのなら、ありがたくお供しますわ。今夜は何も用がありませんから」
     そのなんでもない言葉に、長年の希望のない淋しさがむきだしに感じられ

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    2009年10月04日
  • 利腕

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    シッド・ハレー再登場
    アメリカ探偵作家クラブ賞
    英国推理作家協会賞受賞作
    傑作です。

    詐欺に巻き込まれた元妻を救うために頑張るシッドに、ジョッキイ倶楽部の保安部長からも依頼が入る。
    襲われ、傷つけられたシッドとその傷に気がついた元妻の会話が白眉です。

    「…あなたの自分本位な考え方、頑固さ。勝つための決意勝つためなら、あなたはどんなことでもするわ。あなたはつねに勝たなければ気がすまないのよ。すごく厳しいわ。自分に対して厳しい。自分に対して冷酷だわ。わたしはそれが我慢できなかったのよ。誰だって我慢できないわ。女は慰めを求めて自分のところのくる男が必要なのよ。お前が必要だ、助けてくれ、慰め

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    2009年10月04日