市川伸一のレビュー一覧
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勉強しなさい!
耳にタコができるほど言われて育った口かな。
でも、勉強の方法って習ったっけ?
英単語の暗記してたけど、暗記の仕方って習ったっけ?
数学の解き方習ってたけど、問題の捉え方って習ったっけ?
そんなふと思った疑問を認知心理学の分野からアプローチしてみようではないかと考えてこの本に出会いました。
学習感を見直し。
記憶するとはどういうことか。
理解することとは。
英単語の暗記に数学の解き方、小論文至るまで。
テストに出る、受験する、だから覚えたり問題をひたすら解いてみる。
ではなくて、物事に対して理解することがどう重要なのか。
心理学からどう考えれるのか。
ここ最近よく巡り会う本ですね -
Posted by ブクログ
自分は、邪推することが多い、いい意味でも悪い意味でも。
人と会話している時も、その相手から発せられた言葉の裏側にある見えない部分にピントを合わせてしまう。
だが、当然ながら、その時のレンズは、絞りも露出も自分というマニュアル操作なもんだから、いかんせん、たいがいはピンぼけとなる。
そんなもやもやをいつも抱いているのだが、本書を読んだら、なるほどその辺が、実に明快に書かれており、なるほどとばかり、溜飲が下がりまくった。
著者も書いているとおり、全3部構成の1部と2部は、実証的な見地からの記述のため、理数が苦手な方はとっつきにくいかもしれないので、3部から読み始めてもよいかもしれない。
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心理学的な文脈でのやる気・動機づけを説明する時、歴史的に心理学ではこれまで様々な角度から議論されてきたが、著者はその統合化の試みとして「二要因モデル」で説明が可能であるとする。
二要因モデルとは、学習の動機の分類を「功利性」と「重要性」という二つの次元で構造化し、整理したものであり、以下の六つに分類される。
内容関与的動機
・充実志向(学習自体が楽しい)
・訓練志向(知力を鍛える)
・実用志向(仕事や生活に生かす)
内容分離的動機
・関係志向(他者につられて)
・自尊志向(プライドや競争心)
・報酬志向(報酬を得る手段として)
また、これらの分類に対して効果的に実生活に役立てる方法がそ -
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市川伸一という著者を古くから知る人は、口をそろえて「東大の文学部心理学科の中でも、昔から抜群に頭のキレる人だった」という。なるほどそうなのだろう。この人の著作のどれを読んでもその天才ぶりを感じることができる。この人の頭のキレのすごさがよく現れるのは、物事を解釈するときである。世の中にある複雑な現象、世の中にある様々な学説・理論をそれはもう鮮やかに意味づけ、結びつけられるところにこの人の頭の良さが垣間見られる。「あ、一を聞いて十を知るってこういうことか」と頭をガツーンとやられた気持ちになるのだ。本書は人間の学習について「動機付け」との関連から論じていくものである。一般人をターゲットにする新書だけ
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認知心理学という領域があって、現代の心理学における基本的なことがらを紹介しながら「勉強法について考え直す」と、掲げられている(III)。
「学習観を見直す」、「記憶する」=英語・歴史を主軸、「理解する」=文章、「問題を解く」=数学、「文章を書く」=小論文。
記憶ー理解ー問題解決。試験対策の授業理解の観があるが。
詰め込み主義にかわる「問題解決・総合学習」への見解もある。その可能性を指摘しながらも、次のように整理をする。
「テスト勉強をしていれば十分というわけではないが、テスト勉強だからといってバカにして、高校で習うような知識の習得や問題の解決すらしなかった(できなかった)人が、 -
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子どもの「やる気」に関して、心理学の立場から分析したもの。第1章では、心理学における「やる気」に関する古典的研究から、著者の「二要因モデル」までを解説した章で、心理学の一般的な知識を学ぶことができる。第2章と第3章は他の学者との対談で、第4章がまとめとなっている。全体的に読みやすく、分かりやすい。
第1章の部分は、ソーンダイクとかアンダーマイニング効果、とか教育心理学で学んだ内容が復習できるので良いし、第3章の対談の中でも述べられているが、こういった基礎的な研究を知っておくことはとても大事だと思った。第2章の対談は、学者同士の言った言わないの喧嘩を見ているような感じがないこともないが、著者