四宮しののレビュー一覧
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購入済み
すっごく好き!
複数の登場人物の心情を、混乱させずにしっかりきっちり描き分けているのがすごい。それでいて一冊を通して流れるように物語が展開していくのはもはや美しいというかなんというか・・・とにかくすばらしいです!
恋愛だけを描いているわけでなく、大人なりの、子どもなりの、それぞれの環境なりの悩みや葛藤、もどかしさといったものも掘り下げていたのがまたすごい。
とても大好きな作品です。
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ネタバレ 購入済み
相変わらず男の子たちが面白い
大好きな四宮さんの中学生スポ根(?)もの。
誤ってラケットを壊してしまった後輩を先輩が部活に入部させる所から始まります。
この2人を中心に、バドミントン部をめぐっての気持ちのすれ違いや葛藤、人間模様みたいなのが四宮さんテイストで描かれています。舞台というだけでなくきちんとバドミントンもやってるので面白い。
あらすじだけで考えるとほんとありふれた話なんですけども、この作家さんの手にかかると魅力的で不思議なお話になります。
能天気なエピソードの途中にゾワリとした瞬間があったり、オーバーな表情じゃないのにすごく気持ちが伝わってきたり。
BLのレーベルから出てるのですがラブは匂わせ程度で終わっています -
Posted by ブクログ
ネタバレ体育館の備品から拝借したラケットを折ってしまった中学一年・兎川。「それ、おれの」と現場を目撃し声を掛けてきた二年の鷹栖に、バドミントンの楽しさを教わり仮入部することとなる。
そこで顔を合わせた同じく一年・小松(経験者)と、鷹栖とのダブルス権をかけて本入部後の新歓試合で勝負することが決まる。
兎川と組みたい鷹栖、鷹栖と組みたい小松、サッカー少年だった頃の出来事から一人でやりたい兎川。少年たちのアオハル・バドミントン部。
BL前日譚のような雰囲気で、バドミントン部で初心者・兎川をバドミントンに慣らしていく青春コミックスになっています。(出版社ペーパーでは少し未来のバカップルですがあまり変わりない -
購入済み
1つひとつ面白い
短編ですが、どれも心に残る寓話的な雰囲気が素敵です。ハッピーエンドあり、ホラーチックなものもあり。
なかでも、人間トモエ&ロボットのナルの話は涙が止まりませんでした。
お互いを本当に大切にしている2人に訪れるまさかの展開。ナルのことが大好きで、人と変わらずナルの人格を認めその心を尊重しているトモエ。そんなトモエの影響か、人工知能とは思えないほど感情豊かで思いやり深いナル。
ロボットであることを忘れそうなほど人間くさいナルですが、それは一方で悲しみや寂しさなどの、本来機械が感じることのない辛い気持ちとも無縁ではいられないということ…。 -
購入済み
ちょっと不思議な
感覚になる。線が細く柔らかで世界観に合ってると思う。
ふんわり優しい心持ちになる主人公と周囲の人々の関係が
いくつかのエピソードを通じて全体が見えてくる作りで、
読後感はファンタジー。 結構好きなカテゴリーだ -
Posted by ブクログ
2015/01/16
【好き+】「かわばたまち よろづ きえんたん」と読むのか、難しいな。 高校生?中学生?:天花寺オトヒコ×大学生:平子千佐。 平子が町で声をかけられてアルバイトをすることになった:鑑定・調査事務所には社長:鈴島と社員:魚住がいた。 仕事をしては奇妙な人たちに巻き込まれる平子は特殊な生い立ちのせいでよく他人のそら似をされ、本当の自分があやふやだった。 鈴島、魚住コンビの過去と縁、オトヒコの過去と縁、本当の自分を知りたいと願う平子、蝶々のようにヒラヒラと散らばった点が最後一つにまとまり、幸せな気分と奇譚らしく不思議な気持ちが残る物語で面白かった。 -
Posted by ブクログ
私は勝手にBL界の『百鬼夜行抄』と呼んでいる。男二人がやっている鑑定屋にバイトの面接に来た大学生の平子くん。導入は一見普通で、平子くんは巻き込まれ型主人公の匂いをぷんぷんさせているが、実は物語の中核を担う出自である、と言う所をご都合主義と取るか不思議のなせる業と取るかで見方は変わるかもしれないが、とにかく「これはこういう事である」と論理的に弁じてはいないが、まるっきりのファンタジーかと言うとそうでもない。なんとも言えない不思議さは作者の作風のなせる業。頼りなげな線で描かれながらも怖さを醸し出す手法は作者が意図したと言うよりやっぱり自然に紙面に滲み出てしまう作者の作風に他ならないだろう。線の細さ
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Posted by ブクログ
はー……好き。もう大好き。この一言です。
2013年に出逢った本の中で早くもNO.1かもしれない。
読みきってしまうのがもったいないと思うくらい、素敵な物語でした。
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この世界で、魔法を使えるのは少しだけ「特別なこと」。
でも、特別な力を持っていても
怖いものは怖いし、分からないものは分からない。
これは、「特別」を持ちながらも
魔女を目指す彼女たちが、
悩み、落ち込み、そして互いに助け合いながら、成長していく物語です。
13歳になったら、魔女見習いは自分だけの守護者(猫)を呼び出せる。
そんな「自分だけのパートナー」と一緒に
泣き、笑い、悩みながらも
夢を見つけ、凛とした女性に